日々は余りにも早かった
(終わった事にも気付けない程に)

何かを残して行きたかった
(僕の3年間を消したくなかったんだ)

寂しいだけじゃ足りない、切ないだけじゃ表せない
(この感情はそれでも宝物になる)

思いも想いも全部あげる
(未来の君達が輝くように願いながら)

古ぼけたページをなぞって閉じる
(きっともう、開ける事は無いのだろう)

あの時の想いが溢れ出す
(がむしゃらな記録に残った軌跡)

いつもの夏が終わっていく
(それだけなのにどうして涙が出るんだろう)

二度と集まる事のない仲間達と肩を組んだ
(何てことのない奇跡だった)

まだ少し小さかった自分が瞳を輝かせる
(あの日はまるで昨日のように)

幼いあの子の成長記録
(そして今日、それは完成を迎える)

さよならの描き方を知った
(踏み留まった場所からお別れ)

大切な場所に出来る最後の事
(最後の足掻きと言わんばかりに君は笑う)

僕等新しい道を行く
(もう戻れない小さな場所が僕の道標)

              
      
夏の終わりについての話
Moratology