シシリアの誘惑

美しく沈む恋のおはなし

美貌に愛された乙女
夜に誘われた薔薇のように
奪われ続けた乙女の微笑み
沈んだ恋を散らせましょう
たくさんの疑問符が続く日
大人に求めたきらめく太陽
真っ赤に染まる目尻に接吻
夜明けとともに没落してね
想い出の宝箱を閉めた昨日
届かない愛があるなんて知らなかった

結んだ両手が離れられなくて

無気力な体が浮遊して
まだ未熟だった日を思い返すと
後悔する暇をください
見世物のような世界で笑うこと
気づかなかった屈辱の居場所
その手に触れることこそ罪
自分自身の幸せ、親愛なる友の不幸せ
あれが泥船だと知っていたよ
無秩序の噂を涙にかえて
面影は遠い彼方へ消えていくもの

そっと潤んだ唇の艶めき

獣のように跨がった夜明け前
苦笑して街角に立ち尽くして
差し込まなかった希望の約束
少しでも大人になりたかった
こんな感情が生まれなければ
紅のルージュ、偽りの貴婦人
形に見える物だけ信じていたい
ピンヒールで踏みにじるように
Yシャツに紅を隠しただけ
惹きつけられないのが悪いのよ

絡ませた吐息の行方

つまらない物語も微笑んで
固く閉じられた清楚な乙女
あんな女優にだって負けないわ
ワガママが尽きたらサヨナラ
お金で買う愛はいかがですか?
真珠色の涙は真実みたい
タバコの煙のように揺らめいて
見向きもしない過去の人たち
狂った世界は回り続けて
ほら、崩壊したらもうお終い

ゆきずりの愛に発熱

聞き飽きた切実な言葉の束
ハンマーでも壊れない宝石を
顔じゃない、お金じゃない、愛じゃない
いつの間にか塗られた赤い爪
わかりたくなかった残骸
無気力な人間に捧げる一生
香水に込められた複雑な気持ち
薔薇色のカーテンに身を包んで
氷漬けのマネキンのように
平行世界で生きましょう

つまらない一生はいりません

刺激を求めていつか眠りたい
成熟した乙女のけだるさ
月みたいに輝きたくなかった
抱きしめて離さないと誓って
万華鏡の輪廻に組み込まれずとも
太陽の子を孕んだ夢をみた
きみの血肉は最後の晩餐
毒牙にかけた屍に接吻
あの人形のように目を閉じる
悪くはない人生に幕を下ろしましょうか
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