「……ん…」

眩しさに目を開ける。其処は辺り一面凍っていた。
何処だ此処。俺は確か藍染と戦って――

「起きたか、小僧」

「ふん、寝過ぎなのだよ」

慌てて振り返る。背後から来たのは二匹の狐。

「……此処は…?」

問い掛ければ銀色の狐が口を開く

「此処は私達の主の精神世界」

「お前らの主……?」

素直に口に出せば赤茶色の狐が馬鹿にした様に鼻で笑った

「常に貴様の傍に居るだろう。判らぬ等とは言わせんぞ」

常に、俺の傍に。もう一度辺りを見渡す。きらきら光る氷。触れると冷たい。だが嫌な冷たさじゃない。寧ろ心地良い。
不意に脳裏に浮かんだのは銀髪。ああ、お前か

「………独月」





『………あ、起きた』

「ほんまや」

目を開けると俺を覗き込んでいる銀髪。顔が近ぇ。隣で茶を啜ってんのは財前隊長か
何とはなしに目の前の独月を見つめる。独月も首を傾げつつ俺を見ていた。暫く見つめ合う事数秒。独月が俺の左手に触れる

『取り敢えず離そうか』

「………あ?」

何の事だ、と思ったが左手を見て納得。俺の左手ががっしりと独月の肩を掴んでた。離してやると独月が肩をぐるぐると回す。悪い、結構力入れて掴んでた。

「痛くねぇ?」

『感覚ない』

…すまん。頭を撫でると大丈夫だよと笑われた。いや、ほんとすまん。痣になってるかも知れねぇ


目覚め


(ちゅうか何の夢見てはったんすか檜佐木さん)

(夢?)

(そいつの名前呼んではったんすわ)

(てか名前呼んで起きた)

(あー…(もしかして精神世界で名前呼んだからか?))