逆上せそうです
『…あっつい』
「きゅうじゅいーーーち」
「ほんと熱に弱ぇな…氷雪系だからか?」
「きゅうじゅにーーーー」
『んー…確かに日番谷隊長も暑いのは苦手っぽいけどルキアは平気そうだし…やっぱ個人差?』
「きゅうじゅさーーーん」
「へぇ……」
「きゅうじゅ…ぐあ!」
「ぶぁああああっ!!!」
のんびり修兵さんと会話をしていれば、さっきからずっと数えてた二人組の片方が吹っ飛んだ。
そしてざばあっと勢い良く黒崎が温泉から顔を出した
『あ、出てきた』
「やっぱ無理だったな」
うん、まぁ普通に無理だと思ってたけど。
黒崎を見た麒麟児が怒鳴る
「不合格だバカヤローーー!!んなもんガキでも出来っぞ!!」
『や、無理だろ』
「ガキの頃良く言われたろうが!!
風呂入ったらしっかり浸かって百数えろってよ!!んな事も出来ねーのかてめぇは!!」
「首までなっ!!!
何処の世界に頭のてっぺんまで浸かって百数えさせる親が居んだよ!?」
そこまで言った黒崎がぴっと此方を指差した
「大体何であいつらはやんねぇんだよ!不公平だろ!!」
黒崎がそう言うと修兵さんが素早く反論した
「ふざけんな!
独月をこんな湯に潜らせたら秒速で逆上せるわ!!今だってこいつ煮えてんだぞ!
つか普通に百秒も潜れるか馬鹿!」
『黒崎、僕は潜ったら三秒で死ねる』
「威張んなッ!!!」
「四の五のうるせぇぞ!数男!数比呂!!もっかいしっかり押さえ込め!」
呼ばれた二人がまた黒崎を湯の中に押し込んだ
「応!兄貴!!」
「うおおッ!?」
「悪く思うな少年!!」
「させるかコラァ!!」
暴れた黒崎がまた男を吹っ飛ばした
「うぐっ!」
「数男ォ!!少年貴様ァ!!」
何この乱闘。修兵さんに寄り掛かりながら見ていれば、徐に麒麟児が立ち上がった
「待て」
そして突然黒崎が吹っ飛ばされた。
…何だ今の速さ。突きを繰り出したんだろうけど、目で追うのがやっとだ
「何しやがんだてめぇ!!」
「治ってんな」
「え?」
不思議そうな黒崎に向かって麒麟児が頷く
「治ってなけりゃ今ので死んでた」
「や、死んだらどうすんだよ」
修兵さんが呆れながら言った言葉に頷く。ほんと荒いなあのリーゼント
「見ろ。傷が消えてんだろ」
「…ほんとだ」
黒崎の傷が治っていた。それを見て麒麟児が外を指で差した
「てめぇが此処でやる事は終いだ。次のトコへ行く手続きをしてやらぁ」
「次?」
「待てよ!」
「!」
不意に聞こえてきた声に振り向けば、赤い髪が立ち上がっていた。
あれ、あいつ目が覚めたのか
「俺も行くぜ!」
「恋次!何言ってんだお前まだ─────」
黒崎が言い終わる前に麒麟児が阿散井に近付き、さっきの黒崎と同じ様に強烈な突きを食らわせた
そして麒麟児が目を見開いた
「!」
「…どうだ?俺は吹っ飛ばなかったぜ」
『……強がりが』
ニヤリと笑った阿散井の手は震えていた。あれ絶対痩せ我慢だよ。
それを見た麒麟児が溜息を吐く
「…わぁったよ。俺の突きに耐えられりゃもう大丈夫だろう。行け!」
「お…おう!」
「「セイ!応!!」」
どうやらシーソーで次の宮に行くらしい
「此処はこれ以外の移動方法はねぇのかよぉぉぉぉ!?」
「あー…飛んだな…」
『あの方法は嫌だな』
ぼんやりと眺めていれば、頭から手拭いがずり落ちそうになったので乗せ直す。
てか僕達は何時まで浸かっとけば良いんだ。
そろそろほんとに上がりたい
「…行ったか…数男!数比呂!久し振りでキツかったろ!濡れた着物脱いで良いぞ!」
「「応!!」」
麒麟児に許可を貰った二人が服を脱いだ瞬間、それは焼ける様に消えた。
曝け出された二人の身体は所々赤くなってる。何あれ、火傷?
「…いやはや…超霊糸で編んだ防護湯衣を纏っていなければ過回復でグズグズに腐り、破裂してしまう…………」
「その天次郎様の白骨地獄と血の池地獄に全裸で浸かって平然としているとは…」
「とんでもない連中でしたな…」
『「………………」』
いやいやちょっと待て。今とんでもない言葉が出てきたぞ
『……腐るのか、これ』
「おい俺らにもその防護服寄越せ!」
「安心しろ、てめぇらもとんでもねぇ連中の一員だ」
嫌だあんな馬鹿共と一緒にされたくない。呟けば修兵さんに頭を撫でられた
「見込んでやらせたが見込み以上だった……特に一護の野郎はな
野郎、俺の突きを受けた瞬間反射的に俺の拳に打撃を加えてヒビ入れやがった…」
そう言った麒麟児が視線を落とした。その視線の先、右手が腫れている
「!」
「何と…」
『…ざまみろ』
「黙りやがれクソチビ!!
…嘗ては雷迅の天次郎と呼ばれた俺の歩法、鈍っちゃいねぇ筈なんだがなぁ」
『おい何時まで僕達は浸かれば良いんだ』
「大したタマだぜ全くよ…霊王サマが惚れんのも判らぁ」
「聞けよてめぇ」
「ガキ、上がれ。てめぇは血の池地獄だ」
『…温泉がトラウマになりそう』
「おいキリン、俺は?」
「喧嘩売ってんのかてめぇ!てめぇは抜けきってねぇからまだだ!」
投げ付けられたタオルを身体に巻いて白骨地獄から上がる。あ、手がふやけてる。足の裏もしわしわだ。そりゃそうか、ひたすら湯に浸かってる訳だし。
白骨地獄と血の池地獄の中間で休憩していれば怒鳴られた
「何休んでやがるクソガキ早く入りやがれ!」
『うっさいフランスパン』
「てめぇ独月の裸を見てんじゃねぇぞ!」
「あんなツルペタに興味なんかねぇよ!」
『きゃーひどい。僕傷付いた』
「てめぇ独月をそんな風に言うんじゃねぇ!微乳と言え微乳と!
や、美乳でも良い!あいつの身体は芸術品並みの美しさだ!」
『やっぱ修兵さん黙りやがれ』
変態に助け求めるんじゃなかった
溜息を吐いて足先をマグマ擬きに入れる。あれ、思った程熱くない?
ぱちゃぱちゃとばた足をしてみる。
何か意外だな、てっきり火傷するぐらい熱いんだと思ったのに
遊んでいれば後ろから麒麟児の怒鳴り声が飛んできた
「とっとと入れっつってんだろクソガキ!!ぶっ倒れてぇのか!」
『うるさいな…入れば良いんだろ』
タオルを巻いたまま湯に浸かる。温度は白骨地獄と同じぐらい。僕には熱いが修兵さんには丁度良いのかも知れない
『麒麟児、ぶっ倒れてぇのかってどういう事だ』
「ああ?言葉通りの意味だよ。今この白骨地獄でてめぇから血液と霊圧を吸い出した。だから今のてめぇはすっからかんだ」
『…ああ、だから視界が霞むのか』
「自覚症状があんなら大人しく浸かってろ!てめぇらはこいつらと同じで血液と霊圧を入れ替える事が先だ」
つまりは暫く温泉タイムか。辛い、辛過ぎる。熱いのが苦手な僕にとって温泉なんて罰ゲームでしかないのに
「俺は後どんぐらい此処だ?」
「てめぇは未完成の不治痛尽の力を使い過ぎてる。鵺の霊圧の欠片まで絞り出すにはまだ時間が掛かる」
未完成ってどういう事なんだろう。使い過ぎてるって、月閉風死の事?
じゃあ何で藤凍月の持ち主である僕は修兵さんより早く済んだ?
『何で僕は修兵さんより早いの?』
「てめぇは早いんじゃねぇ。おら、白骨地獄に入れ」
麒麟児に言われまた白骨地獄に浸かる。修兵さんの隣に行けば頭を撫でられた
「てめぇ不治痛尽を持ってどんぐらいだ?」
『え?あー…多分百五十年ぐらい?』
確か夢を見たのは尸魂界に来てすぐだった筈だし。
答えれば麒麟児が眉を寄せた
「てめぇが鵺と長く居た分、てめぇの身体には奴の霊圧が染み付いてる。まずはそれを綺麗に削ぎ落とす必要があんだよ。血の池地獄行け」
血の池地獄に浸かり、伸びをする。だんだん血の池地獄がトマトジュースに見えてきた
こんなの見た事あるぞ。確かあれはトマトジュースに入った兎だった
「染み付いてるのを一気に削げばてめぇが死ぬ。だから何度もこの湯を往復しねぇといけねぇ」
『怠いな』
「藤凍月の霊圧を何で抜くんだ?」
「化物の影響がねぇ状態にしねぇといけねぇからだ。おら、黙って浸かってろ。話は快復してからだ」
向き合う為に
(ガキ)
(はいはい)
(てめぇも言うのめんどくさがってんじゃねぇか)
「きゅうじゅいーーーち」
「ほんと熱に弱ぇな…氷雪系だからか?」
「きゅうじゅにーーーー」
『んー…確かに日番谷隊長も暑いのは苦手っぽいけどルキアは平気そうだし…やっぱ個人差?』
「きゅうじゅさーーーん」
「へぇ……」
「きゅうじゅ…ぐあ!」
「ぶぁああああっ!!!」
のんびり修兵さんと会話をしていれば、さっきからずっと数えてた二人組の片方が吹っ飛んだ。
そしてざばあっと勢い良く黒崎が温泉から顔を出した
『あ、出てきた』
「やっぱ無理だったな」
うん、まぁ普通に無理だと思ってたけど。
黒崎を見た麒麟児が怒鳴る
「不合格だバカヤローーー!!んなもんガキでも出来っぞ!!」
『や、無理だろ』
「ガキの頃良く言われたろうが!!
風呂入ったらしっかり浸かって百数えろってよ!!んな事も出来ねーのかてめぇは!!」
「首までなっ!!!
何処の世界に頭のてっぺんまで浸かって百数えさせる親が居んだよ!?」
そこまで言った黒崎がぴっと此方を指差した
「大体何であいつらはやんねぇんだよ!不公平だろ!!」
黒崎がそう言うと修兵さんが素早く反論した
「ふざけんな!
独月をこんな湯に潜らせたら秒速で逆上せるわ!!今だってこいつ煮えてんだぞ!
つか普通に百秒も潜れるか馬鹿!」
『黒崎、僕は潜ったら三秒で死ねる』
「威張んなッ!!!」
「四の五のうるせぇぞ!数男!数比呂!!もっかいしっかり押さえ込め!」
呼ばれた二人がまた黒崎を湯の中に押し込んだ
「応!兄貴!!」
「うおおッ!?」
「悪く思うな少年!!」
「させるかコラァ!!」
暴れた黒崎がまた男を吹っ飛ばした
「うぐっ!」
「数男ォ!!少年貴様ァ!!」
何この乱闘。修兵さんに寄り掛かりながら見ていれば、徐に麒麟児が立ち上がった
「待て」
そして突然黒崎が吹っ飛ばされた。
…何だ今の速さ。突きを繰り出したんだろうけど、目で追うのがやっとだ
「何しやがんだてめぇ!!」
「治ってんな」
「え?」
不思議そうな黒崎に向かって麒麟児が頷く
「治ってなけりゃ今ので死んでた」
「や、死んだらどうすんだよ」
修兵さんが呆れながら言った言葉に頷く。ほんと荒いなあのリーゼント
「見ろ。傷が消えてんだろ」
「…ほんとだ」
黒崎の傷が治っていた。それを見て麒麟児が外を指で差した
「てめぇが此処でやる事は終いだ。次のトコへ行く手続きをしてやらぁ」
「次?」
「待てよ!」
「!」
不意に聞こえてきた声に振り向けば、赤い髪が立ち上がっていた。
あれ、あいつ目が覚めたのか
「俺も行くぜ!」
「恋次!何言ってんだお前まだ─────」
黒崎が言い終わる前に麒麟児が阿散井に近付き、さっきの黒崎と同じ様に強烈な突きを食らわせた
そして麒麟児が目を見開いた
「!」
「…どうだ?俺は吹っ飛ばなかったぜ」
『……強がりが』
ニヤリと笑った阿散井の手は震えていた。あれ絶対痩せ我慢だよ。
それを見た麒麟児が溜息を吐く
「…わぁったよ。俺の突きに耐えられりゃもう大丈夫だろう。行け!」
「お…おう!」
「「セイ!応!!」」
どうやらシーソーで次の宮に行くらしい
「此処はこれ以外の移動方法はねぇのかよぉぉぉぉ!?」
「あー…飛んだな…」
『あの方法は嫌だな』
ぼんやりと眺めていれば、頭から手拭いがずり落ちそうになったので乗せ直す。
てか僕達は何時まで浸かっとけば良いんだ。
そろそろほんとに上がりたい
「…行ったか…数男!数比呂!久し振りでキツかったろ!濡れた着物脱いで良いぞ!」
「「応!!」」
麒麟児に許可を貰った二人が服を脱いだ瞬間、それは焼ける様に消えた。
曝け出された二人の身体は所々赤くなってる。何あれ、火傷?
「…いやはや…超霊糸で編んだ防護湯衣を纏っていなければ過回復でグズグズに腐り、破裂してしまう…………」
「その天次郎様の白骨地獄と血の池地獄に全裸で浸かって平然としているとは…」
「とんでもない連中でしたな…」
『「………………」』
いやいやちょっと待て。今とんでもない言葉が出てきたぞ
『……腐るのか、これ』
「おい俺らにもその防護服寄越せ!」
「安心しろ、てめぇらもとんでもねぇ連中の一員だ」
嫌だあんな馬鹿共と一緒にされたくない。呟けば修兵さんに頭を撫でられた
「見込んでやらせたが見込み以上だった……特に一護の野郎はな
野郎、俺の突きを受けた瞬間反射的に俺の拳に打撃を加えてヒビ入れやがった…」
そう言った麒麟児が視線を落とした。その視線の先、右手が腫れている
「!」
「何と…」
『…ざまみろ』
「黙りやがれクソチビ!!
…嘗ては雷迅の天次郎と呼ばれた俺の歩法、鈍っちゃいねぇ筈なんだがなぁ」
『おい何時まで僕達は浸かれば良いんだ』
「大したタマだぜ全くよ…霊王サマが惚れんのも判らぁ」
「聞けよてめぇ」
「ガキ、上がれ。てめぇは血の池地獄だ」
『…温泉がトラウマになりそう』
「おいキリン、俺は?」
「喧嘩売ってんのかてめぇ!てめぇは抜けきってねぇからまだだ!」
投げ付けられたタオルを身体に巻いて白骨地獄から上がる。あ、手がふやけてる。足の裏もしわしわだ。そりゃそうか、ひたすら湯に浸かってる訳だし。
白骨地獄と血の池地獄の中間で休憩していれば怒鳴られた
「何休んでやがるクソガキ早く入りやがれ!」
『うっさいフランスパン』
「てめぇ独月の裸を見てんじゃねぇぞ!」
「あんなツルペタに興味なんかねぇよ!」
『きゃーひどい。僕傷付いた』
「てめぇ独月をそんな風に言うんじゃねぇ!微乳と言え微乳と!
や、美乳でも良い!あいつの身体は芸術品並みの美しさだ!」
『やっぱ修兵さん黙りやがれ』
変態に助け求めるんじゃなかった
溜息を吐いて足先をマグマ擬きに入れる。あれ、思った程熱くない?
ぱちゃぱちゃとばた足をしてみる。
何か意外だな、てっきり火傷するぐらい熱いんだと思ったのに
遊んでいれば後ろから麒麟児の怒鳴り声が飛んできた
「とっとと入れっつってんだろクソガキ!!ぶっ倒れてぇのか!」
『うるさいな…入れば良いんだろ』
タオルを巻いたまま湯に浸かる。温度は白骨地獄と同じぐらい。僕には熱いが修兵さんには丁度良いのかも知れない
『麒麟児、ぶっ倒れてぇのかってどういう事だ』
「ああ?言葉通りの意味だよ。今この白骨地獄でてめぇから血液と霊圧を吸い出した。だから今のてめぇはすっからかんだ」
『…ああ、だから視界が霞むのか』
「自覚症状があんなら大人しく浸かってろ!てめぇらはこいつらと同じで血液と霊圧を入れ替える事が先だ」
つまりは暫く温泉タイムか。辛い、辛過ぎる。熱いのが苦手な僕にとって温泉なんて罰ゲームでしかないのに
「俺は後どんぐらい此処だ?」
「てめぇは未完成の不治痛尽の力を使い過ぎてる。鵺の霊圧の欠片まで絞り出すにはまだ時間が掛かる」
未完成ってどういう事なんだろう。使い過ぎてるって、月閉風死の事?
じゃあ何で藤凍月の持ち主である僕は修兵さんより早く済んだ?
『何で僕は修兵さんより早いの?』
「てめぇは早いんじゃねぇ。おら、白骨地獄に入れ」
麒麟児に言われまた白骨地獄に浸かる。修兵さんの隣に行けば頭を撫でられた
「てめぇ不治痛尽を持ってどんぐらいだ?」
『え?あー…多分百五十年ぐらい?』
確か夢を見たのは尸魂界に来てすぐだった筈だし。
答えれば麒麟児が眉を寄せた
「てめぇが鵺と長く居た分、てめぇの身体には奴の霊圧が染み付いてる。まずはそれを綺麗に削ぎ落とす必要があんだよ。血の池地獄行け」
血の池地獄に浸かり、伸びをする。だんだん血の池地獄がトマトジュースに見えてきた
こんなの見た事あるぞ。確かあれはトマトジュースに入った兎だった
「染み付いてるのを一気に削げばてめぇが死ぬ。だから何度もこの湯を往復しねぇといけねぇ」
『怠いな』
「藤凍月の霊圧を何で抜くんだ?」
「化物の影響がねぇ状態にしねぇといけねぇからだ。おら、黙って浸かってろ。話は快復してからだ」
向き合う為に
(ガキ)
(はいはい)
(てめぇも言うのめんどくさがってんじゃねぇか)