頭を撫でられている。
ゆっくりと目を開ければ良く知る顔が見えた

『……修…』

「おはよう、独月」

寝起き特有の掠れた声。修兵さんも起きたばかりなのか。頭を撫でる手にまた目蓋が閉じていく。温もりにくっつけば小さな笑い声。温かい。背中に腕を回して引っ付く

「まだ眠ぃか?」

『………ん…』

ぐりぐりと頭を押し付ければ擽ってぇと笑う。ぎゅっと抱き締められたかと思えば身体が回転する感覚。何かの上に乗ったっぽい。温かい。修兵さんの上に乗せられたのか

「小せぇなぁ……」

『……んー…』

小さくないわ。修兵さんがでかいだけだ。ぐりぐりと胸に頭を押し付ければまた修兵さんが笑った。

「擽ってぇよ」

『……む…』

「寝ぼけてんの?」

『………おきてる…』

ぐりぐりするのも億劫になり止める。目を閉じたまま微睡んでいれば旋毛辺りに何かが触れた。手かな。触れたそれはちゅっと音を立てて離れた。変なの、修兵さんの手がちゅって鳴いた
少し頭を動かして修兵さんの胸から顔を出す。重たい目蓋を動かすと優しく笑った修兵さんが見えた

「何したか判ったのか?」

『……なでなで…』

「残念。はずれだ」

ぶっちゃけどうでも良い。また目を閉じる。すると今度は額に触れてきた。またちゅっと音を立てて離れる。何だ今の柔らかいの。修兵さんの指ってこんなにふにふにしてたっけ?

「判ったか?」

『…ゆび…』

「またはずれ」

くつくつと笑った修兵さんが僕の唇をつつく。痒い。なぞる様に触ってくるそれを噛んだ

「いてっ」

『……うー…』

ぴくりと震えたそれを噛み続ける。やっぱりさっきのとは違った弾力。味はない。あじあじと惰性の如く噛んでいればまた頭を撫でられた。

「寝ぼけてると噛むんだな」

『……かむ…』

「きっと歯形付いてる」

何が楽しいのか修兵さんがくつくつと笑う。顎が怠い。良い加減本気で眠い。噛むのを止めれば今まで大人しくしていたそれが動いた。
舌をつつかれたのでまた噛む

「いてっ」

そう言いながら修兵さんが笑ってるのは何故だ。痛いのが好きなのか。変態か。ああ、変態だった

「ほっぺ柔けぇな」

『む』

さわさわと頬を撫でられる。そろそろほっといてくれないかな、眠い。
噛むのを止めればまた舌をつつかれた

「寝んの?」

『ねう……』

「寝るって言えてねぇし」

ゆっくりと口から邪魔物が引き抜かれた。薄目を開ければそれが指だった事に気付く。散々噛んだ気がする。あ、無理眠い。
目を閉じればまた笑う声。

「おやすみ、独月」

『……おやす……』






休日、二度寝






(修兵さんの指のそれ…歯形?)

(おう。悪戯したら猫に噛まれた)

(…馬鹿じゃん(何か歯形が猫のに見えないんだが……))

(るせっ(こいつ寝ぼけてたから覚えてねぇのか))