新企画
『砕蜂隊長』
「桜花か。何用だ」
振り向いた砕蜂隊長に小走りで駆け寄る。僕は首から掛けていたものをずいっと前に出した
『写真一枚撮らせて下さい』
「………写真?」
「あーもう次の企画どうすれば良いんだ…!」
原稿を持って行った編集室。
そこで頭を抱えているのは我等が副隊長殿。うん、まぁ瀞霊廷通信の締切が近くなると良く見られる光景。
『企画?』
「そ、企画」
何でも新しい企画を立ち上げたいのだがなかなか良い案が浮かばないらしい。企画、ねぇ
『大体どんな風にしないといけないとかって決まりはある?』
「特にはねぇが……和むやつとかが良いな」
和むやつって。じゃあ取り敢えずほんわかすれば良いのか
『……写真は?』
「写真?」
首を傾げた修兵さんに頷く
『笑顔とか』
そんな風に案を出した結果何故かそれは檜佐木編集長により採用されデジカメを首から下げられた。撮るものは何でもOK。只僕が撮りたいなと思ったものを好きなだけ撮れば良いらしい。そして今現在
「………何に使うつもりだ」
『瀞霊廷通信です』
そして事情を説明すればそうかと納得された
「だが私が和む時などないぞ」
『そう思ってお土産です』
懐から一枚の写真を取り出し砕蜂隊長に渡す。不思議そうに受け取った砕蜂隊長だったが写真を見た途端目を大きく見開いた
「よ、夜一様の写真…っ!!」
『現世に用があったのでその時に撮らせて頂きました』
それはカメラに向かってピースしている夜一さんの写真。撮れたのは偶然なんだが、ほんとデジカメ持ってて良かった
写真を見つめている砕蜂隊長にカメラを向ける
『撮りますね』
その声に此方を向いた砕蜂隊長の顔は僅かにはにかんでいた。うん、可愛い。普段からこんな風に笑ってれば良いのに
『ありがとうございます。良い写真が撮れました』
「……此方こそ礼を言う」
砕蜂隊長は小さな声でそう言って去っていった。喜んで頂けたみたいだし良かった。さぁ次に行こう
『直哉さん』
「どうした独月」
「お、桜花隊長殿じゃねぇか」
うちの三席の研究室(?)に行けば阿近さんも一緒に居た。僕の頭を撫でる阿近さんが不思議そうにデジカメを指す。瀞霊廷通信の新しい企画だと言えば彼はへぇと小さく呟いた
「もう誰か撮ったのか?」
『砕蜂隊長を撮って来ました』
メモリーを弄って画像を見たらしい阿近さんが驚きの声を上げる
「砕蜂隊長の笑顔とは……良く撮れたなお前」
『夜一マジックです』
ぶっちゃけあの写真が無かったらその顔は撮れなかったと思うし。ほんとあの写真には感謝してる。
かちゃかちゃと何かを弄っていた直哉さんが不意に此方を見た
「それで?此処に来た理由は写真を撮る為か」
『正解』
撮りたいものを撮って来いだったし。それを言えば二人が笑った
「撮りたいもので俺達を撮るって…」
「ああ。うちの隊長殿は変わっているからな」
かしゃりと鳴ったデジカメの中に新たな画像が増える。確認すれば直哉さんと阿近さんの微笑。何時もと違う優しい感じの笑みだ
『ありがとうございました。次行って来ます』
「おう、頑張れ」
「焦って転ばぬ様にしろ」
二人に手を振って九番隊舎を出る。さて、次は何を撮ろうか
廊下を歩いていた日番谷隊長と乱菊さんの十番隊コンビを撮って、吉良と阿散井の副隊長コンビも撮った。他にも沢山撮って、今撮っているのは――
「……そなたがそうしていると、幼子の様だ…」
『えぇえ……』
朽木隊長の微笑。何か彼方此方にデジカメを向ける僕を暫く眺めていたらしい。全然気付かなかった。画像を確認すれば朽木隊長の綺麗な微笑。うん、お美しい。
ぽんと頭に手を乗せると朽木隊長は去っていった。つか幼子って……
『ただいま檜佐木編集長』
「お帰り桜花副編集長」
ソファに座っていた修兵さんが立ち上がり出迎えてくれる。近くに行けば頭を撫でられた
「楽しかったか?」
『ん』
そうか、と笑った修兵さんにデジカメを向ける。かしゃりと撮れば修兵さんはびっくり顔。そしてくしゃくしゃと僕の髪を掻き回した
「撮るんなら言えよ」
『今のが良い笑顔だった』
それに最後は修兵さんで締めようと思ってたし。
そう言えば修兵さんが頬を掻いた
『照れてる』
「うっせ」
また頭に修兵さんの手が乗った時、かしゃりというシャッター音。見れば赤い目を細めて直哉さんが笑っていた
「なかなか良い写真が撮れたぞ」
「何勝手に撮ってんだてめぇ」
「ではプリントするとしよう」
「ちょっ聞けよ」
直哉さんはデジカメを持って隊首室から出て行った。ほんと自由だなあの人
「あいつ俺が上官だって判ってんのか…?」
多分理解はしてるけど修兵さんで遊んでるだけだと思う。あの人何考えてるか良く判んないし。
『写真、楽しみ』
「ああ。俺も楽しみだ」
僕が呟くと修兵さんが小さく笑った
「……お前良く撮れたな…」
『そう?』
プリントした写真を眺めながら修兵さんがそう言った。見ているのは砕蜂隊長と朽木隊長と阿近さんと直哉さんの笑顔の写真。こんな穏やかに笑ってんの初めて見た、と興味津々なご様子。他にも京楽隊長が徳利持って笑ってる写真やルキアが幸せそうに白玉餡蜜を食べてる写真を見て笑っていた
直哉さんに撮られた写真を写真立てに入れて、修兵さんは嬉しそうに笑う
「これ綺麗だな」
そう言った修兵さんの手に持たれていたのは桜を撮った写真。風に舞い散る姿が綺麗で撮った一枚だ
「良いの沢山撮れたな」
優しく笑った修兵さんに頭を撫でられる。今の顔撮りたかったな
ちびさぎ写真館
(なぁ隊長)
(何?)
(前回のちびさぎ写真館かなり評判良かったからまた撮って来てくんねぇか?)
(良いよ)
(ありがとな)
ちびさぎ写真館は連載企画になりました
「桜花か。何用だ」
振り向いた砕蜂隊長に小走りで駆け寄る。僕は首から掛けていたものをずいっと前に出した
『写真一枚撮らせて下さい』
「………写真?」
「あーもう次の企画どうすれば良いんだ…!」
原稿を持って行った編集室。
そこで頭を抱えているのは我等が副隊長殿。うん、まぁ瀞霊廷通信の締切が近くなると良く見られる光景。
『企画?』
「そ、企画」
何でも新しい企画を立ち上げたいのだがなかなか良い案が浮かばないらしい。企画、ねぇ
『大体どんな風にしないといけないとかって決まりはある?』
「特にはねぇが……和むやつとかが良いな」
和むやつって。じゃあ取り敢えずほんわかすれば良いのか
『……写真は?』
「写真?」
首を傾げた修兵さんに頷く
『笑顔とか』
そんな風に案を出した結果何故かそれは檜佐木編集長により採用されデジカメを首から下げられた。撮るものは何でもOK。只僕が撮りたいなと思ったものを好きなだけ撮れば良いらしい。そして今現在
「………何に使うつもりだ」
『瀞霊廷通信です』
そして事情を説明すればそうかと納得された
「だが私が和む時などないぞ」
『そう思ってお土産です』
懐から一枚の写真を取り出し砕蜂隊長に渡す。不思議そうに受け取った砕蜂隊長だったが写真を見た途端目を大きく見開いた
「よ、夜一様の写真…っ!!」
『現世に用があったのでその時に撮らせて頂きました』
それはカメラに向かってピースしている夜一さんの写真。撮れたのは偶然なんだが、ほんとデジカメ持ってて良かった
写真を見つめている砕蜂隊長にカメラを向ける
『撮りますね』
その声に此方を向いた砕蜂隊長の顔は僅かにはにかんでいた。うん、可愛い。普段からこんな風に笑ってれば良いのに
『ありがとうございます。良い写真が撮れました』
「……此方こそ礼を言う」
砕蜂隊長は小さな声でそう言って去っていった。喜んで頂けたみたいだし良かった。さぁ次に行こう
『直哉さん』
「どうした独月」
「お、桜花隊長殿じゃねぇか」
うちの三席の研究室(?)に行けば阿近さんも一緒に居た。僕の頭を撫でる阿近さんが不思議そうにデジカメを指す。瀞霊廷通信の新しい企画だと言えば彼はへぇと小さく呟いた
「もう誰か撮ったのか?」
『砕蜂隊長を撮って来ました』
メモリーを弄って画像を見たらしい阿近さんが驚きの声を上げる
「砕蜂隊長の笑顔とは……良く撮れたなお前」
『夜一マジックです』
ぶっちゃけあの写真が無かったらその顔は撮れなかったと思うし。ほんとあの写真には感謝してる。
かちゃかちゃと何かを弄っていた直哉さんが不意に此方を見た
「それで?此処に来た理由は写真を撮る為か」
『正解』
撮りたいものを撮って来いだったし。それを言えば二人が笑った
「撮りたいもので俺達を撮るって…」
「ああ。うちの隊長殿は変わっているからな」
かしゃりと鳴ったデジカメの中に新たな画像が増える。確認すれば直哉さんと阿近さんの微笑。何時もと違う優しい感じの笑みだ
『ありがとうございました。次行って来ます』
「おう、頑張れ」
「焦って転ばぬ様にしろ」
二人に手を振って九番隊舎を出る。さて、次は何を撮ろうか
廊下を歩いていた日番谷隊長と乱菊さんの十番隊コンビを撮って、吉良と阿散井の副隊長コンビも撮った。他にも沢山撮って、今撮っているのは――
「……そなたがそうしていると、幼子の様だ…」
『えぇえ……』
朽木隊長の微笑。何か彼方此方にデジカメを向ける僕を暫く眺めていたらしい。全然気付かなかった。画像を確認すれば朽木隊長の綺麗な微笑。うん、お美しい。
ぽんと頭に手を乗せると朽木隊長は去っていった。つか幼子って……
『ただいま檜佐木編集長』
「お帰り桜花副編集長」
ソファに座っていた修兵さんが立ち上がり出迎えてくれる。近くに行けば頭を撫でられた
「楽しかったか?」
『ん』
そうか、と笑った修兵さんにデジカメを向ける。かしゃりと撮れば修兵さんはびっくり顔。そしてくしゃくしゃと僕の髪を掻き回した
「撮るんなら言えよ」
『今のが良い笑顔だった』
それに最後は修兵さんで締めようと思ってたし。
そう言えば修兵さんが頬を掻いた
『照れてる』
「うっせ」
また頭に修兵さんの手が乗った時、かしゃりというシャッター音。見れば赤い目を細めて直哉さんが笑っていた
「なかなか良い写真が撮れたぞ」
「何勝手に撮ってんだてめぇ」
「ではプリントするとしよう」
「ちょっ聞けよ」
直哉さんはデジカメを持って隊首室から出て行った。ほんと自由だなあの人
「あいつ俺が上官だって判ってんのか…?」
多分理解はしてるけど修兵さんで遊んでるだけだと思う。あの人何考えてるか良く判んないし。
『写真、楽しみ』
「ああ。俺も楽しみだ」
僕が呟くと修兵さんが小さく笑った
「……お前良く撮れたな…」
『そう?』
プリントした写真を眺めながら修兵さんがそう言った。見ているのは砕蜂隊長と朽木隊長と阿近さんと直哉さんの笑顔の写真。こんな穏やかに笑ってんの初めて見た、と興味津々なご様子。他にも京楽隊長が徳利持って笑ってる写真やルキアが幸せそうに白玉餡蜜を食べてる写真を見て笑っていた
直哉さんに撮られた写真を写真立てに入れて、修兵さんは嬉しそうに笑う
「これ綺麗だな」
そう言った修兵さんの手に持たれていたのは桜を撮った写真。風に舞い散る姿が綺麗で撮った一枚だ
「良いの沢山撮れたな」
優しく笑った修兵さんに頭を撫でられる。今の顔撮りたかったな
ちびさぎ写真館
(なぁ隊長)
(何?)
(前回のちびさぎ写真館かなり評判良かったからまた撮って来てくんねぇか?)
(良いよ)
(ありがとな)
ちびさぎ写真館は連載企画になりました