多方面から見てみよう

────嫉妬、とは。


自分より他者の方が優れているといった認識に伴って生じるネガティブな感情。
一般的には、羨望と憎悪が含まれる攻撃的な感情と捉えられる。


辞書から目を離し、何度か瞬きをしてみる。やっぱり俺が記憶していたものと殆ど同じ事が紙面に記載してあって、用済みとなった辞書を閉じた。


















「……嫉妬に対して、どう対処しているか…?」


「ウン。センセならそういうの体験してんだろ?だから聞きに来た」


……しれっとした顔でお前は他より劣っている面があるだろうと言われた気分になったのは、自分が卑屈だからなのか。
夜蛾は眉間を揉みつつ、勝手にソファーに腰掛けそこで寛いでいたすぐるっちを膝に乗せた五条に目を向けた。


「どうしてそんな感情を気にしたんだ?お前が嫉妬するとも考えにくいが」


「傑と硝子に言われた。俺は直哉に嫉妬してるんだって」


「直哉?…編入してきた二年の禪院直哉か?」


「そう、それ」


ぽつりと呟いた五条はすぐるっちの前髪を摘まみながら、夜蛾の部屋に奇襲をかけてきた理由を話し出した。


────曰く、午後に任務のなかった五条は同じく昼までには任務が終わる予定だった桜花を待っていた。
しかし桜花から連絡はなく、仕方無く五条は孔の許に向かったらしい。
そして帰宅前に桜花から、上京したばかりの後輩と食べ歩きをしていたとメールがあって激怒。
そのまま桜花と話したものの、どうやら自分はただ怒っているだけではないのでは?と途中で気付いたらしい。


「でもなんで直哉?確かに鍛えればそれなりにはなるよ?でもなんで直哉に嫉妬?
するなら傑じゃない?交遊関係()に難アリだけど傑の方が直哉よりガタイ良いしカッコ良くない?」


「緩やかに後輩を扱き下ろすな」


「だってさぁ?嫉妬ってソイツより自分が劣ってたら抱く感情なんだろ?
……センセ、俺が直哉より劣ってるトコってドコ?????」


「純粋に後輩を煽るな」


確かにこの体躯に人外染みた美貌、そして五条相伝の術式と数百年ぶりの眼があれば、そんじょそこらの人間に勝てる見込みはないだろう。
…その所為で性格が大変残念な事にはなっているが。これでも大分あの三人が矯正してのコレなのだが。
チクチクと布を縫う手を止めて、夜蛾は口を尖らせる生徒にとある質問を投げ掛けた


「悟、嫉妬の意味は?」


「んえ?そりゃ自分より相手の方が優れてる時に感じる攻撃的な感情でしょ?俺に最も無縁な言葉」


「それだけじゃないだろう。言葉とは複数の意味を持ち合わせているものだ。
悟、嫉妬のもう一つの意味を答えてみろ」


サングラスをずらした五条が目をぱちくりと瞬かせた。
それから直ぐに、綺麗な形の唇が開く


「────嫉妬、とは。
1.自分より優れている者を羨み妬む事。
2.自分の愛する者の愛情が、他者に向けられるのを恨み憎む事。やきもち、悋気とも言う」


機械的に読み上げられた事柄に、夜蛾の脳裏をトラウマが過った。
無表情な白い子供を慌てて首を振って追い出している間に、五条は何かに気付いたらしい。
ぱちぱちと頻りに蒼を瞬かせている


「?…??……???」


「…悟?」


「…あ、いや、判った。ああ、ウン。そういう……え、そっち?そっちかぁ…」


ぶつぶつと呟いて、五条は静かに頭を抱えてしまった。
そのまま動かなくなってしまった教え子を暫し眺め、夜蛾は手許に視線を落とす。
再び五条が動き出したのは、たっぷり五分は経った頃だった


「……つまり俺は、直哉に刹那を取られるって考えたって事?」


「だろうな」


夏油と家入が言ったのならば、100%そうだろう。縫い合わせる手を止めて五条を見れば、彼はサングラスをテーブルに放り投げて頭を掻き毟る


「あ゙ーーーーーーーーーすんごいヤダ。
それって刹那の愛情を疑ってるみたいじゃん。あんなぽっと出のガキに刹那の愛情が全部奪われる筈ないって誰よりも俺が知ってる筈だろ。
刹那は俺を愛してくれてる。ただアイツは俺とそっくりな状態で此方に来た、弟みたいなモン。
大丈夫、俺が裏切らなきゃ刹那は俺より直哉を愛したりしない。
アイツは愛情に臆病な分、一度愛したらずっと愛してくれる。俺を愛してくれてる。俺に愛されるのも許容出来る様になってきてる。
俺と傑と硝子より直哉が愛されるなんて有り得ない。
判ってる、判ってる。…だからヤダ、すんごいイヤ。刹那を傷付ける俺は嫌だ」


念仏の様に抑揚もなく唱えると、そこで五条は静かに夜蛾を見た。
その視線を受け止めた男は、深く息を吐き出した


「……馬鹿者。泣く奴があるか」


類い希なる蒼が、揺らめいていた。
……静かにぼたぼたと大粒の涙を溢し始めた教え子の頬を、すぐるっちがそっとハンカチで拭っていた。
いつの間にか部屋に来ていたらしいしょうこっちが夜蛾の机に飛び乗った。
彼女に引き出しからチョコレートの包みを取り出して渡せば、うさぎのぬいぐるみは一度頷いて五条の許に向かった。
先程まで窓辺で日向ぼっこをしていたさとるっちはどうやって取ってきたのか、冷蔵庫に入れていた筈のミネラルウォーターのペットボトルを器用に頭に乗せて運んでいく。


〈ミズ! ノメ!〉


「ぐすっ…………ありがと」


〈オキニ ナサラズ!〉


……呪骸にあやされている今年十八歳という大分頭痛がする光景ではあるが、二歳児がぬいぐるみに頭を撫でられているのだと思えばまぁ良いのではないだろうか。…二歳児…190cmの二歳児……
夜蛾は深く考える事を止めた。


「悟、何がそんなに嫌か言えるか?」


夜蛾がそっと訊ねると、すぐるっちに涙をせっせと拭われながら五条が口を開けた


「…っ……刹那に愛されてるって、判ってるのに…嫉妬してる俺が、やだ」


小さくしゃくり上げながら呟かれた言葉に夜蛾は顎を撫でた。


「……愛情とは、全てが綺麗な感情だけじゃないぞ」


「……愛して愛されるのは、あったかくてうれしいのに?」


五条の問いに、夜蛾は一度口を閉ざした。
恐らく五条はあまりにも秀でているが故に、誰かを妬んだ事がなかった。
だからこそ、嫉妬というものに初めて触れているのだろう。
高専に来てから人間らしい感性を培っていった彼は、あの三人から蔑ろにされた事などなかった。何時だって四人で平等だった。
仮に誰かを優先したにしても、それは既に関係性の構築された中での出来事で、五条も納得出来ていた。


しかし、今回のケースは初めてのものだった。


三年間共に過ごしていた五条ではなく、会って間もない男が選ばれたという初の事態。
故に今、桜花が自分より禪院を優先した事に嫉妬し、抱いたその感情に五条は困惑している


「愛する者が他の誰かと笑い合っていれば、それを羨む事もある。
その笑みを引き出したのが何故己ではないのかと、妬む事もある。
……悟、その感情は恥ずべきものではない。寧ろ直ぐに刹那の事を想って己を責めたのは、間違いなくお前の愛情が暖かいからだよ」


そう言って、師は微笑んだ。

















「……ねぇ甚爾。甚爾はヤキモチって妬くの?」


「相談相手どんだけ間違ったら毎回俺に辿り着くの???」


修練場にぐずぐずと鼻を鳴らしながらやって来た五条の坊に溜め息を吐きつつ、隣に座って頭を撫でた。
呪骸が三匹纏わり付いているのは子守り要員だろうか。
ペットボトルに尻尾を巻き付けた白猫が膝の上に乗り、黒い犬とウサギのぬいぐるみは両肩に乗ってじいっと坊の顔を覗き込んでいる。
時折ウサギの指示で白猫が水を勧める辺り完璧な見守り体制。


「で?誰に泣かされた?」


「……センセに相談してたら、キャパオーバーした」


「ほぉ」


なんだ、泣かされた訳じゃねぇのか。
触り心地の良い髪をくしゃくしゃと撫でてやりつつ、冒頭の問いを思い返してみる。


……ヤキモチ、か。
そりゃまた難儀なモンを聞きに来たな。


「んなモン勿論あるよ」


「そうなの?」


「最初はヤキモチっつーか、嫉妬だな。禪院に居た頃は、嫉妬なんか相棒だったよ」


術式どころか呪力もない俺からすれば、微力でも持っている周りの奴等は皆羨望の対象だった。
最初こそそうだったが、嫉妬は次第に諦念へと姿を変えた。


呪力などなくとも俺は負けたりしなかった。
けれど禪院は絶対に俺を認めはしなかった。


幾ら優れた術式を持ちふんぞり返る奴等の鼻っ柱を叩き折ってやっても、待遇は変わらなかった。
奴等の前で、呪具を手に呪霊を祓っても無駄だった。
それどころか呪霊の群れに身一つで投げ込まれた時には、この世界には俺の居場所など無いのだと、思った。


「呪力さえあれば、そう思ってた。そうすりゃ術式持ってるだけのクソ共に見下されるなんざ有り得ねぇのにってな。
けど禪院を飛び出して、息するのが楽になった。外だってクソだけど、禪院って狭い場所でわざわざテメェの首絞める必要なんざなかったんだって、気付いた。
そんで…アイツに会って、呪力なんかなくたって大事なモンは護れるって知った」


そもそも呪力を持たない代わりに、極限まで研ぎ澄まされた肉体を与えられているのだ。
呪術に関わりさえしなければ、嫁とガキを護るなど簡単だった。
あれから色々あって今は此処に落ち着いているが、禪院は狂っているという俺の認識は変わっちゃいない


「甚爾、ヤキモチは?」


「ヤキモチ、なぁ。……嫁が馬の骨に笑顔振り撒いてると、イラッとは来る」


「…ママ黒サン、あんなに甚爾を愛してるのに?信じてねぇの?」


無垢なまでの蒼に言葉に詰まって、一度溜め息を吐き出した。
こいつは度々心のままに疑問を口にする。愛すだの愛されてるだの、本来ならそのぐらいの年齢だと口にするのも憚られるだろうに、坊は躊躇いなく言うのだ。


それは人間としての内面が未だ幼いのと同時、愛する女の為なら形振り構っていられないという意思表示にも思えた。


…まぁ、お嬢ちゃん絶対恋愛下手だもんな。
落とすので数年、ヤるまでに数年とか普通にありそう。
オマケに落としても順調と破局との綱渡りとかになりそう。
だってお嬢ちゃんって、一度嫌いになったらもう二度とヨリを戻せないタイプっぽいし。流されやすいけど潔癖っぽい。


「アイツからの愛情を疑ってる訳じゃねぇ。けど、嫉妬ってのはそういう気持ちに関わらず、勝手に出てくるモンなんだよ」


「……相手が、愛してくれてるって判ってても?」


「判っててもだよ。相手に想われてるって理解してても、そればっかりはどうにもならねぇ」


何故自分以外に笑いかけているのか。
何をそんなに楽しそうにしているのか。
ソイツは、俺と居るより楽しいのか。


そんな聞くまでもねぇ…というか口にすれば張り手が飛んできそうな妬みが顔を出しては嗤い出す。
しかし幾らソレを抑え込もうにも、アイツは俺の顔を見て屈託もなく笑うのだ。


────甚爾くん、そんなに心配しないで?と。


「…じゃあ、刹那の愛情を疑ってる訳じゃねぇけど、ヤキモチ妬く俺は変じゃねぇの?」


「だろうな。
つーか今までヤキモチも知らなかったお前のが可笑しいんだよ。良かったな、それでまた人らしくなったんじゃねぇ?」


「……ドロドロした愛なんか知りたくなかった」


「ソイツは御愁傷様」


十七年も生きてきて、まともに嫉妬を経験してねぇって、他人から見りゃどんなイージーモードだと思われるのだろう。


実際は逆だ。
十五になるまで、コイツは人じゃなかった。


犬として生きてきて、それでも様々な感情を抱いてきた俺。
五条の至宝として、ガラスケースに仕舞うが如く人として扱われなかった坊。
待遇の差に違いはあれど“人でなし”。


……今となっては、どちらがマシだったのかすら判断出来ない。


ぐずぐずと鼻を鳴らす坊の頬を抓んで、それでもお綺麗なツラが崩れない事に俺は笑った


「“人でなし”の俺もお前も、今じゃあ笑って生きてる。どうせならその感情も楽しんでみろよ。
案外慣れたら良いモンかも知れねぇぞ?」
















玉ねぎの汁が飛び、俺の無限に阻まれてその場で静止する。
刹那の背中にぴったり張り付きながら、俺は夜蛾センセと甚爾との会話を思い出していた。


俺が直哉と刹那に抱いた感情は、嫉妬。
そしてこれは悪いものではない。


トントンと包丁が一定のリズムで俎板を叩く。俺の胸辺りにある頭は真っ直ぐに下を向いていて、きっと真剣な目をしている。


…最初こそ、俺は俺を置いていった刹那に怒っているんだと思っていた。
けれど刹那の謝罪を聞いている内に、別の感情が渦巻いている事に気付いたのだ。
それはトゲトゲしていて、ドロドロした感情。ふわふわしてあったかいぽかぽかとは違って、可愛くねぇヤツ。


何で、直哉なんかを優先したの?
俺よりアイツが大事なの?


…最初は、その感情にびっくりした。
刹那に抱いていた筈の怒りは、どちらかと言えば置いていかれた寂しさに起因する筈のもので、でも見付けたソイツは明らかに異質だった。
だからこそ、あの後傑と硝子に言われ、直ぐに辞書を引いたのだ。


────嫉妬。
己より優れた他者を羨み妬む心。
愛する者が、己より他者を優先する事に抱くネガティブな感情。


愛が呪いに変じる程重い感情である事は知っていた。
知っていたし、遭遇して祓った事だってあった。
しかしそれは知識として識っていただけで。
…言葉としての表層を引っ掻いただけで、心から本質の理解など出来ていなかった。


直哉なんかを見ないで。
俺を見ていて。


…そう感じたあの時の激情は、ドロドロしていてとてもきたない。


『悟』


「なぁに?」


『疲れてるなら休んでて大丈夫だよ?』


「ヘーキ。考え事してた」


『考え事?…どんな事って、聞いても良いヤツ?』


刹那の問いに、静かに視線を逡巡させた。
相談とは口にするというアウトプットと、己以外の存在の思考回路も拝借するという単純な乗っ取り行為な訳だが、果たしてこれは刹那に相談して良い事なのか。


『無理にとは言わないけど』


「……刹那」


『ん?』


刹那は、優しい。
今だって、俺が話すにせよ話さないにせよ、どちらでも選びやすい様にしてくれている。こういう所が呪術師には少ない“良い奴”に区分されるのだろう。
薄っぺらい腹に回した指を絡めて、丸い頭に顎を乗せた。


『なに、甘えたなの?』


「……甘やかしてくれんの?」


『玉ねぎ臭い手で良いなら』


「せめて臭い落とせよwwwwwwww」


思わず笑えば刹那もくすくすと笑った。
その振動を感じながら、包丁を握る手に目を落とす。呪力に乱れはない。
サングラスがなければ、何処までも微細な呪力まで拾い上げるこの眼。
さらりとした感触の刹那の呪力は白い手をびっしりと覆っている。
…こんな特殊なものを取り払ったオマエを見たいと思ったのは、何時だろうか


「…天逆鉾、また十本ぐらいくれない?」


『判った。進み具合ってどうなの?』


「後少し、らしいよ」


時雨経由の呪具師はどうやら順調に呪具を作っているらしかった。
散々悩んだ結果、やはり当初の通り、天逆鉾で六眼自体を無効化するという結論に落ち着いたらしいが。


『六眼の無効化ってさ、視力はどうなの?』


「そこは大丈夫なんだと。つーかそこまで抑え込んだら意味ねぇじゃん」


『そうだけどさ。やっぱり眼鏡とか?コンタクトはちょっと怖いよね』


「多分眼鏡だろ。作成中の呪具見たけど、フレームに天逆鉾を粒子化したヤツをみっちみちに詰めてたし」


というかアレは、恐らく粉にした天逆鉾をフレームの形にしていた。
呪具に付与されていた術式を粉になったソレが引き継いでいるかというと、答えは半々。消えるものもあれば、同じ効果を保つもの、粉になった事で範囲が広がりより強力になるものすらある。
つまり、そういう面は呪具を砕かなきゃ考察の仕様がない。そして刹那に懐いた飛梅は格好のコピー機と言えた。


『みっちみち……重くないの…???』


「天逆鉾自体は普通の刀と同じぐらいの重さだし、重さとしては普段掛けてるサングラスと変わんねぇ」


『そっか』


何個も何個も試作品を作っては失敗し、遂に手が届きそうな完成品。
眼を無効化するという事は想定以上に難しく、ヤツは頭を掻き毟っていた。
呪具師が言うにはmg単位で量をミスれば術式が崩壊し、保っていた形状は崩れただの粉になるんだとか。ウケる。
六眼でもないヤツは、それを己の今まで積み重ねてきた経験と、術式の感覚のみで完成させようとしていた。


「……完成したらさ」


『うん』


「……オマエの笑顔が、見たい」


呪力や術式が映り込まないナマクラな眼で、俺の宝物の笑顔を見てみたい。
だって性能の良すぎるこの眼は、オマエらの何気ない表情にすら呪力を紛れ込ませてくるのだ。
一度で良いから、非術師と同じ眼がほしかった。
オマエらとは違うけど、限りなく近い視野を体験したかった。


訥々と心のままに言葉を落としていく。
そこでふと気付いた。


「刹那?」


『……………チョットマッテ』


急に片言になった刹那を上から覗き込んで、噴き出した。


「おっま、真っ赤だぞwwwwwwwwwwww」


『ミナイデ……チョットマッテ…ミナイデ……』


「見ないでオバケかwwwwwwwwwwww」


無理だった。
爆笑する俺の足を小さな足が何度も踏みつける。それも痛くない様に加減されたもので、ぶっちゃけクソ猫がふにふに踏んでくる感覚に近くてまた笑えた


「キレてんなら気ィ遣ってんなよwwwww」


『おこだよ』


「よわっちぃおこだなwwwwwwwwww」


『とてもおこ』


イラッとした顔で此方を睨んでくる刹那にまた笑ってしまって、怒りを助長させてしまった。
……こんなにぽかぽかさせてくれるんだから、俺が嫉妬するぐらい愛しちゃうのも仕方がない事なんだろうか。










抱く者と抱かれる者









刹那→怒ってる姿がアリクイの威嚇レベルで可愛いらしい(五条談)

五条→悩める青少年(二歳児)。
あちこちに相談して、ぽかぽかの傍に新たにやって来たトゲトゲの観察を始めた。

夜蛾→問題児が新たな感情に触れるのが嬉しい反面、闇に触れてヒュッッッってなった。

甚爾→人として扱われなかった“人でなし”。
今は幸せ。甥っ子(仮)が嫉妬を覚えてにっこり。

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