(凛ちゃんおたおめ記念!)
彼はとても綺麗。
その整った顔は男にしておくのがもったいないと、いつも思う。
斜め後ろという眺めるのには持ってこいのポジションに着いた私は、暇があればいつも彼を見る。
綺麗な長い金髪を掻き上げたりとか、居眠りしてるのとか、隣の席の甲斐くんと笑って話してるのとか、そんな仕草を見ているだけで楽しくて、そんな恋する女の子の典型になっている自分が嫌いではなかったりする。
「なぁなぁ、」
『うん?』
「なまえって好きな奴いるの?」
平古場くんの隣の席…もとい、私の前の席の甲斐くんが振り向いた矢先に突拍子もないことを言った。
『な…!な、なんで…?』
もしかして、私がいつも平古場くんを見ているのがバレたのかな……なんて考えてしまうと焦りしか出て来なくて、それがさらに焦りを呼んで挙動不審になってしまう。
「いや、なんとなーく」
『な、なんとなく……?』
「ていうかさ、やーって男子とあんまり喋らないから好きな奴いるのかなーって」
『あ…、そういうことね、』
バレてたんじゃないんだ…。ちょっぴり安心したけど、ここで気を抜くと墓穴を掘る事になるのは今までの経験から確実だから落ち着けわたし…。
確かに私はあんまり男の子というものが好きというか得意じゃなくて、どっちかと言えば苦手な方だからか話し掛けられなければあまり話さない。もちろん、慣れたりして仲良くなったら別だけど。
「で。…いるんさ?」
『えと、あ、……あの』
「どっちだよー?気になるじゃんか!」
やばいよ、やばいよ。
私、誘導尋問にかなり弱いのに!平古場くんいるのにバレるだなんて無理…!
焦れば焦るほど慌ててしまって、甲斐くんに疑いの眼差しを向けられる。
『あ…あの…それは…、』
ちょっぴり泣きそうになってきて、どうしようどうしよう…と何か言わなきゃって考えてると黙って見ていた平古場くんがにっこり笑った。
「わん、知ってるさー」
「『え?!』」
さらりとそう言った平古場くんに私も甲斐くんもびっくりして声が被さった。
「誰々?!」
『…な、なんで…!?』
見てただろ、わんのこと
『……!』
「まじで!?そういう事?!」
……ほ、本人にばれてるなんて…!な、泣きそう!
Title by 確かに恋だった