『雨は降ってないのになぁ…』
ぼんやりと曇り空の暗い景色を窓越しに眺める。本当だったら、外に出かけてたのになぁ……と晴れてないなら出かけないと言い張る我が儘な男を横目に小さな溜め息をつく。
『雨は降ってないんだから出掛ければ良いのに!』
「ぬーがや、やー文句あんのかよ」
『別に〜……凛ちゃんって我が儘だよな〜って思っただけ!』
「文句あるんじゃねーか」
やーもある意味我が儘さー、って一度こっちを向いていた凛ちゃんが読んでいた雑誌にまた目を落とす。
せっかくの日曜日で凛ちゃんのテニス部の練習も休みだと言うのにこんなだらだらして終わるのはもったいないなんて思わないのかな、この人は。
とゆうか、彼女が遊びに来ているのに1人ベッドで雑誌を読み更けてるっておかしくない?
でもまぁ、こういう2人だけの静かな時間というのもあんまりないから、それでもいっかなんて思ってしまう自分は結構凛ちゃんに惚れてるなぁ、と思っちゃうんだけど。
相変わらず、雑誌に夢中な凛ちゃんの横顔はとても綺麗でその顔立ちの良さに感心してしまう。
私なんかにはもったいないくらい格好良いから、こんな風な日が来るなんて思ってもみなかったけれど、それでもこれは現実なんだなぁと思うとやっぱり嬉しい。
『凛ちゃん、』
「ぬー?」
『大好き、』
「……」
『凛ちゃん?』
「やー、でーじちむがなさんさー」(おまえ、本当可愛いな)
『……凛ちゃんソレ反則…』
自分の顔が真っ赤になっていくのが熱で分かる。雑誌に向けていた顔をこっちに向けて、にっこり笑って言う凛ちゃんは確信犯だ。
『なまえ、顔真っ赤やっしー』
ケラケラと楽しそうに笑う凛ちゃんは悪戯が成功した小学生みたい。
『り、凛ちゃん…!』
お腹を抱えてまで笑われるとなんだか怒りたくなる気持ちよりもなんだか恥ずかしくなってきてしまって私の顔の熱は上がりっぱなし。
「……ほら」
『え?』
ベッドの上で腕を広げる凛ちゃんの意図が読めず間抜けな声を出してしまった。
「やー構ってほしいんだろ?」
言えば良いのに、ふらーと笑う凛ちゃん。あぁ……もう。本当この人には勝てない。
『でも凛ちゃんの方こそ馬鹿だよ』
だってほら、外は晴れてきて太陽の光が窓から差し込んできたよ。出掛けてれば今頃晴れたってことじゃんか。
『あーあ…せっかくの休みだったのになぁ』
「わんが悪いって言いたいのかよ」
『別にー』
そう言って凛ちゃんの腕の中に入った。
でもね。
確かに私も晴れた日の凛ちゃんの方が好きなんだ。だって、凛ちゃんの綺麗な金髪に太陽の光が反射してキラキラして綺麗だから。
まるで凛ちゃんの髪が太陽に溶け込むみたいに。
「やーは分かりにくいいなぐだな」
呆れた様に凛ちゃんは言ったけど、抱き締めてくれる腕は優しくて心地良い。
あぁ、もう、こうして凛ちゃんの腕の中にいれるなら出掛けなくたって良いかな、とか思ってしまう辺り私って単純。
でもでも、凛ちゃんが好きなんだからしょうがないっか。
太陽に溶け込む
それは、貴方に溶け込むということ。
(凛ちゃん夢企画サイト、運命論様提出!)