白と紅

白の慟哭と獣の話

白い華に揺られて眠りにつくころ
幸福を呼ぶ白梟に目を細めてみた
白羽に描かれた吉兆の文言を説く
きしきしと踏みしめた白雪と唐傘
白酒と陽気に舞い踊る舞姫たちへ

一時の休息は紅に染まれ

紅玉の落ちる先は哲人の先にあれ
爪紅に刺された記憶を辿って失神
紅霞に落ちた光をこの手に握って
小箱に眠る宝石に食紅を混ぜる話
紅灯に染められた可憐な花街の夢

棺の奥底に沈む白の憧憬

白鳩が夜に沈む日に願いは叶うね
一面に見惚れた白銀に輝く夢模様
記憶の中に眠り続ける白露の吐息
白無垢を着た子どもが色づく年頃
真珠色した白宝を胸に仕舞いこむ

紅の真夜中に魅せる艶

紅花の裏側へ挨拶をしましょうか
秋の季節に散った紅葉のような手
紅梅が香る夜に目覚めた少女の魂
乙女の丑紅は手折るように美しい
絞り尽くした紅涙を思い出す日々
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