寒い季節、雪が降っている。レッスンを終え廊下を歩きながら窓の外にいる人物に足を止めた。雪が降ってるのに元気だな、と思いながらよく見たら、雪降る外に名前が雪だるまを作っていた。彼女の元へ走り名前を呼べば鼻と頬を赤く染めて笑顔を俺の名前を呼ぶ。

「千秋!ってめっちゃ息切らしてどしたん」

「っはぁ...はぁ、いや名前見つけたから」

彼女の頬に、手で包み込むと「千秋の手あったかい」と冷えきった手が重なる。一緒に帰ろうかと言えば、頷き温くなった彼女の手を引いたが、「待って千秋」と雪だるまの顔を素早く作りあげ、また冷たくなった手が握りしめてきた。こんな寒い中、スカートにタイツを履いてるがこちらからしたらとても寒そうだ。女子は凄い。

「名前、脚寒くないのか?心配だ」

「寒くないよー、分厚いの履いてるから」

と、目の前で、くるくる回りこらこら下着が見えてしまうぞ。注意すると彼女は距離を縮めて来た。彼女の腰に手を回し、抱き上げると抱き着いてくる。目が合いキスをする。冷たくても柔らかい唇にもう一度。言わなくてもお互い分かっている。彼女は「大好き」と彼女からのキス。そのまま俺の肩に顔を預けた。すぐ下りて彼女は「帰ろっ!ココア飲みたい」ああ帰ろう、帰って温かいココア作ってあげよう。とても甘いココアを。