2021/02/20

永遠に延々に

ジブ夢? not汎用夢主
ジブが好き過ぎてジブが気になってる男性と片っ端から関係を持つ夢主
夢主がモブとの性行為について少しだけ語ります

***

「私、彼と寝たわ」
「……彼とは?」
「言わなくても、分かってるでしょ?」

マコアは私の顔を見て、嘘ではないと理解したらしい。一瞬だけ、顔を仰ぐと彼は困った様に笑った。

「……お前は彼と幸せになるのがいいと思う。……少しばかり真面目で融通が利かない所もあるが素直で、……俺も笑顔がいいなと思ったんだ」
「マコアは、いつも自分よりも私の事を優先してくれるけれど……一番欲しい言葉はくれないのよね」

彼の頬を、撫でた。温かくて心地良いのに、相反する様に彼の瞳は憂いを帯び、影掛かっている。

「……君の気持ちには、応えられない」
「知ってるわ」

私は性格が悪い。
だから、マコアが誰かと幸せになるのが許せない。結果、私自身の幸福を投げ売る事になっても。

もし、仮に私が男性だったとしても、きっとマコアは私を選んではくれないだろう。それ程に醜くて人として最低な行為に私は手を染めている。

「それでも、私はマコアを愛してる」

もう何度目か分からない。
海の様に広く深い彼の愛を一心に受ける存在が許せなくて、愚かにも好きでもない……いや、好きな人の好きな人は、全人類……憎いものだろう。そんな存在と、私はまぐわった。

「……ねえ、マコア知ってる?彼って唇で愛撫するのが好きなの……。丁寧に、大切なものを扱う様にキスするのよ」
「やめてくれ……」
「目と目を合わせながら挿入したがるの。ロマンチストなのね」
「やめてくれ!」

泣きたいのはマコアの方だろうに。
それなのに私の瞳から零れ落ちる涙は、彼の太くて節くれだった指が掬い上げる。

「ごめんね」

マコアは私の目を見ない。けれど、その手付きは慈しみを覚える程に優しい。

「本当にごめんね……」

物分かりの悪い私は、後何回彼を傷付ければ気が済むのだろう。後何回、彼はこうして私の涙を拭ってくれるのだろう。

未来の無い、この関係は名前を付けるとしたら何が相応しいのだろう。

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カド