ヒドロビウスの遺灰

▽2019/03/09(19:05)

食事をするときのすがたが恋人への振る舞いに現れるというはなしがたいへんすきです。まともな気持ちでカマンガーの食事風景がみれなくなってしまう春菊と春菊のくちびるを塞ぐときになんとなくいただきますといいたくなるカマンガーがいるものです(多分)
随分と幸せそうに食事をするひとだ、肉も魚も安いものから高いものまでなにもかもをいかにも幸福そうにたいらげる。たとえば形の良い唇から覗く舌は時に少年のようにあどけなく、それで指先についた甘味を舐める仕草がいっそギザだと思いたくなるほど似合っていて、結局欠片も残さずにさもおいしそうにたいらげて、呑み込んでしまう。なにがそんなに楽しいのだろう、なにがそんなに嬉しいのだろう、口の端をちろりと舐めるいやらしい仕草がなんともあざとく、胃の腑がむかむかする。なのに。恐る恐ると瞼を薄く持ちあげたとき、無邪気な舌先が容赦なくうつり、ひいっとか細い悲鳴が洩れた。あなた、私の唇までそんな顔で食んでたのか!
立香君に「あれ、リップ?グロス?変えたの?綺麗な赤色だね、つやつやしてて可愛い」っていわれた春菊が数秒間ぽかんとしたあとに顔を真っ赤にして口をおさえこみカマンガーのところにぱたぱた向かったのであっなるほどと察してしまう立香君。仲睦まじくて良いことだけど、あれだ、えげつない。

現パロ


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