白石と冬アイス
◇コンビニに寄った話。
「お待たせー」
「やけに遅かったなぁ」
「ごめんごめん、結構迷っちゃって…。白石は肉まんかぁ。わたしも迷ったんだよね」
「ほな後で一口やるわ」
「わ!ありがとう!じゃぁわたしもひとくちあげるね」
「なまえは何買うたん?」
「ゆきみだいふくー」
「…アイスの?」
「そう!おもちもちもちなあのアイス」
「この時期にアイスて…むっちゃ寒いやんか」
「やだなぁ白石。この時期だからアイスなんじゃない」
「え、そうなん?」
「暑い時に辛いもの食べたいのと同じだよ」
「そんなもんなんかぁ…」
・・・
「白石、わたし今なら体内凍傷できるかもしれない…」
「せやから言うたやろ」
「どうしよう、寒すぎる。白石あっためてー」
「はっ?!」
「…そんなに拒否らなくても…」
「え?や、拒否やないで?!ただ…あまりに唐突やったから…」
「え、あなた誰?むっちゃ可愛い人いるんですけど」
「…ま、自己発熱頑張り」
「ごめん、自己発熱間に合わない」
「しゃぁないなぁ」
「白石あったかい〜」
「…なんや、今度は俺が寒いねんけど」
「白石もぎゅーする?」
「それ意味ないやん…」
- 11/65 -
前ページ/次ページ
一覧へ
トップページへ