『慧くん慧くん!』
「ん、」
『それ美味しい?』
「ん、」

朝練の休憩中にベンチでもそもそとお菓子を貪る慧くんの隣に座って、話し掛けてみるものの慧くんは薄い反応をしつつ食べ続ける。

『慧くん!もっと構ってよー』

相槌しか打ってくれないから目の前いっぱいに広がる慧くんのおっきな身体をつっついてみる。

「ん、」
『え…?』

すると慧くんは、食べていたお菓子を1つ私に差し出してきた。

『ありがとう』
「ん、」

それは新発売されたばかりのチョコレートのお菓子で、こっそり目を付けていたりした奴だ。

『って!ちっがーう!』
「……いきなりなんさ?」
『お菓子欲しかったんじゃなくて!もっと構って喋って遊んで…!って言いたかったの!』
「…んー、」

そう言うとさして興味が無かったかの様に、またぼりぼりとお菓子を食べ出す慧くん。

『あの〜…慧くーん…?』

悔しくなったので、おっきな慧くんの体に貼り付く様にくっついて頭でぐりぐりとしてやった。

「うおっ?!ちょ…なまえ!くすぐったい!やーみんさー!(やめろって)」
『私に構ってくれない罰だー!』

…あたし最大のライバルはお菓子だったりする

『お菓子なんて…お菓子なんて…、大嫌いだー!』
「でもよ、慧くんが食べものやるいなぐ(女)なんてなまえだけやっしー」
「だよなー、わったーには絶対くれないぜ」
『そ、そうなの…?!』
「そうそう、やーだけさー」
『……(きゃー!)』
「「…?」」
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