ポケネタ!
しょうもないネタ達。グリーン以外の短い夢、はじめました。
2019/02/07
「フフ…君だね?私の可愛い妹を誑かしているというカロス男は」
優雅に足を組んで椅子に腰掛ける中性的な男性は私の兄のミクリ。
「誑かす?心外です。私が彼女に対し真剣でなかったことなど一瞬たりともありません」
脱いだトックを小脇に抱え立ったまま兄と対面するのは私の恋人、ズミ。
片や笑顔、片や真顔。
2人の表情は普段と変わらないように見えるけれど、とても穏やかな雰囲気ではないことは店内に居る誰しもが感じとっているらしい。張り詰めた空気はお店中に伝染し、お客さんはこちらが気になって食事どころではないみたい…
カロスに転勤になり1年。こちらで知り合ったズミと恋人になって半年。ズミと2人で出かけている所を報道されたのが3日前。ミクリ兄さんが突然カロスに来ると言い出したのが2日前、そしてカロスに着いて早々長旅の疲れも見せず「是非行きたい所があるんだ」と言われ迷いなく足を進めたのがここ、ズミのお店…
カロスに来ると聞いた時からまさかとは思っていたけれど、そのまさかだったとは…兄さん、一体どんな情報網を持っているのかしら…?
「兄さん、突然押しかけてそれは失礼だわ」
「突然じゃないさ。予約はとってあるしね。私はただ彼が君に相応しい人物たるかを確認しに来ただけだ」
「なぜ兄さんが確認する必要があるのかしら」
「私なら構いません。貴女が可愛ければの兄心、理解に難しくはない」
「おや、随分と知った口を利くんだね」
「違いますか?」
声のトーンこそ落ち着いているけど、その言葉の応酬は完全に喧嘩腰だ。
「フフ…言葉でどうにかしようなんて最初から思っていないよ。やはりトレーナーならこれで語らなくては」
流れるような動作でモンスターボールを取り出す兄さん。
「いいでしょう。このズミの心に偽りがないこと、こちらで証明して差し上げます」
この展開を予測していたのかのようにモンスターボールを手にしたズミ。
「魅せてもらおう」
「見せていただきましょう」
「私と君、どちらが華麗にポケモンと踊れるか、」
「私と貴方、どちらのバトルが芸術足り得るか、」
「「勝負ッ!!!」」
あ、なんだかこの2人仲良くなれそう。
店内がワァッと沸く中、ぼんやりとそう思った。
***
ありそうで
なかなか見ない
組み合わせ(五七五)
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