リゾットとアイビーの花言葉
◇ギアッチョ戦直後。暗い。
「ギアッチョと連絡が取れなくなった。リゾット、わたしもこの写真の場所にすぐ向かう。痕跡を辿ることくらいはできる」
「なまえ、」
「…まさか引き留めたりしない、よね?」
「…もしもオレが引き留めたとして、お前は言うことを聞いてくれるのか」
「聞かない。どう足掻いたってわたしたちは止まることも戻ることもできない。もう進むしかないってことくらい、わたしにだって解ってる」
「だが、今のお前は冷静じゃあない」
「冷静だよ。…自分でもびっくりするくらい。必ず手がかりを掴んでみせるから…!」
「…手がかりを掴んで、それからどうするつもりだ?お前は…戻る気がないだろう」
「っ、」
「お前は、追った先にボスの娘がいようがいまいが、ブチャラティたちと交戦するつもりでいる。違うか」
「…今更、ボスの娘を…ボスをどうしたって、みんなはもう帰ってこない…」
「なまえ、オレたちの目的は唯ひとつ。ボスを倒すことだけだ。無駄な戦いは避けろ」
「無駄なんかじゃない!みんなを殺した奴らを道連れにできるなら、無駄なんかじゃあない!」
「仕掛けたのはオレたちの方だ。奴等はボスの命令で動いているに過ぎない。それを忘れるな」
「…っ、…わかった…。手がかりを掴め次第、合流するよ…」
「ああ…必ずだ」
「…ね、リゾット。わたしが飾ったアイビーの花言葉って知ってる?」
「アイビー…?」
「ほら、植木鉢に植えてある、ツタみたいなやつ。…あれね、金運アップの効果があるって聞いたから飾ってみたんだけど…花言葉は『友情』とか『不滅』なんだよ」
「不滅…か」
「そう。…でもね、実はマイナーな花言葉もあるんだ。…『死んでも離さない』。ちょっと怖いけどね」
「…、」
「リゾット、大好き。愛してるよ」
「…なまえ、オレは…」
「行ってきます。…また、後で」
「………クソ…ッ!」
死ぬな。死んでも、離れるな。
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