白煙に色づいた吐息
綿菓子と真白い物語
雪のプリンセスのような美しさに見惚れた
乾いた粉雪の背景が浮かぶ
羽毛のような風花はしぼみ

霧深かった道の灰残雪と足跡
白い雨垂れを救う日はいつ?
氷上に浮かぶ一滴の記憶がとけだす頃合い
街の静けさを横目に眠る日
飛び散る白魔の災厄に隠れ

雪巫女の願いは遠くに叶う
薄氷に眠った虎は動かない
牡丹雪に濡れた銀色の髪を見つめていた
右肩にそっと触れた白蝶の愛撫
またいつか雪として散っていく

悲しげな垂り雪に身が沈む夜
氷花の紡ぐ遺言を妨げない朝
気まぐれな雪の女王が氷杖を振りかざす
むなしく散る雪の精を許して
懐かしい冷たさを掘り起こす

眠れない夜に語ったお伽話は真実となり、
荒れ狂う薄氷の中でいつか目をあける時がくる。

散り雪にみえた残像