長い午前授業が終わって、のどかなお昼休み。お弁当を食べる前にプリンを買いに購買へ向かう。食後のプリンは格別に感じちゃうから、私は少し浮かれていた。
「っ!?」
「……痛い」
「ごごごめんなさい!大丈夫?」
今日も良い天気だな〜って呑気によそ見した所に人にぶつかってしまった。
「大丈夫って…今痛いって言ったじゃん…人の話聞いてないのあんた」
「……」
慌てて謝って、私よりも幾分か高い身長の男子を見上げるとそりゃあもう……端正に整った顔をした美少年が立っていた。え、こんな子うちの学校にいた?!2年かな?うわうわ、漫画みたい!
「ちょっと」
「え?あ、はい!」
「人の話聞いてる?ぶつかっておいて適当に謝ってそれで良いと思ってんの?先輩だからって許されると思ってるのかな、いやんなっちゃうよなぁ」
「……え?」
顔に相応しいちょっと低めの男の子らしくて格好良い声に乗せられた台詞は、全く顔に似合わず毒舌極まりない。……というか言葉に終わりがない。
「適当に謝ればそれで終わりだと思ってるのが嫌なんだよ、ゆとり世代って感じじゃんか、あんたみたいな人がいるからさ…」
「ちょ、ちょっと!ストップ!」
「……なに」
すごく上手にブレスしてとめどなく喋り続ける美少年に制止を入れる。美少年は少し眉を歪ませたけれど、ちゃんと止めてくれてジッと私の顔を見た。
「ぶつかったのは私がよそ見してたのが悪かったし、本当に謝るから」
「……で?」
「プリンでどう?!」
本当は友達の分も買っていってあげようと思って、2つ分の小銭を持っていたから手早く2つ買って1つ美少年に手渡す。
「……1個?」
「え。……じゃあ3日分で」
「分かった」
それだけ言って渡したプリンを持って美少年は購買前を過ぎ去って行く。すたすたと歩いてすぐに小さくなった美少年の後ろ姿を見て、名前を聞くのを忘れたことに気付いた。校舎があっちってことはやっぱり2年生かな。とりあえず……、分かったって言ってたから明日またここに来れば良いのかな?
じゃあプリン
3日分で
「どうしたの?なんか嬉しそうじゃん」
「美少年なのに口悪い子に会った!罵られた!」
「……それって嬉しいことなの?」
「うん!」
ALICE+