急にシャルに抱きしめられて、それで自分が恥ずかしいことを言ってることに気が付いて顔に熱が集まった。
「シャル……?」
せめて何か言ってくれれば良いのに、シャルはただ黙って抱きしめるものだから余計に恥ずかしいし、どう反応したら良いかも分からなくて、私も黙ってしまう悪循環。
私の肩に顔を埋めているシャルの顔を覗こうとしたけど、がっちり抱きしめられているから首すら満足に動かせなくて、唯一自由に動く両腕で躊躇いつつシャルの背中を抱きしめ返した。
「ナマエ、」
「うん……?」
「好きだよ」
「うん……、っえ?え?ほほほんとに?」
「このタイミングで嘘ついてどうすんのさ」
そう言ってやっと顔を上げたシャルは呆れたような表情をしていて、でも少し顔は紅くなってるみたいに見えた。シャルとは比べものにならないくらい自分も真っ赤なのが熱で分かるけれど。
シャルの言葉に、返事は決まっているのにびっくりし過ぎて頭が動かない。口を開けて黙ってる私を見てシャルは今度はおかしそうに笑って優しく頭を撫でた。
「返事は聞かなくても分かってるけどね」
そうでしょ?そう自信満々に言うシャルですら格好良いと思うのは、恋は盲目に入るのでしょうか。
「お楽しみのところ悪いが、ここは俺の部屋なんだが?」
「……クロロか、おかえり」
「クロロさん!?どこ行って…!」
気配なくいきなりクロロさんの声がして、シャルは振り向くこともなく驚いてもいないけれど、私はびっくりした。
「流れからいってクロロが死にぞこないとかだったら面白い展開になるはずだったのに」
「俺がそう簡単に死ぬと思ってるのか?」
つかつかとクロロさんは私達に近付いてきて、シャルと静かに口喧嘩してる。これは口喧嘩なのか少し戸惑うほど、二人とも落ち着いた口調なのだけど内容と空気がピリピリしてるからそうなんだと思う。
「まぁ、いい。とりあえずホームに帰るぞ。少々やっかいな事になった、ナマエが狙われている」
「え……?わたし?」
「どういうこと?」
「メイデンピンクの眼を欲しがる輩がいるってことだ。さぁ行くぞ」
「……詳しくは後から、か。しょうがないなナマエ行くよ」
「…わっ…!」
あっという間に二人の間で話が纏まって、私が口を挟む暇もなくシャルに担がれた。こんなことならもう少しダイエットしとけば良かった…なんて思ってしまうのは恋心なんだろうけど、場違い過ぎてちょっと自分が恥ずかしくなった。
「ナマエ大丈夫?苦しくない」
「だだだいじょぶ…」
それより、
私の眼が狙われてるって…?
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