『……ねぇ修兵さん』

「ん?」

隣に座っていた独月がくいくいっと俺の着流しの袖を引っ張った。見れば物凄く真剣な顔で俺を見ている。え、いきなりどうした

『あのさ』

「おう」

『男の人って胸が大きい女の人が好きなの?』

「……………は?」

え、今このチビ何て言った?てか何でそんな事考えた?俺ら今テレビ見てただけだろ?バラエティーの何処にそんな要素あった?

「あの、ちょっ独月、落ち着け?」

『…?や、修兵さんが落ち着こうよ』

「や、俺は落ち着いてる」

何で俺が心配されてんだよ。明らかに普段と違うのはお前の方だろ。そう思いつつ独月を見るが、こいつは何時も通りの無表情。もしかして十二番隊に何かされたのか?だとしたら俺は風死持って涅隊長のとこに御伺いしないといけなくなるんだが

「まぁ良い。何でそんな事考えたんだ?」

『だって水着の女の人は皆胸大きいし』

「……水着?」

『ん。色んな人が載ってたけど、皆胸が大きかった』

その言葉にひしひしと沸き上がる嫌な予感。こいつ誰かにそういう本を読まされたんじゃねぇだろうな

「……お前誰に何読まされた?」

頼むから違うと言ってくれ。そんな祈りは空しく潰される

『えーと……何かお店やってる女の人。仮面の軍勢で、眼鏡の』

「…矢胴丸リサか」

『ん、その人』

あの女こいつに何読ませてやがる…!!
怒りに震える拳を隠しつつ、首を傾げる銀髪に声を掛ける

「良いか独月、矢胴丸リサに読まされた本の内容は忘れろ。寧ろあの女の存在を脳から消せ」

『え、修兵さん?』

「判ったか?」

『は…はい……』

こくこくと首を縦に振る独月に満足。あの女はどうせ変な事しかこいつに教えてねぇ。じゃねぇと普段のこいつがあんな事を聞いて来る筈がねぇからだ

「因みに独月、あの眼鏡に何か言われたか?」

『眼鏡って………あ』

念の為に訊いておけば、少し悩んでから独月が声を上げた

『確か、貧乳はステータスや……って』

………ぷちっ



何かがキレた音がした



(……そーかそーか、あのアマ一回シメた方が良いか)

(は?あの、修兵さん?)

(俺ちょっと出掛けてくっからお前は眼鏡女の削除しとけ)

(や、あの何で暗器に風死まで)

(散歩に行くだけだから気にすんな)