世界観

サンクトゥアーリウム - sanctuarium -という世界は「黒魔法」と「白魔法」が存在する。

人々は、生まれながらに微量から最大値にあたるまで、様々な量の魔力を持っている。
そんな魔力を持て余した人類を救済すべく、とある大魔道士により一つの魔術学校が造られた。
大魔道士は黒魔法と白魔法を使用することができ、魔力も常人の数万倍と言われている。そんな大魔道士は「世界のあり方」について強く頭を悩ませた。
人類は本当にこのままでいいのだろうか?魔術を使用し、悪事を働く人々が尽きない今、なにかしなければこの現状は今後一生改善されないのではないのか?
大魔道士の強い思いは実り、魔法の力を正しく使い、世のため人のために導くべく生まれた魔術学校「ヴィヴリオ魔術学校」が開校した。
最初こそ嫌悪され邪険に扱われていたその学校も、とある神獣との大戦争に貢献したことにより世界一の魔術学校と名を馳せることとなる。そう、ヴィヴリオ魔術学校はいつしか、サンクトゥアーリウム一の魔術学校となっていた。

――同時期、サンクトゥアーリウムには「ファミリー」という存在が蔓延っていた。
ヴィヴリオ魔術学校が表と例えると、ファミリーは裏である。
殺し、暗殺、情報、拷問、解体、人身売買――数々の非人道的なことを行う「ファミリー」は、表立って活動せず、帳に飲まれ行動を行う。
それと同時に、犯罪を犯したもの、身寄りのないもの――大戦争により行き場をなくした"此方側"の者たちの安寧の場所であった。
ファミリーがあることによって統べられている街も数々ある、そんな現状。

出典:俺創作保管庫



ーーそんな「ファミリー」と呼ばれる組織が時に「国」となることもある。
サンクトゥアーリムの中でも指折りの宗教国家【ザンクトベル皇国】
この国の治める統治者が黒魔法を信仰しており、白魔法使いを研究対象と称し、迫害をしている。
ザンクトベル皇国に住まう人々は白魔法を差別しており、小さな村になるほどその意識は強く根深くなっている。産まれてきた子の魔力検査をした結果、白魔法で子供を教会に預けた報告も上がっている。

そんな国でも一筋の光があった。
ザンクトベル皇国の北東、アイスナー海を挟んだヴィヴリオ魔術学校との国境付近を治める一人の男がいた。
男の名は、ユリウス・ヴァルハイト。東の最前線と呼ばれる「ヴァルツ地方」を治める若き領主。自身は黒魔法使いとして生を受けたが、ザンクトベル皇国に対する不信感を幼少期から持っていた異彩の男。

彼を取り巻く一つの噂。

ユリウス・ヴァルハイトがザンクトベル北部研究施設から養女として迎え入れた子が希少な属性持ちの白魔法使いだったと。
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