憎悪⇔愛情

おはよう皆様、語部です。
伏黒先生による手合わせ、百殺組手で私は。


私語部は、第一印象から気に入らねぇ湖島小百合と組む事になりました。


ひゅうううううううううううううううううううううううボッコボコにしてやんよ!!!!!!!!!!!
五条が言ってたもんね!コイツの術式は命中させる事!
つまり、当たっても此方が押し負けなきゃ問題なし!!!!


「おーらゴスロリィ!!逃げんなぁ!!!その小綺麗なツラ貸しなぁ!!!」


「こんの野蛮ゴリラ!!!何個クレーター作る気!?」


「お前が顔面で受け止めれば良いだけの話ですぅ!!!!!!」


「死ぬわ!!!!!!!」


ぎゃいぎゃい言いつつ振るった拳は見事に固い地面に罅割れを刻んだ。これで五個目のクレーターだ。
コイツ早くツラ貸さないかな。このままじゃ校庭バッキバキになっちゃうんだけど。


「頼むよ!!一回で良いから!!!ちょこっとで良いから!!!!」


「ちょこっとで私の顔面弾け飛びそうですけど!?!?!?」


「弾けろやぁ!!!!!」


「んのクソ女!!!!!!」


お?この女可愛い見掛けによらず口悪いぞ?殴る?殴っちゃう?フルボッコだドン(真顔)
術式を脚に掛ける。
速度を上げ、素早く湖島の懐に潜り込んだ。
しっかりと拳を握り、目を見開いた女の顔面に────


「ジャストミート☆」


「んぐえ…っ!!」


湖島が宙を舞った。
青空に映えるなあの真っ黒フリフリジャージ。何処で買ったよそんなの。
漫画みたいに綺麗な放物線を描いて吹っ飛んだ先、少し離れた場所で百殺組手に取り組んでいた五刹が居た。


「刹那ちゃーん!!!五条ー!!!ゴスロリ女がそっち行きますよー!!!」


『え?』


「あ?」


五条の攻撃を躱す訓練をしていた二人が同時に空を見て、五条が刹那ちゃんを素早く抱き上げた。
一歩下がった瞬間、どしゃりと湖島が先程まで二人が立っていた場所に落下した。


『うわ、痛そう』


「おいメスゴリ!此方飛ばしてくんじゃねぇよ!」


「殴ったら飛んだんでーす!!」


『大丈夫かな?硝子に頼む?』


「わざわざ別の授業受けてる硝子呼ぶの?しょうこっちで十分だろ」


「うわ、大丈夫かい?顔からいっただろ?」


「タオル要ります?」


倒れた湖島に組手を中断した夏油と黒川も此方に近付いてきた。最後にのっそりやって来たのは競馬新聞を持った伏黒先生。おい教師。


「伸びたんなら日陰に置いてウサギにかごませとけ。そーすっと語部が余るな。俺と殺るか?」


「無理です!!!!」


「じゃあお嬢ちゃんと組め。坊が俺とだ」


「は???やだ。やっと刹那が俺の形覚え始めたんだよ?他の男の手垢なんか染み込ませて堪るかよ」


「お前のお嬢ちゃんに対するちょいちょい卑猥な言い回しはどうにかなんねぇの???」


ぎゅうっと抱き込まれた刹那ちゃんは苦笑いである。もう湖島は転がってるのにずっと刹那ちゃん抱えてるのほんと五刹だね?どさくさに紛れて首筋にキスしてんの見えてんぞ五条悟。けしからんもっとやれ。


「刹那、ちょっとしょっぱいね」


『そりゃ運動したからね。というか舐めるな』


「あまじょっぱい。癖になる味がする」


『ハッピーターンみたいに言うな』


「悟、外でセクハラは止めな」


「セクハラじゃねぇし。味見」


「それはセクハラって言うんすよ…」


止めようとする夏油と頭を抱えた黒川。離れようとする刹那ちゃんをしっかり抱え、最早首筋にじゅう、と吸い付いている五条悟。ふーんえっちじゃん。もっとやれ。
というか刹那ちゃんが赤面してないって事は、これもしかして結構な頻度でやってる…??????


「何で彼処までイチャついといてヤらねぇの?」


「おい教師」


「いや女の肌舐めるって事はもう今すぐ抱きてぇって合図だろ。寧ろディープキスより生々しくね?」


「おい教師」


「お嬢ちゃんまな板だし感度良さそうだけどな。あのまま胸擦り合わせりゃヤる気になるんじゃね?」


「おい教師……」


なんでコイツ教師になれたの???



















────引き金を引く。


私は転生者である。
この世に生を受け十七年。この日を夢見てずっと歯を食い縛り生きてきた。


────引き金を引く。


命中する術式。私の呪力が籠ったものは“絶対に”外れない。
必ず当たるのだ。
貫けないものなど、何もない。


その筈、なのに。


……ぱあん!!と弾ける様な音を立て、水の壁に呑み込まれた。


「ちっ!!」


『もっと呪力を込めないと私には当たらないよ』


「うるさい!!!」


冷静な声に怒鳴り返し、呪力を拳銃に込める。しっかりと額に銃口を向け、引き金を引く。
放った銃弾は真っ直ぐに奴の額目掛けて空を裂き────先程と同じ様に、水の塊に阻まれた。


「へぇ。命中する術式と言えど、必ず貫ける訳じゃないのか」


「いや、当たってんだろ?アレはゴスロリと刹那の相性が壊滅的に最悪なだけ」


「壊滅的?」


「あの女の術式は命中。でも刹那に必ず当たるんじゃなくて、“刹那の呪力を帯びたもの”でも当たったってカウントすんだよ」


「つまり彼女の術式は呪力を狙うって事?」


「呪力っつーか、対象を構成するものだな。呪力追尾とかも努力次第で出来るんだろうけど、ぶっちゃけそれ最悪の手だわ。
あの弾丸も普通に語部とか黒川なら当たるんだろうけど、刹那が相手だと純粋にジリ貧。手数で負け確」


「最悪の手?それはまたどうして?」


「刹那は俺程じゃないけどガード堅いよ?銃弾の一発なんて簡単に防げるに決まってんだろ?
大体周囲に呪力を撒いて戦うタイプの刹那を、周りの呪力に惑わされずに的確に撃ち抜くとか無理。
しかも水の壁を貫通して当てんのも物理的に無理。
そもそも呪力量で敵わねぇのに刹那を撃つとか、無理。無理が役満決めてる。終了」


夏油くんと五条くんの会話が此方まで届いてきて、その堂々と私を馬鹿にする内容に歯噛みした。
アイツら私をディスる為にわざとその話したな?桜花の顔が引き攣ってるのは絶対その所為。
それを隣で聞きながら頷いてる語部は殴りたい。頭が痛そうな顔をしている黒川もそこはかとなくイラつく。
此方を見るでもなく競馬新聞を見てやがる教師はPTAに突き出したい。


そもそも術式を使用した訓練なんて可笑しいと思ったのだ。


そして私に、大事にしているであろう桜花を率先して当ててきた五条くんと夏油くん。怪しんではいたが、調子に乗っているあの女を打ち負かす良いチャンスだと考えた。
だから敢えて乗ったというのに、現状はこれだ。
────私に実力の差を知らしめる為に、あいつらはわざと私達を戦わせたのだ。


銃弾が水に無力化される。


左手に鉄扇を握った女が、申し訳なさそうな顔で私を見ている。


『…そろそろやめようか。銃弾、勿体無いよ』


「っ馬鹿にすんな!!!」


上着の中に隠し持っていたショットガンを引きずり出し、撃つ。
拳銃よりもずっと威力のある銃弾も難なく水の壁に絡め取られた。
術式に呪力を流し、どんどん消費していく私を静かに見下ろす青紫。
息を荒らげる私に向けられる澄まし顔。
何より……ただ景色を映しているだけの、その眼。


あの日と同じだ。
お前は、私を見ていない。


「ムカつくんだよ!!呪力と術式に恵まれたぐらいで!!私を!!見下すな!!!」


腰に装備していたとっておき────手榴弾の、ピンを抜いた。


















────一年前。
転生者というアドバンテージを持っていながら、呪力を流せばそれが必ず命中するという恵まれた術式を持っていながら、私は二級止まりだった。
隣のクラスからは準一級になったという生徒が特進に移動したという。
私も昇級したい。特進になって、五条悟と夏油傑を見たい。


私は昔から男同士の恋愛が好きだった。
だから勿論二人が絡んでいれば嬉しいが、同時に夢女でもあった。
出来れば五条くんか夏油くんと付き合いたい。それが無理なら二人のイチャイチャが見たい。


そう思いつつ昇級出来ないジレンマを抱え、祓除の日々を送っていた。
中途半端な等級の私は、特級や一級を動かすまでもないが、三級には難しい任務が良く回される。
────今回もそれだと思っていた。


「ふざっけんな…!!」


雨は嫌いだ。
術式上命中するとはいえ、あまりにも見当違いな方から撃てばそれは今の私ではコントロール出来ないし、帰ったあとの銃のメンテナンスに時間も掛かる。
鬱蒼とした森の中、アサルトライフルを構え、呪霊を撃つ。
放たれた弾丸は紫色の皮膚をぐちゃりと貫通して…直ぐに塞がった。
それを見た瞬間、冷たいものが背筋を滑り落ちる感覚を覚える。


ああ、駄目だ。
私では、コイツを祓えない。


私の銃弾は、回復阻害の術式が刻まれた特別製だ。その分値が張るが死ぬよりはマシ。
しかしその銃弾の貫通痕を、目の前の呪霊は難なく治してしまった。
回復阻害の術式は込められた呪力に左右される。
今込めたのは、普段なら一撃で確実に祓える量だった。
携帯を取り出し、直ぐに補助監督に緊急連絡を送る。
…刹那、携帯は紫色の指に貫かれ、物言わぬガラクタと化した。


呪霊が口角を吊り上げた。


節くれだった腕が幾重にも分裂し、殺到する。
投げ付けた手榴弾は弾き飛ばされ、アサルトライフルは銃口を握り潰された。
引き抜いたサバイバルナイフで切りつけるも、一本を相手取る間に殴られ、裂かれ、折られる。
血塗れで引き倒された私を、呪霊がニタニタと悪辣な笑みを湛えて見下ろしていた。


鬱蒼とした森の中、影を濃く垂らした異形が嗤う。


死にたくない。
嫌だ、死ぬのは嫌だ!!!


ぐわり、と口が開く。
エナメル質がぬめぬめと唾液で光って、生臭い息が頬を撫でた


「ひ……いやああああああああああああああ!!!!!!」


………痛みは、襲ってこなかった。
代わりにざくっと何かを裂く様な音がして、ゆっくりと目を開ける。


「■■■■■■■■■■■■■■!!!」


『あっは!サンドバッグみーっけ♡』


振り切れた調子の声にゆっくりと顔を向けた。
雨の中、佇む女。
青紫の目を見開き、口角を吊り上げたその女に見覚えがあった。


桜花刹那。
同い年の、一級呪術師。


私の五条くんと夏油くんに馴れ馴れしく近付く女。原作でもわざわざ五条くんの目の前で死ぬ嫌な女。
桜花はゆるりと左手に握った鉄扇を突き出して、右手で印を組んだ。
その印が五条くんと被る所も地味にムカつく。


『じゅーれーいちゃーん!!!あーそびーましょー!!!!
ハリネズミごっこする?風船ごっこする?それともマーライオンごっこが良い?ねぇどれが良い?今なら機嫌良いから全部やってあげるよ?
…オイ何か言えよ口あんだろ?喋れよ。意味判んない言葉でもお前らダラダラ垂れ流してんだろ?でけぇ口付いてんだ何か言えよ。なぁ。オイって。
オラ喋れよ。しゃーべーれー!!!!』


ギラギラと瞳孔の開いた目で呪霊を捉え、要領を得ない言葉を吐き出しながら呪霊を水で殴る女。
貫いて、滅多刺しにして、抉って、引き千切って、叩き潰す。


……それは、私の上で何度も行われた。


呪霊が悲鳴を上げる。
痛みに呻いて、喘いで、死にたくないと恐怖して、必死になって傷を塞ぐ。
それを、桜花は鯱みたいに狡猾に甚振り続けた。


呪霊が祓われないギリギリのラインで何度も何度も。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。


口角を吊り上げて。
青紫の瞳を、狂気で美しく輝かせて。
地獄の様に、それは私を責め立てた。


『────飽きた。死ね』


どのぐらい経ったのだろう。
狂った様に嗤っていた女が不意に感情の窺い知れない声で呟いて、呪霊の首を刎ねた。
私の上にのし掛かっていた呪霊が消え去る。
紫色の身体が昇華され、遮るものが無くなった所で。
青紫が、ぱちりと瞬いた


『……やっば、人居んじゃん。生きてる?』


「………………、」


────この女、私の存在を認識すらしていなかったのか。
心の裡から怒りが沸き上がる。
あんなにも熱心に此方を射抜いておきながら、あんなにも何度も私に死を突き付けておきながら。
何処かぼんやりとした表情の女は、ゆっくりとポケットから携帯を取り出して耳に当てた。


『────もしもし?柳さん?今祓ったんですけどね?うん、怪我はないです。心配してくれてありがとう。
いや、なんか呪霊の下から人が出てきました。どうしよ。拾う?
え?ああ、生きてる。生きてます。怪我?怪我、は…』


桜花がじっと私を見下ろした。


『血塗れ。死ぬかも』


ぽつりとそう溢して、女は笑ったのだ


『え、これ非術師だったら殺しちゃった方が………ああ、この考え方はダメなヤツです。うん、ごめんなさい。テンション上がりすぎました、ごめんなさい。
…うん、うん。判りました。じゃあ私は次行きます。柳さんはこの人よろしく』


通話が終わったのか、女は携帯をポケットに戻した。
ずお、と降り注ぐ雨を龍の形にしたかと思えば、きょろりと肉食動物みたいな眼で私を見下ろした。


『今からスーツの男の人が貴女を拾いに来ますから、生きたかったら頑張って下さい。それじゃあさようなら』


「ま………!!」


待て、クソ女!!!
叫ぶ前に血が絡んで、声は出なかった。
噎せる私を振り返る事もなく、桜花は水の龍に乗り真っ暗な空に昇っていった。


「────ああ、貴女は二年生の湖島さんですね。直ぐに高専に運びます。
大丈夫ですよ。桜花さんがしょうこっちさんを置いていってくれているので、必ず助かります」


…あの後、幸薄そうな補助監督が私を高専まで送り届けた事で一命は取り留めた。
それでも私の怒りは消えなかった


「すみません、桜花さんは雨の日だと少し好戦的になってしまうんです。だからどうか、彼女を悪く思わないであげて下さい」


それでも私の怒りは消えなかった


「普段の彼女はとても穏やかな方ですよ。最近は海沿いの任務を休みなく全て押し付けられているのもあって、少し余裕がありませんが……」


……それでも、私の怒りは消えなかった。


私の愛する人達に大事にされている女が腹立たしい。
そして、こんな気の弱そうな補助監督にまで庇われる様な女が気に食わない。
何より────あんなにも苛烈な輝きを魅せた癖に、私を認識すらしていなかった女が、殺したい程許せなかった。


















「────アンタは覚えてないでしょうけどね。私はアンタに助けられてんのよ。
アンタは、覚えて、ないでしょうけど」


『…………申し訳ない』


────授業後、教室にて。
手榴弾テロを起こした後、湖島さんは私を嫌う理由を口にした。
それを聞いた私は謝るしかない。


Q.瀕死の人間の上で何度も呪霊スプラッタショーやったのだーれだ?


A.私だよ


『いや、ほんとすみませんでした……』


死にかけてんのに自分の真上で呪霊甚振り始めたらそれは誰だって怒る。
おまけにえ?居たの?みたいな反応されたりすれば当然殺意が沸く。
これはアレ、私が100%悪い。
ごめんなさい。しかも私、その記憶がないです…ほんと申し訳ない…
肩を落とす私の背後から、大きな猫がしなだれかかってきた。


「でもさぁ?刹那が雨と海でヤクキメんのって周知の事実だろ?そもそも助けて貰ったんなら文句言うなよ雑魚」


『悟』


「怪我したのもオマエの不注意。死にかけたのもオマエの実力不足。
刹那は緊急連絡を受けて急行した。そんで祓った。
別に祓い方に問題はないし、その場に呪霊しか居なかったんなら助けを求めた雑魚は死んだって仮定しても可笑しくねぇ。
呪術師として刹那はちゃんとやってるよ。
つーかオマエの為にしょうこっちまで置いてった刹那を恨むのは見当違いも甚だしいんですケド」


『悟』


「なぁに?言っとくけどこれはオマエ悪くないからね。
重傷者の上で呪霊解体ショーが始まりました、悪いのだぁれ?って議題だと思った?違うよ、雑魚が五体満足で生き残れたのは誰のお陰?って話だよ。
命を救われておきながら、助けられた側が待遇改善求めるのは違うだろ」


悟は無表情のままそう言い放った。
ダメだ、これは説得を聞く気がないヤツ。
助けを求めて傑と硝子に目を向けたが、二人も口を開く様子がない。
ならばと語部さんと黒川くんに目を向けると、困った様に黒川くんが口を開いた。


「あー…………でも、湖島の言い分もまぁ…」


「黒川、そういうの良いよ。ダルい。刹那はちゃんとアフターケアもやってる。文句言われる筋合いなんかないよ。
……つーかさぁ、狡いよね」


「悟?」


大きな手が頬を優しく包み込んだ。
誘導のままに見上げた私を、悟がとろりとした表情で見つめ、言うのだ


「俺もヤクキメた刹那と戦りたい」


『えっ』


何を言い出したんだこいつ?????
多分皆そう思った。硝子と語部さんと黒川くんは実際に口に出した。


「何言ってんだこいつ」


「頭大丈夫か五条悟」


「うわ………………」


困惑する私に鼻先をくっ付けて悟は笑う。
悟の考えが読めたのか、傑の顔が死んでいた


「だって目がギラギラしてて可愛いじゃん。でもその眼で見て貰えるのは敵だけだろ?だから雨の日か海に連れてって手合わせしたい」


『目がギラギラしててかわいい…???』


「ウン。そんでもってギラギラしたオマエを捩じ伏せて悔しそうな眼で見上げられたい」


『アカン』


「性癖がやべぇwwwwwwwwwwwww」


「悟、娘に無体を働くのはやめてくれないか」


「え?性癖の開示???敵に向ける態度すらも自分で体験しなきゃ気が済まないの五条悟…愛がちょっとエキセントリックだけどてえてぇな…???」


「流石に捩じ伏せるはちょっと……」


悟のやべぇ一言で場が一気に荒れた。
とてもいやだ。捩じ伏せる気満々なのもイヤ。
にっこにこな悟に懸命に首を振っていると、呆気に取られていたらしい湖島さんが復活した。


「というか桜花がそこに居るのが有り得ないのよ!!!
私が推してるのは五夏!!!女に盛ってる五条悟は解釈違いです!!!!」


『「「「「「は?」」」」」』










砂上の想い











刹那→相性によっては死ぬほど苦戦させるけど、逆に吐くほど簡単に倒せるタイプの中・遠距離タイプ。
近距離タイプなら近付かせる事なく倒せる。遠距離タイプも持久戦なら負けない。
でも無限バリア張りながら迫ってくるお猫様には勝てないし、呪霊を無限出ししながらエグい体術を使うママにも勝てない。フィジゴリは論外。
最近のいらっとワードは親友への侮辱。
長雨の時期に酷使され、助けた少女の事はすっかり忘れていた。
ごげ?ってなに?苔の間違い?

五条→基本的に誰も倒せない強者。
でも体術のみなら夏油と甚爾に負ける。最近のいらっとワードはやーいモヤシ。
基本的に宝物全肯定botなので、こいつの前でしすせの悪口を言うのは悪手。ぼっこぼこにされる。
今回も「弱いオマエが悪いんだろ」理論で押し通し、話を混ぜっ返した。
それはそうと、シャチみたいな眼をした刹那を組み敷いてみたい。
抵抗出来ない様に押さえ込まれた体制で、ギラギラした眼で悔しそうに見上げてほしい。
だって、呪霊ばっかりあの可愛い眼を向けられるなんて狡すぎんだろ?
ごげ?何ソレ?でもなんかヤな響き。

夏油→基本的に誰も倒せない強者。
しかし術式込みとなるとやはり五条に勝てないし、呪霊の損害が酷くなる。
フィジゴリに一度で良いからジャーマン・スープレックスを決めたい。
最近のいらっとワードはやーいダンボ。
娘を敵視するゴスロリを地味に敵認定している。
ごげ?死ぬ前の鳴き声か何かかな?

硝子→基本的に戦わない人。
しかし護身術の師はフィジゴリ。オマケに最近反転術式を用いた撃退法もフィジゴリと練り上げた。
刹那より体術が上手い。組手を行って刹那が硝子に負けないのは、単に経験の差と実践漬けの日々だからである。
最近のいらっとワードは揉みやすそうな○だね。セクハラオヤジの毛根はしょうこっちがこっそり始末しにいく。
ゴスロリの何とも言えない感情にうわぁめんどくせぇ…と顔を顰めた。
ごげ?何それ。何の略語?

語部→バスターが正義なタイプ。脳筋。
本来サポートに適しているのに基本的に自分が前に出る。ねぇ知ってる?呪霊ってね、殴れば死ぬんだよ☆
近距離タイプなのでさすせと死ぬほど相性が悪い。ゴスロリとも死闘になる。
最近のいらっとワードはやーいキングコング。
ゴスロリの刹那への感情にイラッ。
五夏?は?????五刹しか勝たねぇよリボン毟んぞゴスロリ(強火担)

黒川→冷静に周囲を観察出来る近距離タイプ。近距離だが、そのスピードで一瞬で中距離タイプぐらいまで距離を稼げるヒットアンドアウェイ型。中距離は兎も角、遠距離タイプとは相性が悪い。
最近のいらっとワードは「これはこうだって、五条に言っといて」自分で言え。
ゴスロリが刹那を嫌っているだけじゃないと割と序盤で気付いた。
ごげ?え、まさか五夏…?うわぁ……

湖島→怒りのままにトリガーを引く遠距離タイプ。割と直ぐに手榴弾を投げ付ける。
懐に潜り込まれるのが苦手だと自覚していたが、中・遠距離タイプも苦手だと今回初めて知った。
最近のいらっとワードは五刹と夏硝。
死に晒された瞬間に狂気を帯びた青紫を見て、目を奪われたのが黒歴史。
散々死を突き付けておきながら自分を認識していなかった刹那に、復讐したいと同時に自分を見てほしいという欲もある様子。めんどくさい。
五夏が好きです。五刹は解釈違いです。
でも良く見てほしい。
そいつは、二歳児だぞ。

甚爾→授業中に競馬新聞読んじゃう先生。


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