入隊
「あの子が噂の天才児?」
「ちっせぇな」
「ちびさぎくんでしょ?」
『………』
滅茶苦茶周りに見られながら五番隊舎に向かう。そう、五番隊舎に。その筈なのに出て来た数字は十一。何故
「おいそこのチビ」
背後からの声は無視。僕はチビじゃないし
そう思っていると肩を掴まれた
「シカトこいてんじゃねぇぞチビ」
「うわほんとチビだな」
「中々綺麗な顔したチビじゃねぇの」
人をじろじろ見て好き放題言う奴等に思わず本音が漏れた
『気色悪ぃ』
「んだとてめぇ!!」
掴んでいた奴が何かする前に足の間を蹴り上げる。勿論手加減なんてしない。男は泡を噴いて崩れ落ちた。うわきたなっ
二匹目をどうやって潰そうかと考えていると何だかわらわらと人相の悪い奴等が集まって来た。修兵さんなら違和感なく混ざれるな
「んだぁこのチビ」
「五十嵐伸びてんじゃねぇか」
「このチビがやったのか?」
チビチビ言い過ぎだあんたら。僕はチビじゃない
眉間に皺を寄せればモヒカン頭のおっさんが首を傾げた
「こいつ……誰かに似てね?」
え、またか。また眉間に皺寄せたら似てるフラグか
「誰か?最近入った奴か?」
「あー…何だっけか。あいつだよ、去年九番隊に入った優等生」
「ああ、檜佐木って奴か」
檜佐木。その言葉に思わず反応する。やっぱりあの人かよ。つかそんなに眉間に皺寄せたら似てる?あんな厳つくなる?
僕が悩み始めるとそれを見たおっさん達がニヤニヤし始めた
「あいつ優等生ぶっててむかつくんだよなぁ」
「六席になったからって調子乗ってんじゃねぇの?」
いらっ。
「あのすかした態度が気に入らねぇ」
「弱ぇ癖に粋がってんじゃねぇって話だよなぁ」
ぷちっ。
あ、やばい何か切れた。
目の前に居たパンチパーマのおっさんの顔面に蹴りを食らわせる
「ぐほっ」
「金市!」
「てめぇやりやがったな!」
『ふざけるな。やりやがったのはてめぇらだろうが』
物凄く苛々する。誰が目の前でよりによって修兵さんの悪口言えって言った?パンチパーマの頭を踏んづけて周りを睨む
『あの人は強い。それを下っ端のてめぇらが貶すなよ』
「餓鬼が!」
「調子に乗りやがって!」
向かって来るおっさん達を白打のみで打ち倒す。ほら、鬼道使ったら確実に隊舎壊す自信あるし
数分後。気付けば周りは全部伸びていた。やっべ、やり過ぎた。
こいつらどうしようかと悩んでいるとたまたまつるっとした頭が目に入った。あ、あの輝くつるっぱげは絶対あの人だ
『斑目さん』
呼ぶとつるっぱげは此方に向かって来た
「ぁあ?んだよちびさぎじゃねぇか」
『いや桜花ですけど。これどうすれば良いですか』
何か見事にちびさぎで通ってるがまぁそれは置いといて。僕が指差したおっさん達の屍に斑目さんは目を見開いた
「っこれ全部てめぇがやったのか!?」
『はい』
修兵さんの悪口言いやがったんで。そう言うと斑目さんが遠い目をした
『ついでに言うと五番隊舎までの道のりを教えて下さい』
最初は順調だったんですけど迷っちゃって、というと斑目さんは溜息を吐いた
「お前何処をどう来たら迷った」
『真っ直ぐ進んだら迷った』
いや一番隊舎から四番隊舎までは良かったんだよ。んで道が別れたから真ん中を真っ直ぐ進んだら十一番隊舎に来たんだよ
「何で真ん中行くんだよ。その別れ道を左に進めば五番隊舎だ」
『えぇえ』
そっちかよ、と呟けば深い溜息を吐かれた。何かへこむんですけど
さて帰ろうかと藤凍月を背負い直せば斑目さんが地獄蝶を飛ばしていた。いや何処の間に連れてきた
「良し、地獄蝶を飛ばした。迎えが来るまで暇だろ?稽古付けてやるよ」
いやいやいやわざわざ迎え呼ぶのに地獄蝶飛ばすなよ。重大な話かと思うじゃん
まぁ稽古付けてくれるんなら喜んで付けて貰いますけど
『…お願いします』
「……ん?」
七番隊に書類を運び隊舎に帰ろうとしていた俺に寄って来る地獄蝶。何だ、東仙隊長か?
手を出せばひらりと指に留まった地獄蝶から声が発せられる
[おい檜佐木!てめぇんとこのちびさぎが十一番隊舎に迷い込んでんぞ!迎えに来い!]
「……あの馬鹿…!」
聞こえてきた斑目の声に思わず頭を抱える。つか俺んとこの奴じゃねぇ。あいつは五番隊だ。つか何で十一番隊舎に迷い込んだんだ、よりによって十一番隊舎に。いや十二番隊舎じゃなくて良かったけど
取り敢えず迎えに行くべきか。恐らく暇潰しと称して斑目が稽古付けてるだろうし。あいつ多分斑目に気に入られるな。ああまず東仙隊長に一言言ってから迎えに行こう。それから藍染隊長にも遅れるって連絡入れねぇと。てかこれって俺の仕事か。早速やらかしやがった後輩に溜息が出た。
「やるじゃねぇかちびさぎぃ!!」
『桜花ですけどっ!』
只今十一番隊舎にある演習場にて斑目さんの攻撃をいなしながら名前訂正中。でもこの人桜花って呼んでくれる事はない気がする
鞘と刀を使った二刀流という珍しい戦い方をする斑目さんの攻撃を躱すのはなかなか難しい。何か予期しないとこからぶん回して来るし
まぁそれなら判りやすい攻撃を誘導すれば良いだけの話なんだが
わざと左側に隙を作る。勿論わざとだとはバレない様に、自然に。両手で刀の方を受け止めていれば恐らく鞘の方を振り下ろして来る筈。
「左ががら空きだぁ!!」
――ほらね
『ほっ』
斑目さんの振り下ろされた鞘から腕を登り飛び越え際に背中を峰で強打した。ぐっ、と息が詰まった様な声が斑目さんから漏れる。休憩する暇なんか与えない。斬り掛かれば刀で受け止められた
「…てめぇさっきのはわざと…」
『バレました?』
――戦いにくい相手ならてめぇがやりやすい様に相手を誘導すりゃあ良い
僕は修兵さんの教えを実行しただけだ。あの人ああ見えて知略的な所あるし。てかどちらかって言うと頭脳派だ。まぁ僕からすると力強いわ頭使うわの厄介なタイプなんだが
てかそろそろ五番隊に行かないと本気でやばい。楽しかったが終わらせて貰おう
『良し、じゃあ本気で行きます』
「てめぇまだ本気じゃなかったのかよ!?」
始解してないもん。構えて解号を言おうとすればすぱーん!と豪快に襖の開く音
「独月!!」
あ、お迎え来た
「ちっ……時間切れか」
『ありがとうございました』
頭を下げればまた来いよと斑目さんに頭を撫でられた。それにはいと返事をして修兵さんの傍に行く。入隊初日から何してんだとデコピンされた。痛い
「そういやぁそいつうちの隊の奴等シメてたぞ」
「は!?」
何余計な事言ってんだこのハゲ。睨めば二人して同じ顔すんじゃねぇと笑われた。
「……十一番隊の奴等に喧嘩売られたのか?」
腰を曲げて目線を合わせて来た修兵さんに頷いてみせる
『寧ろその後更に重大な事をされた』
「重大な事?」
首を傾げた修兵さんに深く頷く
『修兵さんの悪口言われた』
のでシメた。そう言うと修兵さんが固まった。斑目さんは楽しそう。
何笑ってんだこのハゲ
「…んな事で他隊の隊士シメてんじゃねぇよ……」
んな事じゃない。修兵さんを馬鹿にする=僕への侮辱だ。寧ろそれよりも重罪
万死に値すると言っても良い。
『修兵さんを馬鹿にするのは誰であっても絶対に許さない』
修兵さんは僕の大事な人だから。
目を見てそうはっきりと言えば修兵さんが目を見開いた。それからじわじわと赤くなっていく。え、何どうしたの?
後ろで斑目さんが爆笑してる。あんた僕が会った時必ず爆笑してるな
「お……おまっ…」
ちゃんと喋れてないよ修兵さん。大丈夫か
「っんなこっぱずかしい事を真っ昼間から言うんじゃねぇっ!!!!」
昼間は駄目?
『なら夜なら良いの?』
聞けば斑目さんが笑い転げた。あの人笑い過ぎて呼吸困難になってるんだけど。ちょっと踏んで良いかな
入隊初日
(…もう良いわ…疲れた…)
(え、大丈夫?)
(誰の所為だっ!!)
(ぎゃははははははは!!)
「ちっせぇな」
「ちびさぎくんでしょ?」
『………』
滅茶苦茶周りに見られながら五番隊舎に向かう。そう、五番隊舎に。その筈なのに出て来た数字は十一。何故
「おいそこのチビ」
背後からの声は無視。僕はチビじゃないし
そう思っていると肩を掴まれた
「シカトこいてんじゃねぇぞチビ」
「うわほんとチビだな」
「中々綺麗な顔したチビじゃねぇの」
人をじろじろ見て好き放題言う奴等に思わず本音が漏れた
『気色悪ぃ』
「んだとてめぇ!!」
掴んでいた奴が何かする前に足の間を蹴り上げる。勿論手加減なんてしない。男は泡を噴いて崩れ落ちた。うわきたなっ
二匹目をどうやって潰そうかと考えていると何だかわらわらと人相の悪い奴等が集まって来た。修兵さんなら違和感なく混ざれるな
「んだぁこのチビ」
「五十嵐伸びてんじゃねぇか」
「このチビがやったのか?」
チビチビ言い過ぎだあんたら。僕はチビじゃない
眉間に皺を寄せればモヒカン頭のおっさんが首を傾げた
「こいつ……誰かに似てね?」
え、またか。また眉間に皺寄せたら似てるフラグか
「誰か?最近入った奴か?」
「あー…何だっけか。あいつだよ、去年九番隊に入った優等生」
「ああ、檜佐木って奴か」
檜佐木。その言葉に思わず反応する。やっぱりあの人かよ。つかそんなに眉間に皺寄せたら似てる?あんな厳つくなる?
僕が悩み始めるとそれを見たおっさん達がニヤニヤし始めた
「あいつ優等生ぶっててむかつくんだよなぁ」
「六席になったからって調子乗ってんじゃねぇの?」
いらっ。
「あのすかした態度が気に入らねぇ」
「弱ぇ癖に粋がってんじゃねぇって話だよなぁ」
ぷちっ。
あ、やばい何か切れた。
目の前に居たパンチパーマのおっさんの顔面に蹴りを食らわせる
「ぐほっ」
「金市!」
「てめぇやりやがったな!」
『ふざけるな。やりやがったのはてめぇらだろうが』
物凄く苛々する。誰が目の前でよりによって修兵さんの悪口言えって言った?パンチパーマの頭を踏んづけて周りを睨む
『あの人は強い。それを下っ端のてめぇらが貶すなよ』
「餓鬼が!」
「調子に乗りやがって!」
向かって来るおっさん達を白打のみで打ち倒す。ほら、鬼道使ったら確実に隊舎壊す自信あるし
数分後。気付けば周りは全部伸びていた。やっべ、やり過ぎた。
こいつらどうしようかと悩んでいるとたまたまつるっとした頭が目に入った。あ、あの輝くつるっぱげは絶対あの人だ
『斑目さん』
呼ぶとつるっぱげは此方に向かって来た
「ぁあ?んだよちびさぎじゃねぇか」
『いや桜花ですけど。これどうすれば良いですか』
何か見事にちびさぎで通ってるがまぁそれは置いといて。僕が指差したおっさん達の屍に斑目さんは目を見開いた
「っこれ全部てめぇがやったのか!?」
『はい』
修兵さんの悪口言いやがったんで。そう言うと斑目さんが遠い目をした
『ついでに言うと五番隊舎までの道のりを教えて下さい』
最初は順調だったんですけど迷っちゃって、というと斑目さんは溜息を吐いた
「お前何処をどう来たら迷った」
『真っ直ぐ進んだら迷った』
いや一番隊舎から四番隊舎までは良かったんだよ。んで道が別れたから真ん中を真っ直ぐ進んだら十一番隊舎に来たんだよ
「何で真ん中行くんだよ。その別れ道を左に進めば五番隊舎だ」
『えぇえ』
そっちかよ、と呟けば深い溜息を吐かれた。何かへこむんですけど
さて帰ろうかと藤凍月を背負い直せば斑目さんが地獄蝶を飛ばしていた。いや何処の間に連れてきた
「良し、地獄蝶を飛ばした。迎えが来るまで暇だろ?稽古付けてやるよ」
いやいやいやわざわざ迎え呼ぶのに地獄蝶飛ばすなよ。重大な話かと思うじゃん
まぁ稽古付けてくれるんなら喜んで付けて貰いますけど
『…お願いします』
「……ん?」
七番隊に書類を運び隊舎に帰ろうとしていた俺に寄って来る地獄蝶。何だ、東仙隊長か?
手を出せばひらりと指に留まった地獄蝶から声が発せられる
[おい檜佐木!てめぇんとこのちびさぎが十一番隊舎に迷い込んでんぞ!迎えに来い!]
「……あの馬鹿…!」
聞こえてきた斑目の声に思わず頭を抱える。つか俺んとこの奴じゃねぇ。あいつは五番隊だ。つか何で十一番隊舎に迷い込んだんだ、よりによって十一番隊舎に。いや十二番隊舎じゃなくて良かったけど
取り敢えず迎えに行くべきか。恐らく暇潰しと称して斑目が稽古付けてるだろうし。あいつ多分斑目に気に入られるな。ああまず東仙隊長に一言言ってから迎えに行こう。それから藍染隊長にも遅れるって連絡入れねぇと。てかこれって俺の仕事か。早速やらかしやがった後輩に溜息が出た。
「やるじゃねぇかちびさぎぃ!!」
『桜花ですけどっ!』
只今十一番隊舎にある演習場にて斑目さんの攻撃をいなしながら名前訂正中。でもこの人桜花って呼んでくれる事はない気がする
鞘と刀を使った二刀流という珍しい戦い方をする斑目さんの攻撃を躱すのはなかなか難しい。何か予期しないとこからぶん回して来るし
まぁそれなら判りやすい攻撃を誘導すれば良いだけの話なんだが
わざと左側に隙を作る。勿論わざとだとはバレない様に、自然に。両手で刀の方を受け止めていれば恐らく鞘の方を振り下ろして来る筈。
「左ががら空きだぁ!!」
――ほらね
『ほっ』
斑目さんの振り下ろされた鞘から腕を登り飛び越え際に背中を峰で強打した。ぐっ、と息が詰まった様な声が斑目さんから漏れる。休憩する暇なんか与えない。斬り掛かれば刀で受け止められた
「…てめぇさっきのはわざと…」
『バレました?』
――戦いにくい相手ならてめぇがやりやすい様に相手を誘導すりゃあ良い
僕は修兵さんの教えを実行しただけだ。あの人ああ見えて知略的な所あるし。てかどちらかって言うと頭脳派だ。まぁ僕からすると力強いわ頭使うわの厄介なタイプなんだが
てかそろそろ五番隊に行かないと本気でやばい。楽しかったが終わらせて貰おう
『良し、じゃあ本気で行きます』
「てめぇまだ本気じゃなかったのかよ!?」
始解してないもん。構えて解号を言おうとすればすぱーん!と豪快に襖の開く音
「独月!!」
あ、お迎え来た
「ちっ……時間切れか」
『ありがとうございました』
頭を下げればまた来いよと斑目さんに頭を撫でられた。それにはいと返事をして修兵さんの傍に行く。入隊初日から何してんだとデコピンされた。痛い
「そういやぁそいつうちの隊の奴等シメてたぞ」
「は!?」
何余計な事言ってんだこのハゲ。睨めば二人して同じ顔すんじゃねぇと笑われた。
「……十一番隊の奴等に喧嘩売られたのか?」
腰を曲げて目線を合わせて来た修兵さんに頷いてみせる
『寧ろその後更に重大な事をされた』
「重大な事?」
首を傾げた修兵さんに深く頷く
『修兵さんの悪口言われた』
のでシメた。そう言うと修兵さんが固まった。斑目さんは楽しそう。
何笑ってんだこのハゲ
「…んな事で他隊の隊士シメてんじゃねぇよ……」
んな事じゃない。修兵さんを馬鹿にする=僕への侮辱だ。寧ろそれよりも重罪
万死に値すると言っても良い。
『修兵さんを馬鹿にするのは誰であっても絶対に許さない』
修兵さんは僕の大事な人だから。
目を見てそうはっきりと言えば修兵さんが目を見開いた。それからじわじわと赤くなっていく。え、何どうしたの?
後ろで斑目さんが爆笑してる。あんた僕が会った時必ず爆笑してるな
「お……おまっ…」
ちゃんと喋れてないよ修兵さん。大丈夫か
「っんなこっぱずかしい事を真っ昼間から言うんじゃねぇっ!!!!」
昼間は駄目?
『なら夜なら良いの?』
聞けば斑目さんが笑い転げた。あの人笑い過ぎて呼吸困難になってるんだけど。ちょっと踏んで良いかな
入隊初日
(…もう良いわ…疲れた…)
(え、大丈夫?)
(誰の所為だっ!!)
(ぎゃははははははは!!)