えっと……なんでどんどん人が減ってるの?みんなどこ行ったわけ?
第3次試験のトリックタワーとやらに降ろされてどれくらい経ったんだろう。時計を持ってないから分からないけど、気付けば少しずつ参加者の数が減ってる。
「わけわかんなーい!」
しかもよ!もう既にイルミもキルアもゴンくんもクラピカさんもいないって言う!更に更に、ヒソカさんすらいないって言う!
……終わった。私の試験は終わった。きっとすぐ72時間経って、イルミに強制送還されちゃうんだ。そんなの嫌!
「うおっ…」
ガタン、パタン
…………今の、なに?一瞬で人が消えた?いや、どっちかと言うと下に落ちた、のかな。
すぐにそこに近付いて床を触ってみるけれど、全くビクともしない。
「あれ?このへんじゃなかった?」
ほんの少しの期待を持ったのに、ビクともしないなんてやっぱりこの試験、絶望的かもしれない。
てゆうか、これ夜までいたらあの気持ち悪い鳥に襲われて死ぬとかいうんじゃ……
『無理無理!……え?』
頭を抱えて足を一歩踏み出した瞬間、ガタンっと音を立てて床がひっくり返った。
「……あっ、ぶな!てゆうか、トリックタワーの中に入れたじゃん!やったー!」
いきなりの出来事にびっくりして、危うく顔面で床に着地する所だったけれど、なんとか足で着地出来た。
「なんだ、ナマエか。それなら話は早いや」
『……え?』
いきなり背後から聞こえたのはよく聞き慣れた声。気配消されてて気づかなかった。
振り向くと、そこには今この瞬間に鋲を抜いて変装を解いている最中のイルミが立っていた。
「イルミっ!」
「なに?淋しかったの?」
「うん!だって、だんだん人が減ってくのにどうしたら良いのか分かんなかったんだもん!」
「へぇ、俺の所に落ちて良かったね」
よしよし、って頭を撫でながらすっぽりとイルミの腕の中に収められる。あぁ、イルミの匂い。
「よし、じゃあ行こうか」
「どこ行くの?」
「降りるに決まってるでしょ、愚図愚図してないで行くよ」
「あ、待って!」
ほら、とイルミが立ち止まって片手を差し出してくれて、その手を取るとグイッと引き寄せられる。この試験、なにがあるか分からないけどイルミと一緒なら安心。不謹慎だけど嬉いなぁ、なんて思うと顔がニヤけた。
たまには飴を、
ご機嫌とりをしてるのはナマエじゃなくて俺かもね
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