「嫌いになったわけじゃないよ、友達に戻ろう」


だなんて言ってくれてさ、その言葉が俺のことを余計に苦しめてることもうなまえは知ってるでしょ。それでも別れた後にふと見た君の手に、俺とお揃いで買ったシャープペンシルが握られていて、鞄の中に隠してあるストラップがいつかゲーセンで取ってプレゼントしたものだって気づいて、少しだけやり直せるんじゃないかって期待してたよ

好きだよ、別れたくない、

一言だけでも言えたら今歩んでいる未来は違っていたのかもしれないね。あれから半年過ぎたけれど、俺はまだ前を向けないままだ。それでも普通に声をかけ続けるんだ友達として


「卒業おめでとう」

「及川くんもね、おめでとう」

「こっち残るんだっけ?」

「うん。短大に行くの」

「そっか...頑張ってね」


君はいつも通りふわりと笑って及川くんも、とまっすぐ目を見て言った。その笑顔を見ているとじわじわと熱いものが込み上げてくるんだ、君の前で泣けないよ、だから早く目を逸らしてよ




(俺はまだ情けないほど君のことが好きなんだ)




2016.03.06