※呪術長篇「夏はきらいです…」の後の話
じっとケータイの画面を見つめ、数字が落ちていくのを眺める。
すやすやと寝息を立てる刹那は起きない。
57、58、59……
『…ハッピーバースデー、刹那』
日付が替わった。
気持ち良さそうに眠る刹那の頬に口付けて、そっと手を取った。
キューティクルリムーバーを塗り、洗面器に張った温めの湯に十分程度浸けていた手をタオルで包み、水気を取る。
それからもう一度リムーバーを塗って、柔らかくなった甘皮をプッシャーで優しく押し上げ、出てきたルースキューティクルを綿棒で拭き取っていく。
「〜♪」
その後に長い甘皮をニッパーで整えて、特製のレモン精油を混ぜたオイルを爪と指先に塗り込んだ。
さっぱりとしたレモンが容器の蓋を開けるとふわりと広がる。
最後にオイルを手全体にマッサージついでに塗り広げ、ケアは完了。
使ったケア用品を片付けて、ベッドに戻る。
散々手を弄られた刹那はすやすやと寝ていた。何なら身動きすらしていない。爆睡。
…毎度思うんだけど、オマエ、もうちょっと警戒心持てよ。何処に落としてきた。
起きる様子のない刹那を抱え込んで、目を閉じる。
「おやすみ、刹那。目が覚めたら遊ぼうね」
目を開ける。
朝から顔だけは完璧な男が綺麗に微笑んで私を見つめていた。
『……宗教画か………』
「宗教画???どんな夢見たの?」
『あふ……げんじつですね…』
「???良く判んねぇけど、おはよう刹那」
『おはよ、さとる』
寝起きの良くない悟が私より早く起きていて、しかもご機嫌なんて珍しい。大抵布団籠城戦争が勃発するのに。
ぎゅうっと抱き付いてきて、つるつるの頬を擦り寄せてくる辺りめちゃくちゃご機嫌。お猫様のされるがままになりながら、手探りでケータイを取った。
画面を見れば起床時間より少し早いぐらいだ。ますます謎が深まった。悟は一体何があったのか
『悟、何か良い事あった?』
「ふふ、今日一日良い日だよ」
『一日?長いね』
不思議に思いつつ日付を見て、そこで漸く今日が何の日か気付いた。
……九月八日。
確かに表示されたその数字を見ていれば、低い声が柔らかく祝福を紡いだ
「ハッピーバースデー、刹那。今日は俺の宝物が産まれた、とっても大事な日だよ」
「誕生日おめでとう、刹那」
「誕生日おめでと」
『ありがとう、傑、硝子』
誕生日。
私がこの世界に産まれた日。
去年もそうだが、今年も親友達は盛大にお祝いしてくれるらしい。
「今日は授業フケんぞ!!ケーキ作ろ!!飯はデリバリーで頼む!!そんで教室でパーティーする!!!」
「堂々とサボり宣言」
「センセーも良いっつった!!」
「嘘だろ。何て言って許可取ったんだい?」
傑の問いに、悟は堂々とした顔で答えた
「全人類が感謝すべき祝日ですって言った」
間。
三人で崩れ落ちた
「うそだろwwwwwwwwwwwwww」
「嘘じゃねぇよ。センセーあとで何か持ってきてくれるって」
『それ言われた先生なんて返したのwwwwwwwww』
「そうか……悟が世界を壊さずに済んでいる功労者の産まれた日か…ってしみじみ言ってた。人を破壊神みてぇな扱いしてんじゃねぇぞ」
「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「オマエら笑いすぎじゃね?良いけど。楽しそうだし」
悟は首を傾げつつ笑っている。
いや、これは笑う。私を聖人に奉り上げるな。先生も納得しないで
「だから、多分センセー去年のオマエらの分も入れたお祝いくれると思うよ。
そんでもって次からオマエら三人の誕生日が祝日になる」
「私達wwwwww天皇になったのwwwww」
「天皇っつーか聖人じゃね?聖ジョージ的な。聖テディベア?」
「聖テディベアwwwwwwwwwwwwwww」
「だってオマエらに会わなきゃ俺は機械のまんまだっただろうし。オマエら実際聖人じゃね?偉人でも良いよ」
『教科書に載るレベルwwwwwwwwwww』
「なぁに?オマエらめっちゃ笑うじゃん。本音だぜコレ」
…判っている。
本音である事がしっかり伝わっているから、余計に腹筋に来るのだ。
心の底からオマエが産まれた今日が祝日です!!!!と言われて笑わずに耐えられる人、居る?私は無理。傑も硝子もそういう事だ。
ほんと、悟は馬鹿。
可愛い馬鹿。
……おめでとうって言葉だけで、とっても嬉しいんだけどな。
腹筋を擦りつつ、嬉しそうな顔の悟を見る。
『…じゃあ、ケーキ作れば良いんだね?』
「そ!!やるでしょ、ケーキ作り!!」
確かに作るとは言った。言ったけども
『ケーキ四つ作るとは聞いてないんだよなぁ』
「え?言わなくても判るだろ?二個とか三個じゃ足んねぇもん」
「何人でパーティーするんだって勢いだぞこれ」
「スポンジ焼けたよー」
『「「はーい」」』
泡立て器でクリームを作っているテディまみれを置いて、硝子と共にオーブンの前に居る傑の許に向かう。
ケーキクーラーに移してくれたらしい型を覗き込み、拍手する。
『綺麗に膨らんでる』
「売り物みたいだな」
「後三つ焼かなきゃね」
「何時から私らケーキ屋になったんだよ」
『呪術師辞めてケーキ屋?平和だね』
「呪術師の隠れ蓑としてケーキ屋なんじゃないか?」
「なんだその五条しか喜ばない設定」
笑いつつそれぞれが手にしているのはボウルと泡立て器だ。
私はティラミスのスポンジ生地。傑は紅茶を練り込んだ生地。そして硝子がチョコケーキの生地。
カチャカチャと泡立て器が擦れる音を聞きながら生地を混ぜ、玉がないのを確認して型に流し込んだ。
『次私いきまーす』
「「はーい」」
「刹那ー!!俺のスポンジはー?」
『今粗熱取ってるよー』
「悟、クリームは出来たのか?」
「ヨユー。今冷蔵庫に入れといた」
『じゃあティラミスの生地作って。私疲れた』
「ああ、刹那は生地作り二回なのか」
『そう。スポンジと生地作んないとなの。とはいえクリームみたいなもんだけど』
籤を引いた結果、悟がショートケーキで傑が紅茶ケーキ、硝子がチョコケーキで私がティラミスだった。
なんでティラミス?というかショートケーキだけで足りない?なんで各一でケーキ作ってるの???
「刹那、俺何すれば良いの?」
『コレを混ぜてくださーい』
「はーい!」
前髪をクマちゃんピンで留め、テディベアパーカーで腰にクマちゃんエプロンを巻く五条悟の圧が凄い。
こいつ今のところズボン以外クマ。教室に行く時は流石に着替えるだろうけど、めっちゃクマ。
牛乳を火に掛けつつ、笑顔のクマ好き男を眺めた
『もうそれは悟がテディベアなのでは?』
「え?俺は確かに可愛いけどテディベアは違ぇじゃん?俺のテディは刹那だろ?????」
「凄い圧掛けてくんじゃん」
「私達のテディベアは刹那だからね」
『テディ卒業制度は』
「「「ない」」」
『そっかぁ』
一日ケーキを作っていた気分である。
様々なケーキを作りきって、片付けも終わらせて、テーブルでお茶を飲む。
一番張り切って飾りを作っていた悟は、コーヒーが憤死しそうな程砂糖をぶち込んだ液体を優雅に口に運んでいた。
「はー楽しかった。後は夜のパーティーまでお預け。んー、硝子の誕生日何すっかな」
「毎回誕生日の奴も酷使されてるの笑う」
『傑の時も巨大ケーキ大変だったね』
「硝子の時は何だったっけ?無限焼きいも?」
「しかも釣書でキャンプファイヤー込みだぞ?誕生日が毎回ビッグイベントになってんな」
三人でしみじみと呟いていると、誕生日を一大行事にする男がきょとんとした顔で言う
「え?オマエらが産まれたんだから盛大に祝うでしょ。なんでそんな買ってきたケーキ食べて終わりなんてつまんねー事しようとすんの?
目出度いんだよ?判ってる?
夏油傑と家入硝子と桜花刹那がこの世界に産まれた記念すべき日なんだよ?判んない?これって奇跡なんだよ?
猿は自分達の平和の到来に聖書でも作らなきゃいけないぐらいの奇跡だし、新しい宗教を興さなきゃいけないレベルの歴史的記念日だよ?
最低でも国単位で花火ぐらい打ち上げるでしょ」
「私らの誕生日を親より喜んでそうな五条悟」
「私達の誕生日を歴史的記念日にする五条悟」
『私達の誕生日に国単位で花火を打ち上げる五条悟』
「???当たり前じゃん。なに当然の事並べてんの。頭打った?
あ、暇だし刹那の爪可愛くしよ。ちょっと待ってて」
そう言って悟は部屋に向かった。
さっさか歩いていくテディベアパーカーを見送って、三人で目を見合わせる。
「…私らの誕生って、何時から世界規模のイベントになったの?」
「悟と友達になった時じゃないか?」
『あいつ、私達が絡むと全てを薙ぎ倒して優先する癖どうにかならない?』
「今日も授業が犠牲になったね」
「これからも授業が犠牲になるだろうな」
『先生の胃が荒れそう』
「今更だろう。というか悟は最近自分の危険度を冷静に伝えてくるよね」
「あー。今のも裏を返せば、オマエらが居なかったら俺は平和な世界を壊してましたって言ってる様なモンだしな」
『悟は核爆弾だった…???』
「核爆弾の方が大人しいよ」
「ウケる」
笑いながら言う傑に笑い、お茶請けのクッキーを摘まむ。
戻ってきた悟の手には長方形の小さなケースが提げられていて、それをテーブルに置くとティッシュを手に取った。
そして私の手を掴み、爪を拭き始める
『何してんの?』
「爪の油分取ってんの。それが残ってると剥げやすくなるんだと」
「へぇ」
「あれ、硝子はマニキュア塗ったりするだろう?しないのか?」
「マニキュアなんかぺーっと塗って終わりだよ」
『私もそれ。というか基本塗らない。はみ出す』
「女子がガサツゥ…」
『「しばくぞ」』
全ての爪を拭いて、ケースを開ける。
救急箱みたいなそれは階段状に開いた。
三段式のそれだけでも地味に驚くのに、何だか色々な物が綺麗に仕舞ってあって、それぞれが声を上げる。
『え?何これ?ネイルサロン?』
「うわ、プッシャーもニッパーも速乾スプレーも入ってんぞ。アイシャドウまである」
「……うん、初めて見るものが沢山あるな」
「どうせなら完璧にしたいだろ?だから色々必要なモン揃えていったらこうなった」
お前はネイリストか。
マニキュアのボトルを選んでいるらしい悟の後ろから、箱の中を覗いた
「アイシャドウにシェルにホログラムラメにシールまで……ネイリスト目指してんの?」
「え?全部刹那の爪に使うヤツだよ。ここら辺は最近届いたから、今日初めて使うけど。硝子もやる?」
「私それが良い。ワインレッド」
「グラデ?それとも単色?ラメ入れる?」
「刹那はどうする予定?」
「刹那はねー…今日はコレかな。ネイビーと水色と白でグラデ」
「へぇ。じゃあ私もお揃いが良いな。ワインレッド系でグラデ作れる?」
「オッケー。じゃあ刹那の次にするね。刹那、此処座って」
『はーい』
傑がビックリしすぎて宇宙猫を召喚している。というか私の爪なのに私の意見を一切聞かないのウケる。
「「「「「ハッピーバースデー、刹那!!!」」」」」
『ありがとー』
夜、教室でパーティーが始まった。
親友は勿論、夜蛾先生も語部さんも黒川くんも、そして伏黒一家も時雨さんと雪光くんも教室に居て、皆でクラッカーを鳴らしてくれた。
…全員が巨大クラッカーだったのは絶対に爆笑してるアイツの所為。バズーカか。クラッカーで耳を破壊するな。
「せつなさま、おたんじょうび、おめでとうございます」
『ありがとう雪光くん。時雨さんも、来てくれてありがとうございます』
「いやいや、雪光くんもテディちゃんに会いたがってたからな。此方こそお招きありがとうテディちゃん」
時雨さんは優しく笑って、何処か緊張した様子の雪光くんの背を押した
「ほら、雪光くん。お姉ちゃんに渡すものがあるんだろう?」
「……うん」
背中に隠していた手を、そっと前に持ってくる。
私にプレゼントを差し出して、雪光くんは笑った。
「これ、しうさんとぼくからのプレゼントです!ごしんゆうのかたがたとおたべください!」
『わぁ、ありがとう。開けても良い?』
「ぜひ!」
机の上でプレゼントを開ける。
包装紙に包まれていたのはネイビーから透明になるグラデーションのかかったガラスケースで、中には貝殻の形をしたクッキーが入っていた。
水色のリボンが結ばれたそのケースを手に、雪光くんの前で膝を折って、爪を見せる
『みてみて。雪光くんと時雨さんのプレゼントと私の爪、お揃いだよ』
「わぁ…!!!!!しうさん!!せつなさまのつめ!!ぼくたちのプレゼントとおなじです!!!!」
「すげー、雪光くんそんな大声出せんの?」
「あ…!!もうしわけありません、せつなさま…!たいへんごぶれいを…!!」
はっとした顔で頭を下げようとする雪光くんの肩を押し止め、それから優しく髪を撫でた
『元気が良くて嬉しいよ、雪光くん。これからもそのまま、元気に育ってね』
時雨さんの許で雪光くんはとても子供らしく、元気に育っている様だ。
キラキラした目を向けてくれる彼の頭を撫でていると、背中にぽすんと何かが張り付いた。
振り向くとウニ。
違った、人だ
『めぐ?どうしたの?』
「……………せつなちゃん」
『んー?なぁに?』
「……さっちゃんはしかたないからいいけど、ぽっとでのしんじんにはだめ」
『待って????なに見てそんな言葉覚えた????』
背中からえらい言葉が飛び出した瞬間、時雨さんが噴き出した。
そしてめぐの言葉が聞こえたのか、甚爾さんまで爆笑している。おい保護者。
「刹那?なんで時雨と甚爾爆笑してんの?あと背中からウニ生えてんぞ」
ピザを片手にやって来た悟を見て、めぐが叫んだ
「さっちゃん!!!!どろぼうねこがせつなちゃんをたぶらかしてる!!!!」
間。
それから笑い袋が炸裂した
「wwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」
「どwwwwろwwwwぼwwwwうwwwwねwwwwこwwwwwww」
「しぬwwwwwwwwwwwwwwwwww」
『まってwwwwwwつらいwwwwwwwww』
「泥棒猫wwwwマジかwwwwww誑かすってwwwwwwwww」
「語部、耐えろ語部。恵くん涙目だから」
「めぐみwwwwwwおまえそんなんどこでおぼえたwwwwwwwwww」
「パパ!!!!てれびでいってた!!!!せいさいのよこからかっさらっていくのはどろぼうねこだって!!!!!」
「めぐみwwwそれ昼ドラでしょwwwwww
ww」
「ママ?なんでみんなわらってるの?めぐみはおかしくないでしょ?」
「そうだよ!ぼくへんなこといってない!!!」
「正妻wwwwwwwwww待ってwwwwwww悟は男だよwwwwwwwwww」
「子供というのは何処で言葉を覚えるか判らんな…」
『先生wwwwwwwwしみじみ言うのやめてwwwwwwwwww』
「これ伏黒くん将来絶対弄られるヤツやんwwwwwwwwwwww」
「語部、やめてあげなさい語部」
楽しかった。
沢山のプレゼントを手に、家に戻る。
時雨さんと雪光くんからはクッキーを。伏黒一家は高級コーヒー豆を。
語部さんと黒川くんは紅茶の茶葉を。
夜蛾先生は万年筆とお菓子を。
『コーヒー豆って挽かないといけないんだっけ?』
「俺出来るよ。淹れてあげる」
「お前、何が出来ないんだ…?」
「俺、最強だから。何でも出来る」
「悟はほら、性格が」
「『ああ…』」
「あ゙あ゙??????????」
家に帰り着き、リビングで寛ぐ。
持って帰ってきた悟のショートケーキを食べていると、硝子に小さな包みを差し出された。
「ハッピーバースデー、刹那。これ、私から」
『ありがとう。開けても良い?』
「ああ」
綺麗なワインレッドの包みを開けると、小振りな花の髪飾りが出てきた。
小さな花はさりげないけれど可愛くて、色んな服に合わせやすそうだ。
『ありがとう硝子。大事にするね』
「壊れたらまた買ってやるよ」
『パパ……』
「はは、大事に飾られるよりは、身に付けて貰って壊れる方がソイツも本望だろ」
硝子が格好良い。
ぎゅうっと抱き付くとしっかりと抱き返された。しょうこ、すき。
「ふふふ、可愛いな私の娘」
「刹那はずっと可愛いんだよ。刹那、私からのプレゼントも受け取ってくれるかな?」
『ありがとう、傑』
傑が渡してくれたのは暖かなオレンジの正方形。テーブルに置いてそっと開けると、敷き詰められた緩衝材の上に色とりどりのバラがぎっしりと詰め込まれていた。
『バラだ!』
「え、かわいい。何これ?」
「フラワーソープって言うんだよ。入浴剤になるから、好きに使って」
『え、かわいいよ…?勿体無いよ…?飾るね…?』
「使ってwwwwwwwww」
笑う傑にぎゅうっと抱き付く。傑は楽しそうに笑いながら抱き締め返してくれた。
お互いに身を離してニコニコする。
うん、ママはがっしりしていて安定感がすごい。
「これからも宜しくね、刹那」
『勿論!誕生日は期待しててね!硝子にも可愛いの選ぶね!』
「ふふ、楽しみにしておくね」
「お前来年だろwwwwwww」
三人で笑っていると、後ろからぎゅうっと抱き締められた。
同時に胸元でちゃり、と音がして目を瞬かせる。
傑と硝子がうげ、という顔になった。なんで?
「ハッピーバースデー、刹那。俺からのプレゼント♡」
『ありがとう、悟。なに?ペンダント?』
「(呪いの)ペンダントだね」
「(呪いの)ペンダントだな」
胸元に目を落とし────ぎょっとした。
待って????綺麗だよ?綺麗な水色のペンダントなんだけどね????
……悟の呪力でべっとべとなのはなんで???
『……悟くんや』
「なぁに?」
『…このペンダントはどういう事だい?』
「え?御守り?」
嘘じゃん。
御守りはこんなにエグい量の呪力なんか込めなくて良い。これアレだな?赫一発分ぐらいは呪力が込めてあるな?
ドン引く私に頬を押し付けて、悟は笑う
「鉄扇だけじゃ判らない馬鹿への牽制だよ。いっそ刹那が俺の呪力でべとべとになっちゃえば馬鹿は減るかなって」
『べとべと……』
「完全にマーキングじゃねぇか」
「悟、せめて刹那の許可を貰ってから着けなさい…」
なんかなぁ…やる事が大胆すぎてなぁ…
苦笑いする私に悟は笑った。
「〜♪」
眠る刹那の足の爪にトップコートを塗って、道具を片付ける。
その細い首にはアクアマリンのペンダントが下がっていて、俺は目を細めた。
俺の呪力で満ちたペンダント。
それは相手を迎撃する御守りとしての効果は勿論ある。
しかしそれよりも、大事な機能が仕込んであった。
「これで、何処で何話してても判るね♡」
アザレアの花束でお祝いしよう
刹那→誕生日だった。
とってもハッピー。だがそろそろ親友(さの人)を疑った方が良い。
五条→おはようからおやすみまで見守りたい人。
この度物理と倫理でヤバいペンダントをあげた。ネイリストとパティシエになれそう。
夏油→自分のプレゼントを刹那が飾っていてほっこりする。
五条のプレゼントに引いた。
硝子→自分のプレゼントを使う刹那ににっこりする。
五条のプレゼントに引いた。
赤いアザレアの花言葉「君がいて幸せ」
ハッピーバースデー
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