
宮侑の場合 其の二
「うわぁああっ、今日もやってもうた! ナマエちゃん! 起きて! はよ、起きて! 遅刻や! 今日も俺ら遅刻やで!」
俺に激しく体を揺らされ寝ぼけ眼で俺を見上げていたナマエちゃんの瞳が遅刻と言う単語に反応したかのようにカッと見開かれる。素早く布団を捲ったナマエちゃんはベッドから飛び出た。それに続いて俺もベッドを出ようとした瞬間に、あっと気づく。
「今日休みやーん。何やっとんねん、俺ー」
「そういえばそーだよー。もー。侑くんのせいで起きちゃったじゃーん」
ナマエちゃんの陽気な声を聞きながらバフンと音を立ててベッドに体を倒すと、隣でも同じような音が鳴る。このまま極楽の二度寝や、と思って目を閉じとったんやけど、なんや、寝られへん。隣を見たら多分俺と同じ気持ちなんやろなと思うようなぎんぎらぎんの瞳がこっちを見てた。
「今度からちゃんと曜日確認してから起こしてね……」
「ごめんなぁ、ナマエちゃん……」
鳴った目覚ましを止めるたんびに二度寝する俺らやのに、遅刻や思って一度飛び起きた途端にもう寝られへんくなるの法則ってなんなんやろな。