2024/07/08
爆豪勝己と出られない部屋【相手のことを好きにならないと出られない部屋】
扉の横にある大きなスクリーンに表示された文字。よく耳にする条件を満たさないと出れない部屋だ。
「爆豪、これどうす……(ガチャ)」
ガチャ?目の前にいるクラスメイトに質問し終わる前に扉が開いた音がした。二人の間に流れる沈黙。
「……」
「……」
「……開いたね」
相手のことを好きにならないと、というのはお互いのことを言っているのか。この好きはどういう好きなのか。心中はいろんな思いでごちゃごちゃになっているのに、口からは感情が乗っていない声が出てくる。そんな声を聞いてなのか何なのかこっちを鋭い目つきで一瞥される。そして、睨まれた。
「チッ」
続いて、舌打ちされた。
「え?……ちょっと待ってよ」
次は、置いてかれそうになった。私を睨みつけた後、舌打ちをしたかと思いきやスタスタ出口へ歩いて行ってしまう爆豪。まるで今のこの現状が都合悪いみたいな。もしかして
「爆豪って私のこと好きだったりする?」
「……」
返事はくれない。でもこの状況、かなり高い確率で両想いなんじゃない?「好きな人に告白も出来ないの〜?」って煽ったらしてくれるだろうか。
「……わたしは爆豪のこと好きだよ」
早歩きで進む爆豪の隣に小走りで並び、告げる。覗き込んだ顔は、徐々に険しくなっていった。あれ?なんか間違えた?と思ったら、急に向こうは足を止める。そして、歯をギシギシ音を鳴らし擦り合わせ、なんとも言えない表情になるから、どうしたんだと首を傾げた。何その顔。理由を知りたくて、じぃーっと相手の顔を見つめれば、「っテメェ……」と悔しそうな、照れているようにも見える表情をしていたから聞いてみることにした。
「爆豪は〜?」
と。すると無視され、また歩き出してしまう。そして扉に手をかける前に振り返ってこっちを見たかと思えば、口を大きく開けた。
「俺もだ!バァーカ!!!!」
なにそれ。今どき小学生でもそんなこと言わないよ、なんて内心思いつつ、言われた意味を理解した瞬間、顔が徐々に赤くなった。
【好きな人のタイプを正直に話さないと出られない部屋】
「お前」「爆豪」って答えて、秒で外に出て欲しい。「ンで苗字呼びなんだよ」「昔を思い出して?……もしかしてちょっと寂しかった?」「寂しかったっつったら慰めてくれるんか」って不敵に笑うから全力で慰めます。
【見つめ合わないと出られない部屋】
「……」「……」「……っぶうっーーーーー!」「ってめ!?ふざけンな!!唾飛んだんだよ!!!!」「ごめっ、だって勝己が変顔するから」「した覚え一瞬たりともねーんだが!?」「え?だって睨めっこしないと出れない部屋でしょ?だから変顔してたんじゃ?」「見つめ合わないと、だ!!幼稚園からやり直せ!!」
爆豪勝己