入隊3
「チビ」
『………』
「こないなチビに構ってはるとか檜佐木さん阿呆ちゃうか」
『黙れぜんざい修兵さんを悪く言うな死ね』
「檜佐木さんの事になるとすぐ怒るんやな」
藍染隊長に案内されて財前と睨み合いながら五番隊舎に入る。其処には既に隊士が並んでいた
「皆に紹介しよう。本日入隊した八席の桜花独月くんだ」
『桜花独月です。若輩者ですが宜しくお願いします』
一礼すれば拍手が起きた。えーと、これは歓迎されていると取っても良いんだろうか
「桜花くん、少し此方に来てくれないか」
『はい』
藍染隊長に呼ばれ近付けば数枚の書類を渡された
「顔見せも兼ねて三番隊と九番隊に持って行ってくれないか」
九番隊、つまり修兵さんが居る
『はいっ!』
つい大きな声で返事をすれば良い返事だと頭を撫でられた。そんなに僕は撫でやすい位置に頭があるのか
上機嫌で隊舎を出ようとすれば阿呆な奴、と。おい聞こえてんぞぜんざい。物凄くぶん殴りたい気分だったが僕は今書類を任されている。私情より仕事優先。運が良かったなぜんざい、と心の中で中指を立てておいた
『えーと三番隊三番隊………此処か』
今度はすんなりと着いた。うん、取り敢えず道を外れなければ良いと学習。九番隊も迷わない様に行こう。
隊舎に入り擦れ違う人に挨拶しながら隊首室に向かう。視線は無視。うん僕を見てんのは馬鈴薯の群れだ
隊首室の前に立ち深呼吸。そしてノックを二回
『五番隊八席桜花です。書類提出に参りました』
「入り」
『失礼します』
扉を開けて中に入る。声の主は机に向かった体勢でひらひらと手を振った
「久し振りやなぁちびさぎチャン。戦闘指導以来やない?」
『お久し振りです市丸隊長。多分それくらいになりますね』
はい書類と渡せばお使いご苦労様と頭を撫でられた。
ちょおお話していかへん?と言われ席に促される。従えば隣に市丸隊長も座った。緑茶の注がれた来客用だろう湯呑みを渡される。わざわざありがとうございます
「五番隊は馴染めそうなん?」
『はい。七席は嫌いですが』
そう答えると市丸隊長は首を傾げた
「七席?確か…財前くん、やったっけ?」
『はい。あいつ僕の悪口なら別に良いんですけど修兵さんの悪口言うんですよ』
だってあいつ修兵さんを阿呆って言ったんだよ。修兵さんを貶す奴なんかと仲良くなりたくなんかない
僕の頭をぽんぽんと撫でながら市丸隊長が顎に手をやった
「同じ隊に気の合わんの居っても可笑しないし、仲良う出来ひんのやったらほっといてええんとちゃう?」
見上げた市丸隊長は笑顔
「何や我慢出来ひん様になったらそれこそ檜佐木くんに言ったったらええし。ボクも聞いたるよ?」
『…ありがとうございます』
「ええよ。何かあったら何時でもおいで」
あの後にこにこした市丸隊長に飴を握らされ隊首室を出た。あの人絶対僕を小さな子供か何かと勘違いしてると思う。
『九番隊九番隊っと』
てか三番隊から九番隊って結構距離がある。遠い。疲れたんだけど
瞬歩は怠いから使いたくないし。
『はぁ………』
「なーに溜息吐いてんだ」
声と共に頭に何かが乗せられた。手だ。
『……んー…』
後ろを振り向かずに寄りかかってみる。頭に置かれていた手にあっさり支えられた。
『修兵さん、九番隊遠い』
「あ?五番隊からか?」
それに違うと首を振る。三番隊からだと言えばああ、と納得された
「三番隊からならちょっと距離があるな」
『ん。そろそろ行こうかな……っわ』
疲れたけどもう少しで着くし、とまた歩き出そうとすれば抱えられた。そしてそのまま腕の上に乗せられる。
『修兵さん、僕歩ける』
「良いから黙って運ばれとけ」
いや自分で歩くって。それに修兵さん忙しいでしょ。
「俺は今から九番隊に帰るとこ。だからついでだ」
『………』
どうやら降ろす気はないらしい。この人は一度決めたらその考えを変えないという少し頑固な所がある。今のは正にそれ。九番隊舎に着くまで降ろさねぇぞと言われたのと同じ様なものだ。
『……運んでくれてありがとう』
「どーいたしまして」
頭に引っ付き礼を言えば修兵さんは少し笑った
「え、檜佐木六席の腕に何か乗ってる」
「何あの子かわいー」
「ちっちゃいわね」
「あ、もしかしてあの子が噂のちびさぎくん?」
『………』
聞こえてますけどそこの女性隊士の皆さん。僕はちっちゃくない、身長が181もある修兵さんが腕に乗せるから小さく見えるだけだ。僕は充分大きい。それに少し身長伸びたし
てか腕に乗せるから注目浴びてるんじゃないか。多分普通に歩いてたら其処まで注目浴びないし。いやそれなりに視線は感じるけど
「ああ、やから嫌いなんか」
理由を言えばあっさり納得された。
すたすた歩く修兵さんの腕の上で近付いて来る隊首室をぼんやり見つめる。修兵さんのとこの隊長はどんな人なんだろうか
隊首室の前に着くと修兵さんが腕から降ろしてくれた。
「じゃあ粗相のない様にしろよ」
『ん』
後で五番隊に迎えに行くからな、と言って僕の頭を撫で修兵さんは去っていった。
一つ深呼吸をして隊首室の扉を叩く
『五番隊八席桜花です。書類提出に参りました』
「ああ、入りなさい」
『失礼します』
扉を開けて中に入る。机に向かっていたのは髪を編み込んだゴーグルの人。この人が東仙隊長か
書類を渡せばありがとうと微笑まれた
「君が檜佐木の相棒か?」
『へ?あー…はい、多分』
そう言えばそんな事も言われたな。相棒、なんだと思う。多分。そう思っていると東仙隊長は笑った
「やはりそうか。君は彼と雰囲気が似ている」
『………雰囲気、ですか?』
初めて言われた事に思わず目を見開く。雰囲気って事はもう醸し出すものまで似ちゃってるって事?何それショック
「私は目が見えないからね。そういう事に敏感なんだ」
『そうなんですか』
頷いてみたがどっちみちショックだ。雰囲気が顔面卑猥様とか何か泣きそう。いや、あの強さは真似したいけどさ
「檜佐木は君の話になると肩から力を抜くんだ」
『……やっぱり普段から頑張っちゃってるんですねあの人…』
東仙隊長の言葉に思わず溜息が出た。あの人他人の事はやたら見てるのに自分の事は気にしないんだよ。寧ろ無茶してるのに気付いてない時もある。まず自己管理をしっかりすれば良いのに
そうぼやけば東仙隊長は微笑んだ
「君は檜佐木を良く見ているね」
『まぁあの人に色々教わりましたから』
僕が今生きてるのもこうして死神になれたのも修兵さんのお陰だし。
それを言えば東仙隊長は顎に手をやり何か考えている様だった。そして名を呼ばれたので返事をすれば微笑まれる
「桜花、一年間で七席になれるかい?」
『七席、ですか?』
頷く東仙隊長。七席って言えば財前。つまりは奴を抜け、と
「この一年で七席になれたら君を九番隊の七席として迎えよう」
『え………』
つまりは七席になれば直ぐにでも此方に来られる。
――俺が迎えに行くまで五番隊で沢山学んで来い。出来るな?
ふと修兵さんの言葉を思い出した。
そうだ。僕は待ってないといけない。修兵さんが迎えに来るまで、五番隊で
『……折角のお誘いですが…お断りします』
「何故だい?」
『…修兵さんが迎えに来るまで、待ってると約束したから』
あの人は約束を守る人だから、絶対に迎えに来る。例え時間が掛かっても
「………良かった。やはり君は九番隊に必要な人材だ」
不意ににっこりと笑んだ東仙隊長に戸惑う。え、何だこの反応。
「檜佐木から君との約束は聞いていた。それで彼があれ程までに目を掛ける君を少し試したくなったんだ」
『……はぁ…』
試した、という事はさっきの話を受けていたら僕は九番隊に入れなかったのか。
試してすまなかったねと頭を撫でられる。そして机から出した金平糖を握らされた。あんたも僕を市丸隊長と同じ扱いするんかい
話は終わったので隊首室を出る。別れ際に君が九番隊に来るのを楽しみにしているよ、と言われた。うん、異動出来るの何時だろうね
書類も届け終わった事だし、五番隊に帰る事にした
隊長とご対面
(只今戻りました)
(ああ、お帰り)
『………』
「こないなチビに構ってはるとか檜佐木さん阿呆ちゃうか」
『黙れぜんざい修兵さんを悪く言うな死ね』
「檜佐木さんの事になるとすぐ怒るんやな」
藍染隊長に案内されて財前と睨み合いながら五番隊舎に入る。其処には既に隊士が並んでいた
「皆に紹介しよう。本日入隊した八席の桜花独月くんだ」
『桜花独月です。若輩者ですが宜しくお願いします』
一礼すれば拍手が起きた。えーと、これは歓迎されていると取っても良いんだろうか
「桜花くん、少し此方に来てくれないか」
『はい』
藍染隊長に呼ばれ近付けば数枚の書類を渡された
「顔見せも兼ねて三番隊と九番隊に持って行ってくれないか」
九番隊、つまり修兵さんが居る
『はいっ!』
つい大きな声で返事をすれば良い返事だと頭を撫でられた。そんなに僕は撫でやすい位置に頭があるのか
上機嫌で隊舎を出ようとすれば阿呆な奴、と。おい聞こえてんぞぜんざい。物凄くぶん殴りたい気分だったが僕は今書類を任されている。私情より仕事優先。運が良かったなぜんざい、と心の中で中指を立てておいた
『えーと三番隊三番隊………此処か』
今度はすんなりと着いた。うん、取り敢えず道を外れなければ良いと学習。九番隊も迷わない様に行こう。
隊舎に入り擦れ違う人に挨拶しながら隊首室に向かう。視線は無視。うん僕を見てんのは馬鈴薯の群れだ
隊首室の前に立ち深呼吸。そしてノックを二回
『五番隊八席桜花です。書類提出に参りました』
「入り」
『失礼します』
扉を開けて中に入る。声の主は机に向かった体勢でひらひらと手を振った
「久し振りやなぁちびさぎチャン。戦闘指導以来やない?」
『お久し振りです市丸隊長。多分それくらいになりますね』
はい書類と渡せばお使いご苦労様と頭を撫でられた。
ちょおお話していかへん?と言われ席に促される。従えば隣に市丸隊長も座った。緑茶の注がれた来客用だろう湯呑みを渡される。わざわざありがとうございます
「五番隊は馴染めそうなん?」
『はい。七席は嫌いですが』
そう答えると市丸隊長は首を傾げた
「七席?確か…財前くん、やったっけ?」
『はい。あいつ僕の悪口なら別に良いんですけど修兵さんの悪口言うんですよ』
だってあいつ修兵さんを阿呆って言ったんだよ。修兵さんを貶す奴なんかと仲良くなりたくなんかない
僕の頭をぽんぽんと撫でながら市丸隊長が顎に手をやった
「同じ隊に気の合わんの居っても可笑しないし、仲良う出来ひんのやったらほっといてええんとちゃう?」
見上げた市丸隊長は笑顔
「何や我慢出来ひん様になったらそれこそ檜佐木くんに言ったったらええし。ボクも聞いたるよ?」
『…ありがとうございます』
「ええよ。何かあったら何時でもおいで」
あの後にこにこした市丸隊長に飴を握らされ隊首室を出た。あの人絶対僕を小さな子供か何かと勘違いしてると思う。
『九番隊九番隊っと』
てか三番隊から九番隊って結構距離がある。遠い。疲れたんだけど
瞬歩は怠いから使いたくないし。
『はぁ………』
「なーに溜息吐いてんだ」
声と共に頭に何かが乗せられた。手だ。
『……んー…』
後ろを振り向かずに寄りかかってみる。頭に置かれていた手にあっさり支えられた。
『修兵さん、九番隊遠い』
「あ?五番隊からか?」
それに違うと首を振る。三番隊からだと言えばああ、と納得された
「三番隊からならちょっと距離があるな」
『ん。そろそろ行こうかな……っわ』
疲れたけどもう少しで着くし、とまた歩き出そうとすれば抱えられた。そしてそのまま腕の上に乗せられる。
『修兵さん、僕歩ける』
「良いから黙って運ばれとけ」
いや自分で歩くって。それに修兵さん忙しいでしょ。
「俺は今から九番隊に帰るとこ。だからついでだ」
『………』
どうやら降ろす気はないらしい。この人は一度決めたらその考えを変えないという少し頑固な所がある。今のは正にそれ。九番隊舎に着くまで降ろさねぇぞと言われたのと同じ様なものだ。
『……運んでくれてありがとう』
「どーいたしまして」
頭に引っ付き礼を言えば修兵さんは少し笑った
「え、檜佐木六席の腕に何か乗ってる」
「何あの子かわいー」
「ちっちゃいわね」
「あ、もしかしてあの子が噂のちびさぎくん?」
『………』
聞こえてますけどそこの女性隊士の皆さん。僕はちっちゃくない、身長が181もある修兵さんが腕に乗せるから小さく見えるだけだ。僕は充分大きい。それに少し身長伸びたし
てか腕に乗せるから注目浴びてるんじゃないか。多分普通に歩いてたら其処まで注目浴びないし。いやそれなりに視線は感じるけど
「ああ、やから嫌いなんか」
理由を言えばあっさり納得された。
すたすた歩く修兵さんの腕の上で近付いて来る隊首室をぼんやり見つめる。修兵さんのとこの隊長はどんな人なんだろうか
隊首室の前に着くと修兵さんが腕から降ろしてくれた。
「じゃあ粗相のない様にしろよ」
『ん』
後で五番隊に迎えに行くからな、と言って僕の頭を撫で修兵さんは去っていった。
一つ深呼吸をして隊首室の扉を叩く
『五番隊八席桜花です。書類提出に参りました』
「ああ、入りなさい」
『失礼します』
扉を開けて中に入る。机に向かっていたのは髪を編み込んだゴーグルの人。この人が東仙隊長か
書類を渡せばありがとうと微笑まれた
「君が檜佐木の相棒か?」
『へ?あー…はい、多分』
そう言えばそんな事も言われたな。相棒、なんだと思う。多分。そう思っていると東仙隊長は笑った
「やはりそうか。君は彼と雰囲気が似ている」
『………雰囲気、ですか?』
初めて言われた事に思わず目を見開く。雰囲気って事はもう醸し出すものまで似ちゃってるって事?何それショック
「私は目が見えないからね。そういう事に敏感なんだ」
『そうなんですか』
頷いてみたがどっちみちショックだ。雰囲気が顔面卑猥様とか何か泣きそう。いや、あの強さは真似したいけどさ
「檜佐木は君の話になると肩から力を抜くんだ」
『……やっぱり普段から頑張っちゃってるんですねあの人…』
東仙隊長の言葉に思わず溜息が出た。あの人他人の事はやたら見てるのに自分の事は気にしないんだよ。寧ろ無茶してるのに気付いてない時もある。まず自己管理をしっかりすれば良いのに
そうぼやけば東仙隊長は微笑んだ
「君は檜佐木を良く見ているね」
『まぁあの人に色々教わりましたから』
僕が今生きてるのもこうして死神になれたのも修兵さんのお陰だし。
それを言えば東仙隊長は顎に手をやり何か考えている様だった。そして名を呼ばれたので返事をすれば微笑まれる
「桜花、一年間で七席になれるかい?」
『七席、ですか?』
頷く東仙隊長。七席って言えば財前。つまりは奴を抜け、と
「この一年で七席になれたら君を九番隊の七席として迎えよう」
『え………』
つまりは七席になれば直ぐにでも此方に来られる。
――俺が迎えに行くまで五番隊で沢山学んで来い。出来るな?
ふと修兵さんの言葉を思い出した。
そうだ。僕は待ってないといけない。修兵さんが迎えに来るまで、五番隊で
『……折角のお誘いですが…お断りします』
「何故だい?」
『…修兵さんが迎えに来るまで、待ってると約束したから』
あの人は約束を守る人だから、絶対に迎えに来る。例え時間が掛かっても
「………良かった。やはり君は九番隊に必要な人材だ」
不意ににっこりと笑んだ東仙隊長に戸惑う。え、何だこの反応。
「檜佐木から君との約束は聞いていた。それで彼があれ程までに目を掛ける君を少し試したくなったんだ」
『……はぁ…』
試した、という事はさっきの話を受けていたら僕は九番隊に入れなかったのか。
試してすまなかったねと頭を撫でられる。そして机から出した金平糖を握らされた。あんたも僕を市丸隊長と同じ扱いするんかい
話は終わったので隊首室を出る。別れ際に君が九番隊に来るのを楽しみにしているよ、と言われた。うん、異動出来るの何時だろうね
書類も届け終わった事だし、五番隊に帰る事にした
隊長とご対面
(只今戻りました)
(ああ、お帰り)