Jealousy of the princess
『………おはようございます檜佐木四席』
「おう、おはよう桜花七席」
前を歩いていた修兵さんに後ろから声を掛ける。止まって待っていてくれた修兵さんに追い付けばゆっくり歩き出した
修兵さんは僕が九番隊に異動して直ぐに四席になった。この人と同じ年に入隊した人はまだ席官入りしてない人が殆ど。何かこの人出世街道を全速力で突っ走っちゃってるよね
『今日は書類整理か』
一日の予定を言えば修兵さんがぽんと頭に手を置いた
「午後は俺と巡回な」
『え』
何それ訊いてない。そう言うと修兵さんが頷く
「連れて行くのは俺が選んで良いって話だったからな」
さっきそれを思い出したから決めた、と。忘れてたのかあんた。ジト目で見つつ午後は巡回と記憶。て事は午前中で書類整理終わらせないと
「午前中の書類整理も出来る分だけで良いぞ。終わらなかった分は他に回せ」
『……全部終わらす』
終わらなかった分を他の人に、とか回された人可哀想だし。それを言えば無理すんなよと笑われた
「終わったかちびさぎ七席?」
『あと少し』
様子見に来たらしい修兵さんに残りの書類をひらひらさせれば驚かれた。え、何どうしたの
「……お前マジであの量やったの?」
『ん』
書類一山捌いただけなのに何でそんなに驚くんだ。五番隊の時はもう少し多かったぞ。ぜんざい六席が僕の机にさり気なく書類置いて行ってたから
「ほんと優秀だなうちの七席は」
『?…そりゃどーも』
感心した様な顔で頭を撫でられたので取り敢えず礼を言う。何に感心したんだろう。まぁ良いか、頭撫でられるの好きだし。喉元をごろごろし出した手に擽ったくて身を捩る。ちょっと待てそれは猫にする事だろ。僕は猫じゃない。いや嫌いじゃないけどさ
「ほんと猫みてぇ」
『人です』
手をぺしりと叩けば修兵さんが笑う。そのまま叩いた手を引かれ席を立たされた
「昼飯食いに行こうぜ」
『いや書類……』
「おっし行くぞ」
『訊いてないし』
強制的に腕に乗せられ連行される。自然と頭に引っ付くのはもう慣れだと思う。終わらなかった十枚程度の書類を他の人の席にぽんと置いて修兵さんが歩き出す
「昼入りまーす」
「行ってらっしゃーい」
修兵さんに連れて行かれるので取り敢えず頭を下げておく。
つか何なのこの視線。羞恥プレイか
「あれが九番隊名物になるのねー」
「可愛いわ七席。小動物みたい」
「首輪に鈴着けてるし猫じゃない?」
違う。猫違う。僕は人だ。反論しようにも執務室の扉を修兵さんが閉めてしまった。不満を示す為に頭にぎゅっと引っ付けば手をぽんぽんとあやす様に叩かれる
「良いじゃねぇか、可愛いってよ?」
『……猫違う…』
「怒んなよ独月チャン」
『……怒ってない…』
「そ」
立ち止まらずこの会話をしている辺り降ろす気はないんだろう。僕が怒ってない事も判っているからこの人もそのままにする。何かムカついて更に力を込めて頭に引っ付けば甘えただなと笑われた。甘えた違う
席取りを命じられ座って待っていれば彼方此方から感じる視線。何だ、やっぱり僕の見た目って悪目立ちする?
「悪ぃ、待たせちまったな」
両手にトレーを持った修兵さんが向かい側に座る。それに平気だと返せばそうかと頭を撫でられた。瞬間何処からか湧き上がる悲鳴。え、何。何が起きた
「気にすんな。頂きます」
『え、あ……頂きます…』
修兵さんがスルーしたって事は放置してて良いんだろう。きつねうどんを冷ましつつ食べれば修兵さんが笑う
「お前ほんと可愛いわ」
『頭沸いたんですか檜佐木四席』
「沸いてねぇ」
まだ笑ったまま修兵さんがカツ丼定食を食べ始める。そしてまた湧き上がる悲鳴。いやほんと何だったんだ今の。悲鳴も合わせてぶっちゃけ心臓に悪い
「美味いか?」
『ん』
うどんを啜っていれば修兵さんが訊いてくる。何、欲しいのか。箸を置いて修兵さんの方にうどんを差し出してみる
「お、良いのか?」
『ん。…ちょっと待て箸は返して』
言った瞬間に僕の箸が修兵さんの口元へ。今返せって言ったのに
悲鳴がまた聞こえた。何故
「悪ぃ、使っちまった」
『………顔面卑猥め』
その顔はわざとやったな。眉を寄せれば怒んなってと笑われた
「ほら、口開けな」
『……ん』
口を開けばカツを突っ込まれた。また響く悲鳴。もうさっきから何なのこの悲鳴。
あんたらに何が起きてるの
『修兵さん』
「美味いか?」
『ん。…じゃなくてあの悲鳴さっきから何なの』
聞けば修兵さんも悲鳴の起きた方を見る。其処には顔を真っ赤にした女性隊士の集団。……ああ、そういう事か
『モテますね檜佐木四席』
「あ?いきなり何だ?」
眉を寄せた修兵さんにひらひらと手を振ってうどんに集中する。あれだ、厄介事には関わりたくない。絶対人気者に引っ付いてる奴は苛められるし。そういう面では女って面倒だ
「おい独月。何拗ねてんだ」
『拗ねてない』
うどんを啜っていれば修兵さんが頬杖をついて此方を見ていた
『行儀悪い』
「あ?……悪ぃ」
直ぐに頬杖を止めた修兵さんにこくりと頷く。つか拗ねてないし。何となくもやっとするだけだ
それを言えば修兵さんはきょとんとして、それから笑い出した。何なんだいきなり。眉を寄せれば頭を撫でられる
「やべぇ。ほんと可愛いわお前」
『四番隊で頭診て貰って来た方が良いですよ修兵さん』
食べ終わったので席を立てばトレーを取られた。下げて来た修兵さんに抱えられる。そのまま修兵さんは歩き出した。ちょっと待てこれ横抱きじゃないか。お姫様抱っこってヤツだろ
「暴れんなよ、危ねぇだろ」
『降ろして下さい』
暴れればぎゅっと捕獲された。逃げられそうにない。見上げれば修兵さんがにっと笑った
「大人しくしてな、お姫様」
『うっわ痒い』
「おいこら」
慌てて顔を隠す。それを見た修兵さんがにやにやしている。うん、見なくても判る。雰囲気がにやにやしてる時のそれだ
「何、照れてんの?」
『照れてない』
答えればふーん?と言って動き出した。この顔面卑猥まだにやにやしてやがる。あーもう腹立つ
Princess in the world. It'd shin and do not treat such
(降・ろ・せ)
(悪ぃ、耳が遠くなった)
(この野郎)
「おう、おはよう桜花七席」
前を歩いていた修兵さんに後ろから声を掛ける。止まって待っていてくれた修兵さんに追い付けばゆっくり歩き出した
修兵さんは僕が九番隊に異動して直ぐに四席になった。この人と同じ年に入隊した人はまだ席官入りしてない人が殆ど。何かこの人出世街道を全速力で突っ走っちゃってるよね
『今日は書類整理か』
一日の予定を言えば修兵さんがぽんと頭に手を置いた
「午後は俺と巡回な」
『え』
何それ訊いてない。そう言うと修兵さんが頷く
「連れて行くのは俺が選んで良いって話だったからな」
さっきそれを思い出したから決めた、と。忘れてたのかあんた。ジト目で見つつ午後は巡回と記憶。て事は午前中で書類整理終わらせないと
「午前中の書類整理も出来る分だけで良いぞ。終わらなかった分は他に回せ」
『……全部終わらす』
終わらなかった分を他の人に、とか回された人可哀想だし。それを言えば無理すんなよと笑われた
「終わったかちびさぎ七席?」
『あと少し』
様子見に来たらしい修兵さんに残りの書類をひらひらさせれば驚かれた。え、何どうしたの
「……お前マジであの量やったの?」
『ん』
書類一山捌いただけなのに何でそんなに驚くんだ。五番隊の時はもう少し多かったぞ。ぜんざい六席が僕の机にさり気なく書類置いて行ってたから
「ほんと優秀だなうちの七席は」
『?…そりゃどーも』
感心した様な顔で頭を撫でられたので取り敢えず礼を言う。何に感心したんだろう。まぁ良いか、頭撫でられるの好きだし。喉元をごろごろし出した手に擽ったくて身を捩る。ちょっと待てそれは猫にする事だろ。僕は猫じゃない。いや嫌いじゃないけどさ
「ほんと猫みてぇ」
『人です』
手をぺしりと叩けば修兵さんが笑う。そのまま叩いた手を引かれ席を立たされた
「昼飯食いに行こうぜ」
『いや書類……』
「おっし行くぞ」
『訊いてないし』
強制的に腕に乗せられ連行される。自然と頭に引っ付くのはもう慣れだと思う。終わらなかった十枚程度の書類を他の人の席にぽんと置いて修兵さんが歩き出す
「昼入りまーす」
「行ってらっしゃーい」
修兵さんに連れて行かれるので取り敢えず頭を下げておく。
つか何なのこの視線。羞恥プレイか
「あれが九番隊名物になるのねー」
「可愛いわ七席。小動物みたい」
「首輪に鈴着けてるし猫じゃない?」
違う。猫違う。僕は人だ。反論しようにも執務室の扉を修兵さんが閉めてしまった。不満を示す為に頭にぎゅっと引っ付けば手をぽんぽんとあやす様に叩かれる
「良いじゃねぇか、可愛いってよ?」
『……猫違う…』
「怒んなよ独月チャン」
『……怒ってない…』
「そ」
立ち止まらずこの会話をしている辺り降ろす気はないんだろう。僕が怒ってない事も判っているからこの人もそのままにする。何かムカついて更に力を込めて頭に引っ付けば甘えただなと笑われた。甘えた違う
席取りを命じられ座って待っていれば彼方此方から感じる視線。何だ、やっぱり僕の見た目って悪目立ちする?
「悪ぃ、待たせちまったな」
両手にトレーを持った修兵さんが向かい側に座る。それに平気だと返せばそうかと頭を撫でられた。瞬間何処からか湧き上がる悲鳴。え、何。何が起きた
「気にすんな。頂きます」
『え、あ……頂きます…』
修兵さんがスルーしたって事は放置してて良いんだろう。きつねうどんを冷ましつつ食べれば修兵さんが笑う
「お前ほんと可愛いわ」
『頭沸いたんですか檜佐木四席』
「沸いてねぇ」
まだ笑ったまま修兵さんがカツ丼定食を食べ始める。そしてまた湧き上がる悲鳴。いやほんと何だったんだ今の。悲鳴も合わせてぶっちゃけ心臓に悪い
「美味いか?」
『ん』
うどんを啜っていれば修兵さんが訊いてくる。何、欲しいのか。箸を置いて修兵さんの方にうどんを差し出してみる
「お、良いのか?」
『ん。…ちょっと待て箸は返して』
言った瞬間に僕の箸が修兵さんの口元へ。今返せって言ったのに
悲鳴がまた聞こえた。何故
「悪ぃ、使っちまった」
『………顔面卑猥め』
その顔はわざとやったな。眉を寄せれば怒んなってと笑われた
「ほら、口開けな」
『……ん』
口を開けばカツを突っ込まれた。また響く悲鳴。もうさっきから何なのこの悲鳴。
あんたらに何が起きてるの
『修兵さん』
「美味いか?」
『ん。…じゃなくてあの悲鳴さっきから何なの』
聞けば修兵さんも悲鳴の起きた方を見る。其処には顔を真っ赤にした女性隊士の集団。……ああ、そういう事か
『モテますね檜佐木四席』
「あ?いきなり何だ?」
眉を寄せた修兵さんにひらひらと手を振ってうどんに集中する。あれだ、厄介事には関わりたくない。絶対人気者に引っ付いてる奴は苛められるし。そういう面では女って面倒だ
「おい独月。何拗ねてんだ」
『拗ねてない』
うどんを啜っていれば修兵さんが頬杖をついて此方を見ていた
『行儀悪い』
「あ?……悪ぃ」
直ぐに頬杖を止めた修兵さんにこくりと頷く。つか拗ねてないし。何となくもやっとするだけだ
それを言えば修兵さんはきょとんとして、それから笑い出した。何なんだいきなり。眉を寄せれば頭を撫でられる
「やべぇ。ほんと可愛いわお前」
『四番隊で頭診て貰って来た方が良いですよ修兵さん』
食べ終わったので席を立てばトレーを取られた。下げて来た修兵さんに抱えられる。そのまま修兵さんは歩き出した。ちょっと待てこれ横抱きじゃないか。お姫様抱っこってヤツだろ
「暴れんなよ、危ねぇだろ」
『降ろして下さい』
暴れればぎゅっと捕獲された。逃げられそうにない。見上げれば修兵さんがにっと笑った
「大人しくしてな、お姫様」
『うっわ痒い』
「おいこら」
慌てて顔を隠す。それを見た修兵さんがにやにやしている。うん、見なくても判る。雰囲気がにやにやしてる時のそれだ
「何、照れてんの?」
『照れてない』
答えればふーん?と言って動き出した。この顔面卑猥まだにやにやしてやがる。あーもう腹立つ
Princess in the world. It'd shin and do not treat such
(降・ろ・せ)
(悪ぃ、耳が遠くなった)
(この野郎)