九番隊に異動して三年。僕は四席、修兵さんは三席になっていた。




「…独月、ちょっと良いか?」

『何?』

修兵さんに呼ばれ寄っていけば彼は隊首室の戸を叩いた。え、隊長のとこ行くの?

「檜佐木です。桜花を連れて参りました」

「入りなさい」

「失礼します」

入室する修兵さんに続く。つか何で呼ばれたんだ。僕何かやらかしたっけ?
東仙隊長を見る限り怒ってる訳じゃないみたいだけど

「桜花、檜佐木が副隊長に昇進する事になった」

『…本当ですか!?』

思わず目を見開けばにっこり微笑まれた。嬉しい。素直にそう思う。修兵さんを見れば彼も笑っていた

「たった今知らされてな。お前に一番に伝えたかった」

『おめでとう修兵さん』

修兵さんが僕の顔を見て目を見開く。え、そんなに変な顔してんの僕。首を傾げれば修兵さんが笑った

「お前今までで一番自然に笑えてた」

『え』

僕笑えてたのか。口元を触るもののそこに普段と変わった部分はない。顔筋よ応答せよ。顔のマッサージをしていれば東仙隊長に頭を撫でられる。見上げた先には優しい笑顔

「檜佐木が副隊長に昇進するにあたって新しい三席が必要になる」

その言葉にこくりと頷けば少し腰を曲げた東仙隊長が言った

「その三席に桜花、君を起用したい」

『………え』

思わず間抜けな声が出た。え、僕が三席?え、何で?

「檜佐木からの推薦もあるし、私も君にはその実力が十分あると思っているよ」

固まった僕に東仙隊長がそう言って立ち上がった。入れ替わりに僕に目線を合わせ屈んだ修兵さんが口を開く

「三席っつったら副隊長の補佐だ」

それは判る。だからこそ驚いてるんだ。僕に修兵さんを補佐出来るとは思えないし。
そう言おうとすれば先に修兵さんが口を開いた

「俺の補佐はお前しか居ねぇ…そうだろ?」

『………馬鹿』

その言い方は卑怯だ。断れないじゃないか。にやりと笑った修兵さんが僕の頭を撫でた

「その馬鹿を嫌いになれねぇのは何処のどいつだよ」

したり顔が無駄に格好良くてムカつく。くそイケメンめ爆発しろ

『……顔面卑猥様の補佐しないと不安なんで…謹んでお受け致します』

「顔面卑猥言うな」

「これで九番隊も安泰だ」

そう呟いた東仙隊長の表情が何処か寂しげだったのは僕の見間違いだったのだろうか






Walk together. Follow me from immediately behind me is up to par with you


(お前が副隊長になる時まで此処で俺の補佐な)

(え、僕ずっと修兵さんの補佐が良い。副隊長になんかならないよ)

(おいおい)