前略、君へ。僕のメッセージが届きますように。
(最期の言葉を君に託すよ)

何かから逃げ続けた。一体何からだろう。
(それを知ってしまった時、僕は僕ではなくなるのだろう)

消えていく世界。白く染まった視界の片隅にて。
(終端のその時まで見届けてみせよう)

最後のスイッチを押したのは君。だけど始まりを押したのも。
(それならば終わらせる権利は君にだけあったのだろう)

何も知らずに逝った彼女。それもまた幸せな気がして。
(この世界の仕組みに気付いてしまったんだ)

頼りない地図、続きのない道。決して迷子なわけではないのに。
(帰る場所は既に白紙)

ぱちん。世界ははじけて消えた。
(さよならエレクトロ・ワールド)


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