2023/07/14
もう何もしたくないってことすら考えられないくらい疲れて家に帰る。彼氏である研磨の姿を見たら、声を聞いたら、元気になるってことは考えられるけれど、実行に移せないくらい疲れて家に帰る。ふらつきながら必死に歩き、やっと自宅が見えた時、人影が目に入る。こんな夜に何もしないで立ってるってちょっと怖い。でもそこを通らなきゃ家には辿り着けないから、スマホ片手にいつでも電話出来るよう準備した時、その怖い人が誰だか分かり思わず「は?」と声を出す。なんで会いたいと思った人がいるの?幻覚?と目を擦るけど、ちゃんと本人本物でその場に固まる。そしたら、向こうが私に気付いた。
目が合いこっちに近づいてくる研磨に、体の力も思考も何もかもが抜けて「研磨に会いたかったぁ〜〜」と崩れるように寄り掛かり抱きつけば、しっかり支えてくれて「うん、だから来た」って返してくれる。流れるように私の手からバッグを取り、反対の手で指を絡ませ優しく繋ぎ、家まで連れてってくれ、しかもコンビニで好きな食べ物を買ってきてくれた。
孤爪研磨