「ごめん、私達別れよう」
「……わかったよ」

一体これで何回目だろう。告白してくるくせに、結局イメージと違ってたからと言ってフラれて。それの繰り返し。
勝手にイメージを作って、それと違ってたからさようなら、なんて自分勝手だよな。

「新開お前また別れたんだってェ?」
「まぁね」
「よくやるな」

部活帰り、部室を出れば着替えた靖友が俺と並んだ。肯定すれば、いつもの鋭い目を更に細めて呆れた声で笑う。

「俺も普通の年頃の男子なんだけどな」
「ハッ、よく言う。表面上を装ってるのはお前だろ?」

まぁ、確かにそうだけど。
でも、期待の眼差しで見られたら笑うしかないだろ?手を振られたら、それにも笑って振り返さないと。

「だーから、それがめんどいっつー話じゃナァイ?自業自得ダロ」
「そうだよな、最初から靖友みたいにしてれば良かったよ」

誰だよ、最初に俺が優しくて性格も良いとか言ったのは。それに応えようとした俺が元々は悪いけど、……疲れる。
別に、女の子から好かれるのが嫌な訳じゃないし、どっちかと言わなくても嬉しい。
でも問題なのは、王子様みたいという先行しすぎたイメージだ。俺だって年頃なんだから女の子や色んなことに興味はあるし、友達とそういう話だってする。

なのに皆、見た目と噂だけのイメージをするから困る。付き合ってみて、新開くんはこんな人だと思わなかったとか言われても、それって俺のせいなわけ? むしろ俺は被害者だろ。

「ま、頑張れヨ」
「靖友は面白がってるだけだろ」
「バカ、応援してやってんだよ」

確かに靖友の言う通り、自業自得なのかもしれない。いい加減、俺も懲りれば良いのにな。

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