振付師として学院にやってきた名前さん。成人女性とは思えない幼さでけれど、振付になるとかっこよくなるそんな彼女に惹かれていく。それは俺だけじゃない、彼女に関わってるアイドル達もそうだと思う。

「あれ、ひなたくんだ」

「え...名前さんなんでここに?」

ここ食堂だよ、名前さんがいるなんて珍しい。すると彼女は「最近利用してんの」と微笑みながら俺の隣に並んできた。ふわりと彼女の甘い香り。香水でも付けてるのかな。向かい合わせに座りオムライスを食べてる彼女は可愛いくて堪らない。

「ひなたくん、冷めちゃうよ?」

「え?あ...「ひなたくん」」

目の前の名前さんがスプーンを近付けてくる。え、口開けろって??一緒にあーん、と口をあければ彼女の食べているオムライスが口の中に広がる。「どう?」と俺の唇に付いたソースを指で拭いその指をぺろりと舐めた彼女に見惚れてしまい味なんか分からない。