▽2019/03/07(13:57)
最終的に敵対者に魔術回路を滅茶苦茶にされてでっどおああらいぶ状態のされた春菊に命じられて彼女を水中に沈めて殺し最後に使われた令呪で単独行動を可能としたカマンガーが聖杯をぶん取ってくる聖杯探索ではなく聖杯戦争に挑んだタイプの魔術師春菊(薄波)とそのサーヴァントカマンガーのifラシュ春。
「私のアーチャー。令呪を持って命じる。宝具を使うな。重ねて命じる。あなたが聖杯を取りなさい。最後に、命じる。水底に辿りつくまで、私を離さないで」眼窩から血を流しもう歩くこともできず仮に生きながらえてもそれは人間らしい姿とはいえないだろうなと思われるほどぼろぼろの薄波にいわれる。薄波を抱えてまっすぐに泉をたどり飛沫を立てて歩きそして一気に足を取られて沈んでいくカマンガー、ごぽって大きな泡を吐いた薄波に「そうか、もうえらもないから。可哀想に」ってこぽこぽと零れていく泡を食んで彼女の口に押し付けるけど上手く呑み込んでくれなくて、その間もどんどん水底へとおちていく。たどり着いた底は冷たすぎてぬかるんでいることもわからなくて、命令は途絶えたけど薄波を離すことはせずにふと上をみあげたカマンガーは、水中をたゆたう夜の闇と月の光に目を細めて、「ああ、お前さん、これが見たかったのか。うつくしいな、立蝶」って泡を洩らして薄波の淡く色付いた瞼をおろさせた。カマンガーは薄波が水底からみた月光のうつくしさに酔いたかったわけではなく痛くて辛くて疲れて死にたかっただけなんて、そんなことはわかっていたけど彼はあまりにも高潔で凛々しく勇ましい男であったから薄波はそういううつくしいものに心惹かれるただの少女であるだけで、惨めな敗北者にしたくはなかった。
サーヴァントの魂をたっぷりといれた聖杯をくるくるとおもちゃでも扱うように片手で遊び「元より俺に願いなんざないんだぜ。多くの犠牲を出しすぎた。もうあんたも死んでしまった。本当に意味がなくなった」とたそがれたアーチャーのゆくえを知る者はいない。その身は存在するはずがなかったのだから。
「初めまして。春菊立蝶といいます」
「……春菊?薄波ではなく?」
「え?なんでそれを?薄波はお母さんの旧姓ですけど…」
「いや、なんでもない。勘違いだ」
「そうでしたか……あの、あなたの名前を伺ってもいいですか?このままではあなたを呼べません」
「ああ、俺の名前は──」
ifラシュ春