朝顔
朝な夕なに
安らぎ満ちた絵日記
冷静、沈着、平常心
蔓の芽は固くむすばれたまま
寄り添う二人に注ぐ雨花
朝顔の露にぬれて一句
紫陽花
元気印の天気雨
睦言のような寝物語
愛を向けたおおらかな君へ
ほんの少しの迷い猫
許してよ、一度きりだから
残念、涼しと去っていく
紫陽花の雨宿り
露草
手をとったあの日
変わらぬ路に焦がし草
尊敬のまなこの絵裏合わせ
遂げられないと悟った音の色
そっと開いた小夜の月
とても、とても懐かしいあの初夏の想い出
孤独な露草の懐古
白粉花
そろりと見やる振袖の先
手招き、招きに花氷
欺かれたとは後の祭り
愛しいのだと告げられて
疑う心の徒花よ
仕方ないでしょう、心がみえないのだから
白粉花が知った恋
蓮
捧げましょう、神聖なる祈り
清らかなまどろみ
気高い心は誰にも汚せず
永久にと誰しも疑わない人
雄弁なものたちへの誘い
枯れ落ちるのは刻の問題
真実をみせた蓮花
くちなし
純白の錦の包含
漂う都の忘れ香
夏風に誘われ届く手紙
たとえすべてが失われても
きっと貴方を誘うでしょう
そして、幸せだったと気づいて眠る
くちなしの芳香は未来を紡ぐ
黒百合
噂を信じたのね
虚空に響く悲しい、嘆きの声
結ばれる定めは嘘か真実か
漆黒の呪いを紡ぐ縁
ひらひら舞い散るようにえぐる刃
きっと来世も会うでしょう
絶望に落とされた黒百合姫
月下美人
待ち遠しくゆらゆら
神秘のまぶたが閉じる旅
艶然と微笑む白装束
瞬きもせず見つめる咆哮
一夜で伏せる夢浮橋
幽玄な光を残して、忽然と去るように
夜想曲を奏でる月下美人
立葵
大いなる野望の果て
大志を抱きお側に侍る日
豊かな知略を授けた人々
とんとん拍子にあがる気持ち
死ぬ気でお守り申し上げた末
おぼえ目出度き、大願成就とはこのことよ
立葵がめざした路
向日葵
風光明媚な優美さよ
恋い慕うのは歳月の命題
澄み切った芽をみつめています
満たされ続け、幾星霜
陽の光の恵み火
万華鏡のように燦めく幸福
向日葵印のその笑顔
BACK│TOP