女の子
初めて会ったのは突然今度一緒に踊ることになったからって練習に使ってたレッスン室だった。
日本語がちょっとしか話せないと教えられて、分からない日本語を教えるのも兼ねてダンスを教えるのは俺になった。
ダンスも、日本語も一生懸命覚えようとしてくれるし上手くできたり、新しい日本語を覚えたりする度に俺に教えに来てくれるのが可愛くて2人で話すことが増えていった。
___
俺より2歳年上の名前が高校生になった。
2年前に初めて会った時よりも少しずつ大人っぽくなってて海外の血が半分入ってるからか同い年の女の子よりも背が高いらしい。
今日のステージが終わってから見せたいものがあると言われて待っていると女子用の更衣室から名前が顔を出して手招きしてくる。
周りに人がいないのを確認した名前がシーって人差し指を唇に当てるから俺も真似して返しながら近づいた。
「なになに」
「ジェシーに見せたくて持ってきたの」
「えっ!それ高校の制服?」
驚いて大きい声が出てしまった俺にシーって強めに言ってくるから笑いながら謝っておいた。
くるりと回って見せてくれたときに揺れたスカートが新鮮で可愛いと素直な感想が出た。
「スカート履いてる名前初めて」
「うん、ここで女の子らしい格好はしたことないから」
「俺だけ見ていいの?」
「ジェシーには女の子な私も知ってほしいなって思ったから。ジェシーは特別なの」
「…最初に会ったときから女の子として見てるし、結構前から俺にとっても名前は特別だよ」
会ったときから男の子だってことに違和感があったし女の子みたいな扱いをしてた自覚はあって、名前が女の子だってことを教えられたときなんて驚く皆に驚いてた。
女の子だって分かってから変なことを言うヤツがいたけど一緒にダンスをするときに見劣りしないくらい頑張ってる名前の何が不満なのか俺には分からなくて。
いろいろなことがあって仲がいいと思っていたメンバーよりも近くにいることが増えた名前に特別な感情を抱くなんて当たり前で、自覚してからは挨拶のキスもハグも増やしてみたり意識してもらえたらいいななんて下心があったり。
「名前は俺にとって特別で、いつだって可愛い女の子だよ」
「ジェシーはいつもカッコいいよ」
「名前がたまにイケメンすぎて怖いときあるけどね」
「んふふ、ジェシー大好き」
「俺も名前が大好き」
抱き寄せた名前との距離に少しだけドキドキして、触れるだけのキスをした。
他のメンバーよりも伸びてきた身長が嫌だったけど名前とそんなに変わらない高さでキスのしやすさに身長が高くなるのも少しだけいいかなと思えた。