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ぐちゅり、と卑猥な水音を立てて刺激されて勃起していた性器が、「…っ、や、」今まで以上に反応して…一気に熱が集まっていく。

その合間にも唇を塞がれ、胸の先端をいじられ、指先で股の付け根を擦られる。

目の前で火花が散ってそのせいで声を上げるおれに対して、膝は先を促すようにグチャグチャと音をたてて擦ってきた。


「ひぁ、ぁ、あ゛、…ッ、」

「イッて、まーくん」

「やだ…っ、あお…っやめ…っ」


喉の奥からあらん限りの声で叫んで、縛られた手首を必死に動かす。
動かない。
それに、手首が布にこすれて痛い。
耳元で囁かれる甘い声音とともに、顎を掴まれた手に顔を背けることも許されない。
強く膝で性器を擦られて、おれはぼろぼろと涙をこぼしながらその欲を、吐き出した。


「…っ、ぁあああ、イッちゃっ、やだ…っ、やだあああ――…っ」


大量のそれはシーツを汚していく。
膝を圧迫しているそのズボンもおれの精液で濡れていて、その湿った感触が先程のおれがイかされてしまったんだという事実を嫌でも伝えてくる。

荒くなった呼吸。
イッたせいで身体に力が入らない。
は…っ、は…っと息を整えながら、どこともいえない視界を睨み付けた。
視界が歪む。
眼球が熱くなる。
心臓を鷲掴みされたように、ぎゅっと痛くなる。


「…まーくん」


そして、また顔を近づけようとしてくる蒼から顔を背けて、「嫌い」と吐き捨てた。
その言葉に、蒼が動きを止める。
涙が途方もなく零れてとまらない。

きらいだ。きらいだ。


「…ふ、あおい…っ、なんか、きらいだ…っ、だいっきらいだ…っ」


うわあああんと声を上げて泣くおれに、蒼が一瞬傷ついたような表情を浮かべた。
そして、泣き続ける俺を見て戸惑ったように眉を垂れさせる。


…そんな顔したって、罪悪感なんてわかない。


もう嫌いだ。いつも、こんなことばっかりしてくる蒼なんか。




「…まーくん」


顔に手を伸ばしてくる蒼を避けるように、背ける。
子どもみたいに喚いた。


「だいっきらいだ…っ、ばか…っ、もう蒼なんかしらない…っ」

「…っ」


そんなおれの言葉に酷く辛そうな顔をで息を呑んで、彼は俯いて瞳を伏せ、おれの上から離れる。
小さく、謝罪の声。




「…ごめん」

「…しらない…っ、」



ぽつりと謝る蒼にぶんぶん首を横に振って、ネクタイを解かれて自由になった手で顔を覆った。手が涙で濡れていく。
ぼたぼたとシーツに涙が零れる。


「なんで…っ」


涙で上擦った声が漏れた。
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