目が覚めるとそこはベッドで、視界に広がる天井は見慣れた自分の部屋でもなく、しばらく過ごしたクロロさんの家でもなく、多分シャルの部屋。シャルの匂いがするから。


どうして私がここに寝ているのかは覚えてないけど、記憶がクロロさんとシャルと話した辺りから飛んでるからその辺で意識がなくなったのかもしれない。
まだ、思い出しただけでも心臓がドキドキする。初めて、自分からこの眼のことを話したし、でもあんなに恐れていた事なのに、気分は思っていたものより清々しい。

「ナマエ?起きてるの?」

返事をするよりも早く部屋のドアが開いて、声の主の顔が覗いた。おはよう、と寝ぼけた顔のまま笑えば、おはようじゃないよ、とデコピンされた。

「シャル…痛いよ」
「全く…2日も起きないから心配したんだよ」
「2日?!私そんなに寝てたの?」
「そうだよ。一気に張り詰めてたものが切れたせいだね」

そう言ってシャルもベッドに腰掛けると、頭を撫でてくれた。ただそれだけなのに、とても安心できて、心臓がドキドキする。
ねぇシャル、私、居場所を見つけたと思っていいのかな?

「これからは俺がいるから。だから安心していいよ」

黙ってると、私の心を読み取ったかのように、シャルが私の頭を抱き寄せて、言った。また泣いちゃうよ、そんなこと言われたら。

「私も…シャルの役に立つように…この眼を使うよ」
「え?何言ってるの?そんなことしなくて良いよ」
「ううん、もう決めたの」

居場所を見つけた私はきっと強くなれる。ううん、強くなったの。今までの逃げてばかりの私とはさよならするんだ。シャルと生きるために。……なんて言ったら重いだろうか。でも、私はずっと目を逸らしてきたから、今度はちゃんと向き合おうと思う。その決心がついた。
じゃないと、私は弱いから、守ってもらうだけの足手まといになる。

「私、強くなりたい」
「……分かった。その代わり俺の指示には絶対従うこと。いいね?」
「うん!」
「ナマエは狙われてるってこと、忘れないでよね。俺が危険って判断したらやめるから」
「わかってます」
「OK じゃあ俺に任せて」
「……お願いします」

眼を背けない決心
シャルがいればきっと大丈夫だね?

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