ふと目が覚めた。きっと暗いから夜なのだろう。あぁ、こんな時にあの人がいてくれたら。心細い夜はいつも貴方がそばにいてくれた。


「……誰かいるの?」


ふと部屋の空気が変わった様な気がした。誰もいるはずはないのにそれはなんとなく感じることができた。もしかしたらお迎えが来たのかもしれない。死神だろうがなんだろうが藁にもすがる思いで声を出す。


「私、会いたい人がいるんです」


誰に話しているんだろう。というか幻覚かもしれない。でもそれでも話さずにはいられなかった。


「会いたい人がいるんです」


どうしようもなくちゃらんぽらんだけど決して見放さずそばにいてくれた。


「あの人はそっちにいますか?」


でも帰ってくるって言ったから。約束は必ず守る人だったから。


「そっちに行ったら会えるかな?」


誰に語りかけているのだろう。実際そこには誰もいないのかもしれない。


「約束は守ってくれる人だから」


でもね、銀時。


「……っ、会いたいよ、」


まだ言えてないことがたくさんあるんだ。いっぱい知ってほしいんだ。
貴方との子のこと、神楽ちゃんや新八くんのこと。真選組のみんなのことたくさんお話したいだよ。


「……っ、」


溢れだした物は止まることを知らずに流れ出す。


ーもう少しだけ待ってくれ。


「……っ!銀時?そこにいるの?」


ーずっとお前のそばいにいる


「……っ、」


ーもう少しで帰るから


「……銀時」


ーだからもう少し待っててくれるか



どこからか聞こえる銀時の声に何度も何度も頷いた。


「待ってる、……待ってるからっ」


ーいい子だ。


気づいたら寝てしまったようで看護師さんが入って来たことで目を覚ます。


「おはようございます。あれ、#name#さん夜に誰か来たんですね」
「……え?」
「消灯の時にはなかったお花が飾られてますよ」
「……っ、」


やっぱり来てたんだ。夢じゃなかった。


はやく、貴方にふれたいな







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