イメチェン
『うん、邪魔だな』
そう呟くと、独月は手に持っていた鋏でざっくりと切り落とした
『おはようございまーす』
「はよーっす」
挨拶をしながら執務室に入る。今日はぬいぐるみの姿の為俺は独月の後頭部に引っ付いた状態
其処から手を離して机の上に着地。今日の連絡事項を確認する。その書類を独月に渡そうと振り向けば奇妙な光景が目に入った
口を開いた隊士達が動かない。え、何してんのお前等
「た、隊長…」
『おはよ。どうかした?』
恐る恐る独月に話し掛けた隊士が口をぱくぱくさせる。魚みてぇだなとぼんやりと眺めていれば、言う決心の着いたらしい隊士が声を出した
「し………」
『し?』
「し…失恋なさったんですかちびさぎ隊長っ!!」
『「………は?」』
口から出た一文字が独月と被った。
え、失恋?こいつが?誰に?というか好きな奴なんか居たのか?
矢継ぎ早に頭の中を疑問が飛び交う。それらを撃ち落とす事なく独月を見れば、こいつはこいつで首を傾げていた
眉間には皺。怪訝そうなその表情からこいつは失恋した訳ではないと推測
てか何でそんな事をこいつは言い出したのか
『失恋はしてない』
「え…そうなんですか…?」
「そもそも何でそんな考えになったんだよ」
そう聞くと隊士が独月に目をやった。正確には、独月の短く切られた後頭部の髪に
「髪をばっさり切られてるので、檜佐木副隊長と別れたのかと……」
『や、そもそも付き合ってないから』
根本的な部分を独月が否定すればえ、と周りから声が上がった。皆一様に口を開けている。またかよ
「付き合ってないんですか!?」
「私達ずっとお二人は付き合ってるものだと……」
『付き合ってない』
そもそもそんな存在じゃない、と独月が呟く。
ちらりと俺を見てから独月は言った
『あの人は相棒だよ』
『……はぁ…』
自然と溜息が出た。
自ら切った髪に触れる。襟足とサイドのみ長く残して短く切ったそれは確かに今までとは違う髪型だが、そんなに驚く事だろうか?
皆やたらと失恋したのかと聞いて来るし。そもそも僕は恋愛自体してない。だから失恋なんて有り得ないのに
あれか、髪をばっさり切るのは失恋した時と相場は決まっているのか
そんな下らない事をつらつらと考えていると大きな手が僕の髪に触れた。
良く知っている手。視線を上げれば今より幾分か幼い彼と目が合った
『修ちゃん』
「お疲れさん。お茶どーぞ」
『ありがと』
ことりと音を立てて置かれた湯呑みを眺める。
失恋した訳じゃない。
只何時も髪を弄ってくれる人が居なくなったから、切っただけ
「そういうのを失恋したんじゃねぇかって周りが言うんだよ」
修ちゃんがぽつりと呟いた
髪を切ったのは
(休憩だ隊長)
(ん)
そう呟くと、独月は手に持っていた鋏でざっくりと切り落とした
『おはようございまーす』
「はよーっす」
挨拶をしながら執務室に入る。今日はぬいぐるみの姿の為俺は独月の後頭部に引っ付いた状態
其処から手を離して机の上に着地。今日の連絡事項を確認する。その書類を独月に渡そうと振り向けば奇妙な光景が目に入った
口を開いた隊士達が動かない。え、何してんのお前等
「た、隊長…」
『おはよ。どうかした?』
恐る恐る独月に話し掛けた隊士が口をぱくぱくさせる。魚みてぇだなとぼんやりと眺めていれば、言う決心の着いたらしい隊士が声を出した
「し………」
『し?』
「し…失恋なさったんですかちびさぎ隊長っ!!」
『「………は?」』
口から出た一文字が独月と被った。
え、失恋?こいつが?誰に?というか好きな奴なんか居たのか?
矢継ぎ早に頭の中を疑問が飛び交う。それらを撃ち落とす事なく独月を見れば、こいつはこいつで首を傾げていた
眉間には皺。怪訝そうなその表情からこいつは失恋した訳ではないと推測
てか何でそんな事をこいつは言い出したのか
『失恋はしてない』
「え…そうなんですか…?」
「そもそも何でそんな考えになったんだよ」
そう聞くと隊士が独月に目をやった。正確には、独月の短く切られた後頭部の髪に
「髪をばっさり切られてるので、檜佐木副隊長と別れたのかと……」
『や、そもそも付き合ってないから』
根本的な部分を独月が否定すればえ、と周りから声が上がった。皆一様に口を開けている。またかよ
「付き合ってないんですか!?」
「私達ずっとお二人は付き合ってるものだと……」
『付き合ってない』
そもそもそんな存在じゃない、と独月が呟く。
ちらりと俺を見てから独月は言った
『あの人は相棒だよ』
『……はぁ…』
自然と溜息が出た。
自ら切った髪に触れる。襟足とサイドのみ長く残して短く切ったそれは確かに今までとは違う髪型だが、そんなに驚く事だろうか?
皆やたらと失恋したのかと聞いて来るし。そもそも僕は恋愛自体してない。だから失恋なんて有り得ないのに
あれか、髪をばっさり切るのは失恋した時と相場は決まっているのか
そんな下らない事をつらつらと考えていると大きな手が僕の髪に触れた。
良く知っている手。視線を上げれば今より幾分か幼い彼と目が合った
『修ちゃん』
「お疲れさん。お茶どーぞ」
『ありがと』
ことりと音を立てて置かれた湯呑みを眺める。
失恋した訳じゃない。
只何時も髪を弄ってくれる人が居なくなったから、切っただけ
「そういうのを失恋したんじゃねぇかって周りが言うんだよ」
修ちゃんがぽつりと呟いた
髪を切ったのは
(休憩だ隊長)
(ん)