
宮侑の場合 其の一
うっすら目を開けると、カーテンの隙間から随分と眩しい光が入ってきてた。今何時や、と片手でベッド横のサイドテーブルに手を伸ばし、パタパタ叩きながら手を動かしていくとお目当てのものが手に当たる。長四角のそれを拾い上げ、顔の前に待っていくと、表示されている時刻に、一気に意識が鮮明になった。
「うわぁああっ、またやってもうた! ナマエちゃん! 起きて! はよ、起きて!」
隣で背中を向けとる、布団を被ったナマエちゃんの体を揺らす。
「んー……どうしたの?」
気怠げに振り返るナマエちゃんは、薄ら目を開け、涙の滲む瞳を覗かせた。
「遅刻や! また俺ら遅刻やで!」
「えっ! 嘘っ!!」
何回目覚まし鳴っても起きられへん俺らやのに、遅刻やと分かった瞬間に飛び起きれるの法則ってなんなんやろな。