承太郎と耐える恋人


◇名前変換なし。3部といいつつ数年後のシリアス詐欺。


デートをドタキャンされるのも、その理由が「大事な用事」とだけ告げられるのも、ずっと我慢して、呑み込んできた。

イベント事に賑わう家族や恋人を何度も羨ましく思ったし、ちょっぴり妬ましくも思ったこともある。

でも、彼が…承太郎が「大事な用事」と言うのなら仕方がない。
本当に大事な用事なんだろう。
そう思って、思い続けて。
いつの間にか怒りも悲しみも諦めに変わりかけている。

けれどそれでも『別れたい』と思ったことはない。

わたしは未だに好きで好きで堪らないから。
たまに会えた時は付き合い始めた頃と変わらず優しくて、かっこよくて。
それだけでわたしはほとんどのことを許せた。

…でもね、もうむり。

これだけは許せない。
我慢できなくなってしまったの。

「承太郎…いい加減海星の名前と呼び間違えるの、やめて」

「…すまん」



流石に怒っていい。




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