うるさいわ、うざいわ、臭いわ、陰湿やわ、嫌な所しかないねん。
「コレやるわ」
『おぉ、今日も大量ですねー』
バサバサっと机に落とす様に広げたんは、色とりどりのラッピングが施された、お菓子。
毎日毎日懲りずに下駄箱に入れたり、押し付けてたりと、ある意味ようやるわ…と感心するぐらいや。
『でもさ、いらないならいらないって言わなきゃ駄目だよー?蔵ってば食べ切れない所か食べないんだから』
「知らん女が作ったもんなんか食べれるか」
『…知らないって。知ってる子だっているでしょ?クラスの子とかさ』
「そもそも俺は女が嫌いやねん。うるさいし、香水臭いしな」
『相変わらずだね……』
苦笑いを浮かべながら、人ん家のリビングで俺が広げたお菓子の山に手を出すのはなまえ。最近こっちへ引越してきた従兄弟や。
俺は女嫌いなんやけど、従兄弟やからか小さい時から知ってるからか、こいつは平気で。多分、俺の周りにたむろう女達とはタイプが違うっちゅーのも1つやと思うんやけど。
『美味し〜い!……この子料理上手だよ!』
「良かったな」
『え…いや蔵ってば、少しは関心持ってあげようよ?』
ねぇ?、って少し苦みを混ぜて笑うくせに、なまえは食べる事を止めることはなくて、ほんま美味そうに食べる。
「口に付いてんで」
何かはよう分からんが食べとる菓子の破片っちゅーのは明解やったから、向かい側に座るなまえに手を伸ばして取ってやった。
「…甘」
『蔵、恥ずかしいからやめて…』
頬を可愛いらしくピンクに染めたなまえは照れたのか、ちみちみと手に持ったクッキーをかじる。
「顔赤いで?」
『蔵が悪いんでしょ、』
からかう様に言うとほんのり更にまた頬を赤く染めて、目線を反らす。その反応がまたごっつい楽しくて、自然と口角が上がるのを感じた。
「明日もまた持って来たるな、」
『え……毎日じゃ太っちゃうよ』
「いらん分は捨てればえぇよ」
『またそんな、くれる子が可哀相だよ』
「そないな事俺には関係あらへん、女やなんて嫌いやし」
『……はいはい、そうでしたね』
全くもう、って言いながらもなまえの横には空の袋やら箱が既に何個か置いてあって、こいつ晩ご飯入るんやろかって心配になってきた。
せやけど、あんまり美味そうに食べるもんで、何となく嬉しくて、ずっと見とりたくて、テーブルの上で肘を立てて暫くなまえを眺めとった。
女やなんて嫌いやけど、君だけは特別
君がそうやって美味しそうに食べるんなら、毎日喜んで持ろてきてやるよ