花一匁で
また明日

隠れた生け贄

冷たく刺さる雨音のように
置き去りにした過去の亡霊
星屑みたいなため息一つ
明日、雨になりますように
積もり積もった本当の話
真実はあの日の雨傘とともに
二月、三月の待ちぼうけ
ある朝に輝くビー玉のような
鬱々しい雨に触れてみたい
記憶は朧気にとけだして

名指しの鬼ごっこ

花びらを抉りとる快感を
青白い少女のおままごと
指さす後ろ姿は誰のこと?
いつか大人になりたいな
誰も知らない内緒の友達
ずっと一緒の小指の約束
夕暮れ時でも遊びましょう
一人にしないで、手を握ってね
小さい手、冷たい手、離さない
さぁ、向こう側へ歩いていこうか

みえない君の正体とは

赤い綺麗な花はお好きですか
指切りは本当の、本当の針千本
はじまりは夕焼け烏のご挨拶
穢れた大人にはみえない存在
赤い濡れたような口紅をつけて
黒髪がさらさらと揺れるように
初めて目が合った寂しい子ども
雨は嫌い、誰もいなくなるから
晴れになったらまた来てくれる?
明日も二人で花一匁、約束ね