「「「「誕生日おめでとうー!!!」」」」

「………あ?」

出舎して副官室の扉を開けた途端言われた一言。日付を見れば八月十四日。…あ、俺の誕生日だ

「忘れてたんすか先輩!」

「あー…最近書類整理が忙しくてな。すっかり忘れてた」

瀞霊廷通信の締切はまだだが此処何日か異常な程仕事が立て込んでいた。それは他隊の副隊長である独月も同じ様で
残業続きで会えねぇし部屋に行ってもあいつは風呂に入って直ぐに寝る。というか風呂で寝てる。大概沈んだ様な音がしてからぼんやりした顔で上がって来るから一日一回は沈んでるんだと思う。
そういや今日はまだあいつに会えてねぇな。プレゼントとケーキを受け取りながらそう思った













がちゃりと扉の開く音。どうやら部屋の主が帰って来たらしい。

「お帰り」

台所からそう声を掛けると独月は目を見開いた。いや俺の霊圧に気付かなかったのかお前

『ただいま』

そう返しながら近付いて来た独月に大きな袋を渡される

『誕生日おめでと』

「おお、サンキュ」

受け取った青い袋は柔らかい。開けても良いかと訊けば是と返された。ソファに座りリボンを解く。
その袋から出て来たのは小さな箱を抱えた黒い犬のぬいぐるみ

「男にぬいぐるみとはまた斬新な贈り物を…」

『修兵さんぽかったから』

そう言った独月は風呂に行った。俺生まれて初めて誕生日にぬいぐるみ貰ったんだけど。顔の右にある三本線に灰色のライン、左頬には69の数字。腕と首には俺と同じ物を巻いている。…俺っぽいっつーか俺じゃねぇか。多分オーダーメイドだろうな、コレ
相変わらずあいつは予想の斜め上を行く。つかやっぱあいつの中で俺のイメージ犬なのか
ふと犬の抱えた箱に目をやる。白くて小さい箱。何か入ってるんだろうか。かぱりと開けてみれば中に入っていたのはクロスのペンダント。割とシンプルなそれは俺の好みに合うもので

『気に入った?』

「ああ。ありがとな」

『ん』

着流し姿の独月が此方に来た。お前せめてもう少し胸元をしっかり閉めろ。俺一応男だぞ。
髪を適当に数回拭いて放置した独月を呼んで隣に座らせる。お前髪拭くの面倒だからって放置は止めろっての。風邪引くだろうが






早めに布団に入った独月を眺めながら酒を飲む。犬のぬいぐるみは俺が前にやった虎のぬいぐるみと共に独月に抱えられていた。お前あげたもんを早速私物化してんじゃねぇか。別に怒らねぇけど
かぱりと箱を開けてネックレスを見る。さっき財前隊長から電話で聞いたがわざわざ現世まで買いに行ったらしい。
その話を聞いた事もあってかなり気に入っている。まぁこいつがくれるなら何でも嬉しいだろうけど

「祝ってくれてありがとな、独月」


happy birthday!


(あれ檜佐木先輩どうしたんすかソレ)

(ん?…ああ、飼い猫が誕生日プレゼントにくれたんだ)

(飼い猫って…(ちびさぎ先輩が聞いたら絶対怒るぞ))