番外執事×ごんたくれ
『金ちゃん?どうしたの?』
「ん…、ちょっとな…眠いだけやねん…」
新しく入ってきた初めての年下の執事見習いの男の子。うちの執事は年齢層が上の人ばかりだから同年代自体すごく新鮮で、歳相応の幼さが残るこの男の子のことが大好きで弟の様に可愛がっている(つもり)。
『今日早起きしたの?』
「ちょっとだけな……」
よく寝る子は育つと言うけれど、まさに金ちゃんはそれかもしれない。赤ちゃんみたいにたくさん寝る。
『じゃあ眠気覚ましにお茶にしようか?』
「う…ん、なまえちゃんが煎れたやつが良い」
『はいはい、じゃあ部屋のテラスで飲もっか』
眠気覚ましと言ったけど、きっと金ちゃんはお茶菓子とお茶を飲んでお腹が膨れたら寝ちゃうんだろうなぁと思う。
だから部屋のテラスにして、他の執事にお菓子とティーセットを頼んで金ちゃんの手を引いて歩く。
空いた片方の手で目を擦りながら着いてくる姿は本当に可愛くて、制服は着ているもののやっぱり弟のよう。
『金ちゃん、お茶はいったよ?』
「……」
『金ちゃん?』
持ってきて貰ったティーセットで紅茶を入れて名前を呼ぶと、部屋のベッドから規則正しい寝息が聞こえてきて自然と笑みが零れた。
『まったく…』
「……なまえちゃん、」
『え?』
「わいの…まかろ、ンうまい…で」
『マカロン?』
寝言で呟く言葉に不思議に思ってテーブルに乗るお茶菓子のマカロンを見れば綺麗な中に紛れているいびつなマカロンが数個。
『金ちゃんありがとう、』
「…ん、」
風邪を引かないようにそっと毛布をかけてあげた。
まだまだ未熟だけど、弟のように可愛いこの執事があたしは大好き。
マカロンありがとう、