「これで本日の戦闘指導を終了する!」

ありがとうございました、の声と一礼で授業は終わった。修兵先生によるスパルタ指導のお陰で僕はぼろぼろだ。いや斑目さんに挑んだ人もぼろぼろになってたけど

「独月、ちょっと来い」

引き上げようとしていた僕に声が掛けられる。修兵先生何の用ですか。もう授業は終わりましたけど
修兵さんの近くまで行けば他の隊員の方に取り囲まれた。何故

「あんたが噂のちびさぎくんね!?可愛いっ!!」

『むぐっ!?』

松本副隊長に話して早々抱き付かれた。ちょっ息がっ!息が出来んっ!

「…乱菊さん独月がタップしてます」

「え、嘘」

修兵さんの言葉でようやく解放された。ありがとう修兵さん
巨乳による圧迫死とか笑えない。ああ苦しかった。修兵さんは僕の頭を撫でている

「……大丈夫か?」

『な、何とか……』

ていうか僕噂になってるのか。しかもちびさぎで出回ってる。何かショック

「大丈夫かちびさぎ?」

『わっ』

急に頭をわっしわっし撫でられた。修兵さんとは違う豪快さである。首がもげる

「ちいせぇとは聞いちゃいたが、まさかこんなにちいせぇとはなぁ」

え、それ貶してる?予想以上に小さかったって言ってるよね?

「お、その顔檜佐木にそっくりだな!」

眉間に皺を寄せれば斑目さんに笑われ志波副隊長に怒んなよとまた頭をわっしわっしされた。だからどんだけ似てんだよ

「強なったんやねぇ、ちびさぎチャン」

檜佐木くんとの試合見てたで、と市丸隊長に頭をぽんぽんと撫でられる。皆さん撫でるの好きですね
つか何故そんなに僕の事が知れ渡っているのか。修兵さんに聞けば目を逸らされた。原因はあんたか

「優等生の檜佐木修兵が目を掛けてる子が居るって聞いて調べてみりゃそいつは天才児だって話だったからな」

志波副隊長がにっこり笑う。いや天才児って

「それに五番隊からの誘いも一回生の頃から断ってるらしいじゃねぇか」

斑目さんに頭を叩かれた。止めろ、馬鹿になる
頭を庇いながら僕は理由を言った

『僕は九番隊に入りたいんです』

そう言えばぺちりと額を叩かれた。見上げれば修兵さんが呆れた様に言う

「別に俺の後を追わなくて良いんだぞ?」

『追いたいから追ってる。僕は修兵さんの傍に居たい』

そう言えば修兵さんが手で顔を覆った。え、どうしたの
お熱いこったと斑目さんと松本副隊長がニヤニヤしてる。何の事だ。志波副隊長も良いねぇとニコニコしてる。だから何が?市丸隊長は笑ってる。うん通常運行

暫くして斑目さんと松本副隊長にからかわれていた修兵さんが咳払いをして僕を見た。

「そう考えてくれてんならお前は余計に五番隊に入った方が良い」

頭に手を置きながら修兵さんが続ける

「前にも言ったろ。お前には色々な事を学んで欲しいと思ってる」

『……色々な事…』

「そうだ。十分だと思ったら東仙隊長にお前を九番隊にして貰える様頼んでやるから」

優しい声と目で修兵さんが言った

「俺が迎えに行くまで五番隊で沢山学んで来い。出来るな?」

『………ん』

修兵さんが言うなら、と頷けば良い子だと頭を撫でられた
少し寂しいが修兵さんがそう言うのなら仕方がない。五番隊の話を受けよう

「お前ほんとに檜佐木が好きなんだな」

斑目さんに頭をぐりぐりされる。このハゲ縮んだらどうしてくれる

『好きですよ。大切な人です』

この人のお陰で今生きてるし死神目指してる訳だし
そう言った途端修兵さんの顔が真っ赤になった。あ、湯気出そう
斑目さんと松本副隊長が修兵さんを見てげらげら笑っている。志波副隊長と市丸隊長も楽しそうだ。ちょっと修兵さんほんと大丈夫?腕を引っ張り屈ませて額に額を当てれば熱が凄い。あれまた上がった
まさか指導してる時から熱あったの?

『修兵さん熱あるんだけど』

「ね、ねぇよ!平熱だ!」

『嘘吐け。修兵さんの平熱はもっと低い』

「嘘じゃねぇっ!」

斑目さんと松本副隊長がひーひー言ってる。志波副隊長は若いねぇとのほほんとしてる。市丸隊長はにこにこ。何このカオス。取り敢えず修兵さんは熱冷まそうか


色々な方と知り合いに


(修兵さん、熱冷まそうか)

(てめぇ何で藤凍月抜いてやがる!)

(え、冷やそうと思って)

(冷えるどころか凍死だ!!)

(そう言えば六席昇格おめでとうございます)

(ほんと思い出した様に言ったなお前)